■Jeff Harrington / Jeff Harrington■
ミネソタ・ミネアポリス出身、Michael Johnson とも親交のあることで知られている Jeff Harrington のセカンドアルバムをご紹介します。 このアルバムとファーストアルバム「Quiet Corner」が、めでたく Vivid Sound から CD 化されることになったので、取り上げることにしました。 ファーストの「Quiet Corner」はついに入手することができなかったので、この初 CD 化はうれしいですね。 7月19日に紙ジャケでの発売だそうです。
さて、このセカンド「Jeff Harrington」は 1977 年に発売されたもので、ファーストよりは見かける機会が多かった作品。 なかなかつかみどころのない独特のワールドが繰り広げられており、大事に聴いてきたアルバムなのです。
アルバムは全 8 曲。 曲数的には物足りなく感じますが、7 分を越える大作もあったりしてバラエティに富んだ内容です。 1 曲目「Smilin’ Again」は、チャッチーなメロディーに、Jeff Harrington のほんわかしたボーカルが重なり、まったりしたグルーヴ感を醸し出しています。 この曲にしか参加していないコーラスの Penny Birdsong という女性の名前はすごいですね。 つづく「Older Men」はアルバム中最もシンプルな編成によるミディアム・ナンバー。 Terry のギターとJeff のピアノが味わい深い名曲です。
「Moonlight Shuffle」は、moog が二人もクレジットされている曲。 途中からファンキーなサウンドになったい戻ったりと、動と静のコントラストが特徴的な曲。 サックス・ソロのあたりは、ほとんど同時代のフュージョンです。 メロウな浮遊感が独特の「Caught You (with the ocean in your eye)」は、アルバムの代表曲。 アルバムを聴くたびに新鮮な気持ちにさせられます。 中盤の Rick Petersen の moog ソロや Tommy O’Donnell の fender rhodes ソロといったインストパートがボーカルパートよりも重要な役割を果たしています。 そういった曲の作り方に、卓越したセンスを感じざるを得ません。
B面は、アルバムの中でも歌を一番じっくり聴かせるメディアム・ナンバー「How Many Lovers」でスタート。 この曲には、ギターとコーラスで Michael Johnson が参加しています。 ほぼ 4ビートのジャズのような「Kiss-A-Me-Ooo」は小洒落たセンスがアルバム全体のアクセントとなる曲。 Mike Elliott によるギターソロも上出来です。 ピアノの弾き語り風から始まる「Drunks And Fools」は 7分 48秒の大作。 曲の展開などはやや難解で、中期の Steely Dan の持つエッセンスに似たものを感じます。 中盤から後半のインストも盛り上がりますが、ここでは、Terry Grant とGlen Swanson のリズム・セクションの力量に支えられていることが分かります。 ラストの「You Will Repair」は可愛らしいフルートのメロディが印象的なメロウな曲。 次第にアップテンポになったり緩急自在な Jeff Harrington ワールドが展開します。
久しぶりにアルバムを聴きましたが、このアルバムの屋台骨を支えているのが、全曲に参加している Terry Grant と Glen Swanson であることを再認識しました。 ユニークなアレンジメントもこの二人の貢献が大きいものだと思います。 そして、ミネアポリスにそんなにミュージシャンが多いのかと思ってしまうほど、ギターやキーボードなどは曲によってゲストを厳選しているあたりも、Jeff Harrington のこだわりを感じます。
一部の熱心なファンの支持を集めていたこの名盤も、ついに CD 化されることになりました。 こんなアルバムを通勤途中に i-POD で聴くことのできる日も近いのです。
■Jeff Harrington / Jeff Harrington■
Side-1
Smilin’ Again
Older Men
Moonlight Shuffle
Caught You (with the ocean in your eye)
Side-2
How Many Lovers
Kiss-A-Me-Ooo
Drunks And Fools
You Will Repair
All Songs by Jeff Harrington except ` Kiss-A-Me-Ooo` and `Caught You` which were co-composed by Jeff Harrington and Terry Grant
Produced by Steve Wiese , Terry Grant , Jeff Harrington
Recorded And Mixed At Creation Audio Recordings , Minneapolis , Minnesota
Engineered by Steve Wiese
Thanks to Glen Swanson for his help with rhythm arrangements
Jeff Harrington : vocals , piano , fender rhodes , electric guitar , moog
