2005年7月3日 オペラ 蝶々夫人 7月3日
オペラ 蝶々夫人 新国立 4F1-49 6300円・妥当な額
過去にセミステージの松本美和子 小澤・新日フ 外来で5回ほど観ているが
全体の印象は今回が・・オケ力 歌手陣の共振性 何か強く感じられる舞台となる
大村 の感情ある演技 説得ある 歌唱力が素晴らしい 今後大化けか?
過去の 美和子の 湧き上る感動と涙が・・今回は受けなかったが鼓動の高まりが
作曲 : ジャコモ・プッチーニ
台本 : ルイージ・イッリカ/ジュゼッペ・ジャコーザ
指揮 : レナート・パルンボ
演出 : 栗山民也 美術 : 島次郎
衣裳 : 前田文子 照明 : 勝柴次朗
舞台監督 : 大澤 裕
合唱指揮 : 三澤洋史 合唱 : 新国立劇場合唱団
管弦楽 : 東京フィルハーモニー交響楽団◎
キャスト
蝶々夫人 : 大村博美 ◎ ピンカートン : ヒュー・スミス ○
シャープレス : クラウディオ・オテッリ ◎ スズキ : 中杉知子 ○
ゴロー : 大野光彦 ボンゾ : 志村文彦
神官 : 大森一英 ヤマドリ : 工藤 博
ケート : 前田祐佳 書記 : 柴田啓介
オペラ「蝶々夫人」
指揮者 レナート・パルンボ◎
ショートインタビュー
~日本人の演出家でこの作品を指揮するのは初めてです!~
Q.オペラ「蝶々夫人」は過去に何回指揮をなさっていらっしゃいますか?
A:正確には覚えていませんが、本公演で12回か13回目のプロダクションになります。
日本人が演出する「蝶々夫人」はこれが初めてのプロダクションです。栗山民也氏とも、この稽古場で初めてお会いいたしました。
この数日の稽古を経て、栗山氏と一緒にこの演目を創り上げていることを大変嬉しく思っております。
私と栗山氏はこの演目に対して共通の「ヴィジョン」と「考え方」を持っていることが判ったからです。この演目は長崎が作品の背景になっていますが、世界中の多くの方がイタリアン・スタイルのオペラとして捉えられています。そのことに関して間違っているとは言いません。しかし、我々は「この作品は典型的な日本オペラ」だと解釈しています。ですから、私はこの作品を上演する為に日本人の精神を明確に把握しなければいけないと思っています。驚くべきことに、プッチーニは日本人の性格やスタイルを良く理解していました。
~ 私が日本の文化を受け入れて演奏することがとても大切なのです ~
私自身、オペラ「蝶々夫人」には大変強い思い入れがあります。先程も言いましたが、私はこの作品を指揮するに当たり、日本を理解しなければならないし、知らなければいけないのです。私は日本人の方と良くお話しをする機会があります。その機会を経て、日本には「尊重の文化」が有ると私は感じました。私がいう「尊重」とは「異文化である外国人とその歴史を理解する事」です。欧州人は日本人と比較して、「尊重の文化」が不足していると感じました。欧州人は、自分達の歴史はとても偉大で重要だと考えがちです。ヨーロッパの文化に他の文化は従わなければならないと考えている傾向があります。異文化や違う価値観を受け入れる姿勢が不足しているのでしょう。これは改めるべき考えだと思います。
オペラ「蝶々夫人」は典型的な例だと思うのです。この作品を演奏するに当たって、異文化に触れても理解しようとしない。理解できないものは、笑ってすませてしまう。笑って結論づけてしまうのはあまりにも簡単で短絡すぎます。私にとってこの作品は、我々の歴史において、作品の背景となっている日本の文化を理解しないで演奏した失敗を思い出させてくれる作品です。
これは、私自身の個人的な考え方ではなく、音楽から感じ取ることが出来ます。プッチーニは音楽を通して、全てを教えてくれます。西洋人はオペラ「蝶々夫人」を非常に異国的(エキゾチック)なオペラと考えがちです。しかし、これは単に異国のオペラと片付けられる作品ではないのです。この作品は「人間性」を問う傑作なのです。また、人間が他人に対していかに悪者になれるかということも示していると思います。
Q:この作品には、思い入れがあるのですね。
A:はい。特に今回は楽しみです。普段であればオペラ「蝶々夫人」を公演するあたり、出演者たちで日本文化を理解するための準備や勉強が必要になりますが、この作品の背景である日本で公演するのであれば、多くの事が最初の段階で明確になっている状況から始めることができます。
オペラ 蝶々夫人 新国立 4F1-49 6300円・妥当な額
過去にセミステージの松本美和子 小澤・新日フ 外来で5回ほど観ているが
全体の印象は今回が・・オケ力 歌手陣の共振性 何か強く感じられる舞台となる
大村 の感情ある演技 説得ある 歌唱力が素晴らしい 今後大化けか?
