吹田を過ぎた頃から、 下りは大渋滞。 きっとこの日も40キロくらいはいったのだろう、思わず「わ~・・すごいなぁ」
自分たちも帰省で、こんな時もあったよねと話した。
1時間半で姉が入院している病院に着いた。 今は有難い、ナビの無い車でも次女のスマホが今の位置を察知し、行き先を音声で案内してくれた。
4月に右膝の手術したとき何度か病院へ来たので院内の様子は良く分かる。 2人部屋だった。
今回は両足、6時間以上もかかったと言う大手術。 両足なので前のようには早く歩けない。 半分抜糸はすんだが寝たっきりである。
二度目とあって、前の手術の後の不安の入り混じった暗い顔とは違い、結構顔の表情は明るく、元気そうだった。
本当は入院前、2ヶ月と言う入院の長さを思うと、旦那さんや家族に迷惑をかけるので申し訳ないと少し気落ちしていたが、覚悟を決めているようだ。
私たち夫婦が行くとは言っていたが、次女も・・とは言わず内緒にしていた。
病室へは次女と孫たちで行かせた。 私たちは廊下で待機。 病室のドアは開いているので姉の驚く声が聞こえた。
じゃじゃーん! 姉はびっくりするやら嬉しいやら。
次女が目の手術をすることも心配してくれていたので、安心してもらう為にも・・と、同行したのだった。
なつめが手紙を書いていた。 かんたも。 2人は手紙の中へ、須磨の海水浴場でひろった貝殻をプレゼントした。
「貝殻を耳にあててごらん。 海の音が聞こえるよ」 ロマンチストな姉が耳にあてながら言った。
なつめは「聞こえる?」と耳にあてた。 そう言えば、そんな頃ってあったなぁ・・。
青い海、砂浜に寄せる静かな波の音・・それはまさに郷愁。 わが故郷。
ジャン・コクトーの”私の耳は 貝の殻 海の響きを 懐かしむ” 私も良く覚えている。 訳詩は堀口大学だった。
孫たちにこんな話をしてくれるのは、とっても嬉しい。 それは大切な心のひだ。
夫が携帯で撮った、昔の島の写真を見せながら姉の気持ちを和らげてくれていた。
2人部屋、孫たちをいつまでも置いておけないので、1時間ほどで切り上げることにした。 夫が「撮って、記念に」
西区のケーキやさん、”ルピノー”で買ってきたお菓子、いつも季節にふさわしいラッピング・・部屋が明るくなった。
帰りになつめに10円玉の裏の絵の世界遺産”平等院”を見せてやろうと、寄り道した。
駐車場のお兄さんが、5時半に閉門ですよと言った。 車を降りたのは4時半。 急ぎ足で・・先に平等院の方へ。
「これ見てん、10円玉の絵と同じやろ」 なつめとかんたに説明して見せている。
「記念写真じゃ、並び」 夫が撮ってくれた。 私は5、6回来ている。
おすましポーズ
10円玉の裏の絵と同じところに行ったね・・って、後々覚えているだろうか。
姉が宇治に住んでいたとき家族で訪ねて来寄った。 長女は覚えているが次女は幼稚園の時で覚えていないけど。
写真用かな、あちこち蓮の鉢が置いてある。 もう終わりあけkが多い。
「雨やわ!」 ぽつぽつ降って来たが少し多くなってきた。 池のぐるりを回りたかったが、断念。 来たばかりなのに・・。
「
「傘は車の中に2本置いてあるのにね」 そう言ったら夫が取りに戻ってくれるかと2、3回言った。
しかしそれほど写真撮りたい訳でもない夫には、ちゃちゃっと撮って孫たちに見せてやったらそれでいい。
五時半には門が閉まると言うせっぱ詰まったものもあるから、もみじの木陰で雨宿り。
でなければ、こんなアングルでは、絶対に撮っていなかった。
しかしこの3日後、この池が増水し土砂崩れにあったりする等と誰が予想したであろうか。
もとの場所へ引き返す事になった。 去りがたい。
老眼の目には、パソコンに落とすまで雫がかかっていたことに気づいていない。
あ~・・ゆっくり撮りたかったなぁ。 お天気悪いし・・
最初に降りた石段をあがる。 梵鐘のところ
鳳翔館フリースペースでは、エレクトーン、笙、琵琶、三味線、笛、小鼓等の演奏の最中で、凛とした空気に思わず足を止めた。
演奏に加え、背景の庭、緑、赤い毛氈、人々・・それらがいいハーモニーになっていた。
しばし耳を傾ける。
出口近くに水鉢に植えられた蓮の葉。 小さな両手でお水をすくって葉っぱに入れてみる。
雫がころころっと一つになったりゆらゆら・・ 幼い孫たちの目には不思議な、まるで魔術みたい・・ 気に行ったようだ、これは離れがたし。
ちゃちゃっと平等院、わずか40分の滞在。 5時半に出発。
帰り始めると雨になった。 名神は混みこみ・・車は動かない、動かない。 稲光、どしゃ降りになったりした。 事故もあった。
無事に帰れますように・・それだけを祈る思いだった。 今までは1時間半もあれば帰れていたのに、4時間はゆうにかかった。
おなかもすいたし九条まで帰ってスシローに。 10時と言えば深夜時間だのに、待ち時間があるとは! 親子連れも多いのにはびっくり。
お盆やすみの始まりだもの、こんな具合。
気になっていたお見舞いが出てほっとした、姉も元気そうだったし。 平等院にも行けたし。
何よりも、渋滞に巻き込まれたが無事に着いたことは、もうめでたしめでたし。
孫たちは覚えているでしょうか、10円玉の裏と同じ・・って。
上のお姉ちゃんの方はこの手の記憶力がいいんですよね、驚くほど。
世界遺産なんて分からないけれど、見るものひとつひとつが純粋に嬉しいようです。
雨が降り出したほどに、本当に暗い・・写真がこんな感じになってしまいました。
40分の滞在でしたが、思いがけない演奏も聞けてラッキーでした。
有難うございます。
姉の手術は無事に終わりましたが、何しろ両足故に
リハビリも慎重に経過観察しながらやっているようです。
秋には紅葉狩り・・自分で歩いて行けるでしょうか、はいきっと行けると信じて・・。
我が家の隣も病院ですが、行く度に看護師さんたちの笑顔やお世話に感心します。
仕事・・とは思えません。 白衣の天使とは良く言ったものですね。
孫さんたちの、楽しそうなご様子!よかったのでしょうね
お姉さまの手術が上手くいきますように祈りま~す。