Robert Rockwell : sax ,on ‘Smlin’ Again’ , ‘Moonlight Shuffle’ and ‘Drunks And Fools’ flute ,piccollo and horn arrangement on ‘Kiss-A-Me-Ooo’
Terry Grant : bass , electric guitar , vocals
Glen Swanson : drums
Larry McDonald : percussion on ‘Smilin’ Again’
Bruce Kurnow : harmonica on ‘Older Man’
Kinky Schnitzer : electric guitar on ‘Moonlight Shuffle’
Tommy O’Donnell : clavinet , Rhodes ,and ARP strings on ‘Moonlight Shuffle’ ,’Caught You’ and ‘Drunks And Fools’
Steve Wiese : vocals , moog on ‘Moonlight Shuffle’ , tambourine on ‘How Many Lovers’
Jerry Steckling : moog on ‘Moonlight Shuffle’
Rick Peterson : moog on ‘Caught You’
Michael Johnson : high stung guitar , vocals on ‘How Many Lovers’
Roger Dumas : ARP strings on ‘How Many Lovers’
Tom Bung : rhodes piano on ‘Kiss-A-Me-Ooo’
Billy Shiell : flugelhorn , trumpet on ‘Kiss-A-Me-Ooo’
Tony Novak : trombone on ‘Kiss-A-Me-Ooo’
Mike Elliott : electric guitar on ‘Kiss-A-Me-Ooo’
Lorin Walstad : electric guitar on ‘Drunks And Fools’
Mike Blaisus : flute on ‘You Will Repair’
Loring Johnson : electric guitar , vocal on ‘You Will Repair’
Patti Wickland : vocals on ‘Smilin’ Again’ and ‘Moonlight Shuffle’
Penny Birdsong : vocal on ‘Smilin’ Again’
Centerpiece Records 2601
ミネソタ・ミネアポリス出身、Michael Johnson とも親交のあることで知られている Jeff Harrington のセカンドアルバムをご紹介します。 このアルバムとファーストアルバム「Quiet Corner」が、めでたく Vivid Sound から CD 化されることになったので、取り上げることにしました。 ファーストの「Quiet Corner」はついに入手することができなかったので、この初 CD 化はうれしいですね。 7月19日に紙ジャケでの発売だそうです。
さて、このセカンド「Jeff Harrington」は 1977 年に発売されたもので、ファーストよりは見かける機会が多かった作品。 なかなかつかみどころのない独特のワールドが繰り広げられており、大事に聴いてきたアルバムなのです。
アルバムは全 8 曲。 曲数的には物足りなく感じますが、7 分を越える大作もあったりしてバラエティに富んだ内容です。 1 曲目「Smilin’ Again」は、チャッチーなメロディーに、Jeff Harrington のほんわかしたボーカルが重なり、まったりしたグルーヴ感を醸し出しています。 この曲にしか参加していないコーラスの Penny Birdsong という女性の名前はすごいですね。 つづく「Older Men」はアルバム中最もシンプルな編成によるミディアム・ナンバー。 Terry のギターとJeff のピアノが味わい深い名曲です。
「Moonlight Shuffle」は、moog が二人もクレジットされている曲。 途中からファンキーなサウンドになったい戻ったりと、動と静のコントラストが特徴的な曲。 サックス・ソロのあたりは、ほとんど同時代のフュージョンです。 メロウな浮遊感が独特の「Caught You (with the ocean in your eye)」は、アルバムの代表曲。 アルバムを聴くたびに新鮮な気持ちにさせられます。 中盤の Rick Petersen の moog ソロや Tommy O’Donnell の fender rhodes ソロといったインストパートがボーカルパートよりも重要な役割を果たしています。 そういった曲の作り方に、卓越したセンスを感じざるを得ません。
