日々雑感 ~写真と思い~

今日と言う日は、二度と来ない。 
だから今日を大切に・・そんな私のデジカメ散歩 

* 春 しまなみ帰省 1日目 *

2012年04月07日 | 風景・お出かけ

高校を出て地元の造船所に就職が決まっていた夫ではあったが、遠縁にあたる会社の社長さんが春休みに夫の実家を訪ね男子4人、
「誰か大阪の会社に来てくれませんか」 夫は決めたが、もちろん、親には反対されたようである。 

遠距離恋愛では結婚は実らなかったかも知れない。  かっこ良く?熱く言えば、夫は京都に就職する私を追っかけた格好になる。 
夫の両親の仲人さんをされたのは社長さんのご両親、私たちの仲人さんは社長さんご夫妻。 親子で親子の仲人さん。

夫は大阪に就職、住まいは社長さんの家で下宿していた。
京都から三宮で電車を降り、家に向かうバスで何度この道を通った事だろう。 私は何度伺い4人の子供さんと遊んだり、お世話になったことだろう。
そんな社長さんご夫妻が、愛媛県の弓削島でお身内のお茶会に参加されると言うことで、ならばご一緒にと運転をかい、車の旅になったのである。
写真はほぼ・・車窓から撮りまくり。

 8時過ぎ神戸のお宅でご夫妻を迎え、一路。 因島大橋を渡ったのが10時40分。 半分帰ったわ・・という思いになる。

毎年帰省はしていても、因島の町を走ることなど滅多と無い。 因島水軍城だって行ったこと無いし、そばを通った事もなかった。
ここの桜はほぼ満開に近い。 帰省の途につく中で、これだけ咲いていたのは初めてだった。

 土生長崎桟橋からフェリーで3分、生名立石港へ渡る。 広島県から愛媛県へ、そこから生名橋、弓削大橋を渡ると目的地へ行ける。 

 一番ほっとするのはやはり、海の景色。 島育ちだものね。

生名に渡ったのは初めて。 こんなに小島があると言うのも、今まで何気に見ていて目の前に見るとこんなに~でも癒される。
海、造船所、船、魚、小島、山、柑橘・・しまなみ海道のキーワード。

いい橋のお陰で島は潤っているような、あちこち新しい場所があって見栄えがいい。

小高い丘の頂上にあったロッジを建て直したと言う、真新しいホテル”FESPA(フェスパ)” 到着したのが、11時40分。
渋滞もなく我が家を出発して3時間40分。 無事に送る事が出来て大きな安堵である。 
夫の運転は心配ないが(いや、時々無呼吸症候群) 私の肩には無事に・・と、道中緊張感で少し力が入っていたようだ。

ロビーからの眺めは絶景だった。 
なだらかな山、海・・集落、のどかなでまるで時間がゆっくりと進んでいるような風景・・・それだけで私には心が安らぐ。
夏にはこの辺りは海水浴だろう。 この風景が色とりどりのパラソル、水着の多くの人たちでにぎわう様子を想像してしまった。



愛媛県越智郡上島町弓削日比287 0897-77-2200
全室オーシャンビュー・プライベートバルコニー付き・新鮮な海の幸、きっと満足されることだろう。

 来た道を戻る。 因島に着いた頃から、雨はぱらぱら・・降ったりやんだりしている。 明日のお茶会が、晴れますように。

生口橋を渡ると更に気持ちは家にある。 この橋、ウォーキング隊が歩いている。 Y旅行のバスツアーみたいだった。 
おじいちゃんおばあちゃんばかりみたい。

到着時間が分からないので、兄嫁さんにはお昼はいりませんのでと言っていたが、早く着いたので・・
同級生がやっているお好み焼き”ビッグロード”でお好み焼き、ネギ焼きを食べた。 Mちゃんが息子さんとやっている。
ここは同級生の集会場になっていて、今夜女子会があると言う。 「来れたら来て下さい」 会いたいなぁ・・

 夫の実家の下の家には、小ぶりの枝垂れ桜が・・きれい・・。 さくらは1本の木が満開でも和むなぁ。

弟たち夫婦は先に来て、お昼を済ませていた。 
兄、夫、弟2人・・母を囲んで、最近母が歌を歌うと言うので、2番まで紙に書いて一番下の弟が母にそれを見せていた。
2番も文字を見ながら母が歌っていた。 弟も合わせて歌っている。 みんながそれを見ている。 やさしい兄弟たちの姿に心を打たれる。
それぞれの息子の名前さえはっきり分からない母ではあるが、母と子・・熱い姿を見ながら感動を覚える。

台所では、嫁たち4人がそんな姿を素晴らしいねと話していた。
ずっと働きながら苦労して来られた母である。 家で5人の子供を見ていた訳でもないのに、男兄弟4人は長男をたて、次男をたて、三男、四男と
それぞれが誰も出ず、長幼の序をしっかり重んじた姿には、いつも感心している。 

兄嫁さんは、いつもそんな姿が、今の時代にして不思議な気がすると言う。 男の人は純粋に母親には尊敬の念を持つと義妹が言う。
その点女の方が、打算的だね等と、反省も含めながら。  
仲が良いと言うのは、いい心や血の流れ。 それは子や孫に伝承されて行く訳で。 お互いそんな家族の中にいて良かったねと言い合った。

細くなったが、きれいな母の声と上手な義弟の声が重なり部屋に広がる。 なんともいい光景に胸がいっぱいになった。 母は幸せだと思った。

3時半、下の弟夫婦と歩いてお墓参りに行く。 雨がぱらぱらと降っていた。 
お寺では同級生の家の葬儀の片付けをしていた友人に会った。 「虹がでとるで」 悲しいかな、撮影家の彼はカメラを持っていない。
「わ・・すごい! 虹やわ」 ほんとまさか帰省して虹を見るなんて!  ラッキー!! 

初めてだった、海からアーチを描いている虹なんて。

墓所から見える背景は同じでも、季節によって木々や葉色が違う。 今、咲きかけの桜・・
4月に帰省したのは恐らく、今年結婚39年を迎えるが初めてだと思う。 

大火の後の山は、帰省するたびに木々が成長し少しづつ変化していてほっとする。  山桜さえ、所々で見えた。

夜は焼肉パーティー。 母は大好きだ。 賑やかな夕食だった。 次々と母の記憶を引き出さんとばかりに面白く話を展開させる兄弟たち。
母は一生懸命にしっかりと昔を語り始めた。 兄が「こんなに話したのは初めてじゃ」 みんながとても嬉しそうだった。 ひとつになっていた。

嫁たちは片付け台所で、男たちは飲みながら座敷で久しぶりの夜をいつまでも語りあった。 
7時には床に着いた母、いい夢を見ていたのではなかろうか。  
弟たちを見送る夜空には、煌々と満月が。  田舎の澄んだ空気、まじかに見える星たちに感動。


* 菜の花 八幡屋公園 *

2012年04月07日 | 花や木



甥っ子の働く酒造会社の裏の土手にも、菜の花がいっぱい咲いていたが、これは八幡屋公園の菜の花。

ピンク色の桜の中で、ひときわ目立っている。  黄色と言えば風水を連想してしまって、最近はちょっと気になって見るようになった。
どう見ても明るい、明る過ぎる花色なので最近特にお気に入りの花。

この手の鳩は・・あまりいい被写体ではないが・・

7時大阪を出て、夫の実家に一泊の帰省の途につく。 母たちの待つ、しまなみ海道。
桜は咲いているだろうか。 菜の花も咲いているだろうか。  はや、心は近くに・・すぐ近くに。