過去の 美和子の 湧き上る感動と涙が・・今回は受けなかったが鼓動の高まりが
作曲 : ジャコモ・プッチーニ
台本 : ルイージ・イッリカ/ジュゼッペ・ジャコーザ
指揮 : レナート・パルンボ
演出 : 栗山民也 美術 : 島次郎
衣裳 : 前田文子 照明 : 勝柴次朗
舞台監督 : 大澤 裕
合唱指揮 : 三澤洋史 合唱 : 新国立劇場合唱団
管弦楽 : 東京フィルハーモニー交響楽団◎
キャスト
蝶々夫人 : 大村博美 ◎ ピンカートン : ヒュー・スミス ○
シャープレス : クラウディオ・オテッリ ◎ スズキ : 中杉知子 ○
ゴロー : 大野光彦 ボンゾ : 志村文彦
神官 : 大森一英 ヤマドリ : 工藤 博
ケート : 前田祐佳 書記 : 柴田啓介
オペラ「蝶々夫人」
指揮者 レナート・パルンボ◎
ショートインタビュー
~日本人の演出家でこの作品を指揮するのは初めてです!~
Q.オペラ「蝶々夫人」は過去に何回指揮をなさっていらっしゃいますか?
A:正確には覚えていませんが、本公演で12回か13回目のプロダクションになります。
日本人が演出する「蝶々夫人」はこれが初めてのプロダクションです。栗山民也氏とも、この稽古場で初めてお会いいたしました。
この数日の稽古を経て、栗山氏と一緒にこの演目を創り上げていることを大変嬉しく思っております。
私と栗山氏はこの演目に対して共通の「ヴィジョン」と「考え方」を持っていることが判ったからです。この演目は長崎が作品の背景になっていますが、世界中の多くの方がイタリアン・スタイルのオペラとして捉えられています。そのことに関して間違っているとは言いません。しかし、我々は「この作品は典型的な日本オペラ」だと解釈しています。ですから、私はこの作品を上演する為に日本人の精神を明確に把握しなければいけないと思っています。驚くべきことに、プッチーニは日本人の性格やスタイルを良く理解していました。
~ 私が日本の文化を受け入れて演奏することがとても大切なのです ~
私自身、オペラ「蝶々夫人」には大変強い思い入れがあります。先程も言いましたが、私はこの作品を指揮するに当たり、日本を理解しなければならないし、知らなければいけないのです。私は日本人の方と良くお話しをする機会があります。その機会を経て、日本には「尊重の文化」が有ると私は感じました。私がいう「尊重」とは「異文化である外国人とその歴史を理解する事」です。欧州人は日本人と比較して、「尊重の文化」が不足していると感じました。欧州人は、自分達の歴史はとても偉大で重要だと考えがちです。ヨーロッパの文化に他の文化は従わなければならないと考えている傾向があります。異文化や違う価値観を受け入れる姿勢が不足しているのでしょう。これは改めるべき考えだと思います。
オペラ「蝶々夫人」は典型的な例だと思うのです。この作品を演奏するに当たって、異文化に触れても理解しようとしない。理解できないものは、笑ってすませてしまう。笑って結論づけてしまうのはあまりにも簡単で短絡すぎます。私にとってこの作品は、我々の歴史において、作品の背景となっている日本の文化を理解しないで演奏した失敗を思い出させてくれる作品です。
これは、私自身の個人的な考え方ではなく、音楽から感じ取ることが出来ます。プッチーニは音楽を通して、全てを教えてくれます。西洋人はオペラ「蝶々夫人」を非常に異国的(エキゾチック)なオペラと考えがちです。しかし、これは単に異国のオペラと片付けられる作品ではないのです。この作品は「人間性」を問う傑作なのです。また、人間が他人に対していかに悪者になれるかということも示していると思います。
Q:この作品には、思い入れがあるのですね。
A:はい。特に今回は楽しみです。普段であればオペラ「蝶々夫人」を公演するあたり、出演者たちで日本文化を理解するための準備や勉強が必要になりますが、この作品の背景である日本で公演するのであれば、多くの事が最初の段階で明確になっている状況から始めることができます。