B面は、アルバムの中でも歌を一番じっくり聴かせるメディアム・ナンバー「How Many Lovers」でスタート。 この曲には、ギターとコーラスで Michael Johnson が参加しています。 ほぼ 4ビートのジャズのような「Kiss-A-Me-Ooo」は小洒落たセンスがアルバム全体のアクセントとなる曲。 Mike Elliott によるギターソロも上出来です。 ピアノの弾き語り風から始まる「Drunks And Fools」は 7分 48秒の大作。 曲の展開などはやや難解で、中期の Steely Dan の持つエッセンスに似たものを感じます。 中盤から後半のインストも盛り上がりますが、ここでは、Terry Grant とGlen Swanson のリズム・セクションの力量に支えられていることが分かります。 ラストの「You Will Repair」は可愛らしいフルートのメロディが印象的なメロウな曲。 次第にアップテンポになったり緩急自在な Jeff Harrington ワールドが展開します。
久しぶりにアルバムを聴きましたが、このアルバムの屋台骨を支えているのが、全曲に参加している Terry Grant と Glen Swanson であることを再認識しました。 ユニークなアレンジメントもこの二人の貢献が大きいものだと思います。 そして、ミネアポリスにそんなにミュージシャンが多いのかと思ってしまうほど、ギターやキーボードなどは曲によってゲストを厳選しているあたりも、Jeff Harrington のこだわりを感じます。
一部の熱心なファンの支持を集めていたこの名盤も、ついに CD 化されることになりました。 こんなアルバムを通勤途中に i-POD で聴くことのできる日も近いのです。
■Jeff Harrington / Jeff Harrington■
Side-1
Smilin’ Again
Older Men
Moonlight Shuffle
Caught You (with the ocean in your eye)
Side-2
How Many Lovers
Kiss-A-Me-Ooo
Drunks And Fools
You Will Repair
All Songs by Jeff Harrington except ` Kiss-A-Me-Ooo` and `Caught You` which were co-composed by Jeff Harrington and Terry Grant
Produced by Steve Wiese , Terry Grant , Jeff Harrington
Recorded And Mixed At Creation Audio Recordings , Minneapolis , Minnesota
Engineered by Steve Wiese
Thanks to Glen Swanson for his help with rhythm arrangements
Jeff Harrington : vocals , piano , fender rhodes , electric guitar , moog
Robert Rockwell : sax ,on ‘Smlin’ Again’ , ‘Moonlight Shuffle’ and ‘Drunks And Fools’ flute ,piccollo and horn arrangement on ‘Kiss-A-Me-Ooo’
Terry Grant : bass , electric guitar , vocals
Glen Swanson : drums
Larry McDonald : percussion on ‘Smilin’ Again’
Bruce Kurnow : harmonica on ‘Older Man’
Kinky Schnitzer : electric guitar on ‘Moonlight Shuffle’
Tommy O’Donnell : clavinet , Rhodes ,and ARP strings on ‘Moonlight Shuffle’ ,’Caught You’ and ‘Drunks And Fools’
Steve Wiese : vocals , moog on ‘Moonlight Shuffle’ , tambourine on ‘How Many Lovers’
Jerry Steckling : moog on ‘Moonlight Shuffle’
Rick Peterson : moog on ‘Caught You’
Michael Johnson : high stung guitar , vocals on ‘How Many Lovers’
Roger Dumas : ARP strings on ‘How Many Lovers’
Tom Bung : rhodes piano on ‘Kiss-A-Me-Ooo’
Billy Shiell : flugelhorn , trumpet on ‘Kiss-A-Me-Ooo’
Tony Novak : trombone on ‘Kiss-A-Me-Ooo’
Mike Elliott : electric guitar on ‘Kiss-A-Me-Ooo’
Lorin Walstad : electric guitar on ‘Drunks And Fools’
Mike Blaisus : flute on ‘You Will Repair’
Loring Johnson : electric guitar , vocal on ‘You Will Repair’
Patti Wickland : vocals on ‘Smilin’ Again’ and ‘Moonlight Shuffle’
Penny Birdsong : vocal on ‘Smilin’ Again’
Centerpiece Records 2601