Reflections of Tomorrow

シンガーソングライターを中心に、知られざる未CD化レコードを紹介していくページです

The Pogues

2006-10-07 | Live Report
■Shibuya Ax / The Pogues■

 まるで台風が来たかのような風雨のなか、行ってきました The Pogues のライブ。 昨年、フジロックに来ていたようなのですが、自分にとっては初めてのライブ。 予想していたよりも、かなり良いライブでした。

 驚いたのがお客さんの多さ。 渋谷 AX の追加公演ということですが、AX を 2日間ソールドアウトできる動員力には驚きです。 ライブ会場には、The Pogues の Tシャツを着た 20代の男女も多く、これはフジロック効果なのでしょう。 同じように目立ったのが外国人。 おそらくアイルランド人やイギリス人なのでしょう。 来日アーティストに外国人が多いのはつきものですが、今日はその数の多さには驚きました。 若い日本人も含めて、The Pogues を聴くにはすでに酔っていなくてはいけないという雰囲気で、ドリンクコーナーも長蛇の列。 

 さて、ライブの方は 3曲くらい演奏しては、Shane MacGowan が引っ込み、1曲休んで再登場。というのを繰り返すパターンでした。 Shane が長時間もたないということもあるかもしれませんが、むしろ他のメンバーにボーカルを譲っているということがその理由でしょう。
 前半で嬉しかったのは、「A Pair Of Brown Eyes」です。 Peter Case もファースト・ソロでカバーしたという名曲をライブで聴けて大満足。 中盤での「Dirty Old Town」も合唱が起きているかのような盛り上がり。 思えば、この曲のクリップをピーター・バラカンの The Popper’s TV で見たのが、僕と The Pogues との出会いでした。 歯の抜けた、というよりは歯が溶解したかのような Shane MacGowan の顔と素朴なサウンドに衝撃を受けたものです。 この曲を含むセカンドアルバム「Rum, Sodomy and the Lash」が彼らの最高傑作だと思いますね。 このアルバムは、1985 年の 8月発売ですので、もう 21年も前のことなのですね。 時の経つのは早いなあ。
 アンコールは何と 2回も。 1 回目のアンコールでは聴きたかった「Sally Maclenane」を含む 2曲。 「Sally Maclenane」の盛り上がりは最高でしたね。 何といっても歌詞が「Buy me beer and whisky, cause I am going far away」ですからね。 「酒もってこい!」の演歌と同類です。
 そして、無いと思っていた 2回目のアンコールでは、なんと「Fairly Tale Of New York」が。 清楚なワンピースを着た女性がステージに立った時点で、観客全員が何を演奏するのか分かっていました。 後半のワルツのインストに入ると、紙吹雪が舞い、ロマンチックな装い。 そして、Shane と女性がおぼつかないワルツを踊り出します。 そのタドタドしい感じが映画のワンシーンを観ているかのようで素晴らしかったです。
 ラストは盛り上がり必至ということで、「Fiesta」で終了。 僕らが陣取った2階席から見た 1階のフロアはダイブやモッシュなどが大変なことになっていました。

 さて、今回の来日メンバーですが、ボーカル・ギター・ベース・ホイッスル・バンジョー・マンドリン・アコーディオン・ドラムスという 8名編成。 ほぼ、オリジナルメンバーなのでしょうか? 間違いなくステージにいたと思うのは、Shane MacGowan (vocal)、Darryl Hunt (bass)、Andrew Ranken (drums)、Spider Tracy (whitsle) です。 Terry Woods もいたのでしょうか? 正確な来日メンバーをご存知のかたは、コメントくださるとうれしいです。

 ライブ後に軽く一杯。 この 1980年代の中盤にリリースされた Van Morrison と The Chieftains の「Irish Heartbeat」、The Waterboys の「Fisherman’s Blues」などの話をして、電車のある時間に帰路につきました。

■Shibuya Ax / The Pogues■

2006年10月6日
渋谷 Ax

19:20頃開演 21:10頃閉演