今日は天童荒太さんの「永遠の仔〈第二巻〉秘密」の紹介です。
【'79.初夏(承前)】ジラフとモウルは何度も優希に話し掛けるが無視された後、やっと話に加わってくれます。2人は彼女に病院の精神病棟である8病楝の患児が病状に応じて動物の名前のあだ名をつけられていることを教えます。自分の体が臭いと思った優希は、洗濯機のホースで頭から水をかぶり、騒ぎを起こします。彼女の同室の自殺願望の強いイフェメラのノートも見せられます。
【'97.梅雨】優希の弟・聡志は笙一郎の事務所で働いていますが、家を出てしばらく事務所で寝起きすると言い出します。聡志は笙一郎に自分の過去の秘密を探るため、1週間ほど休ませてほしいと言います。梁平は少年暴行犯の逮捕の際、行き過ぎた暴力があったと裁判所で追及され、犯人の挑発に乗ってその場で首を絞めようとしてしまいます。聡志は、姉が過去に精神科に入院していて、その病院の行事中に父が転落死したことを突き止め、姉に詳しい事を教えてもらおうとします。母は何も教えてくれません。姉に会いに病院に行くと、母親に虐待を受けた子が担ぎこまれてきました。その子はダラダラ過ごすパパが好きで、育児を一所懸命しているママは嫌いと言った事から虐待されたとのことでした。その母が病院からの帰り、川べりを通って歩いていると、いきなり殺されてしまいます。
【'79.仲夏】優希は医師に「姉なんだから」と言われ続け、そのプレッシャーの中で生きて来たことを語ります。初めての外泊をして帰ってくると、ジラフとモウルが大歓迎してくれます。初めて山登り療法に参加し、引き込まれるように優希は林の中に入り、ほら穴で寝てしまいますが、ジラフとモウルに発見され、事なきを得ます。
【'97.冷夏】殺された女が多摩川緑地で発見され、梁平は彼女のことを知っていたのに報告しなかったことを責められます。優希は笙一郎の母・まり子が寝言で「いいの、生きてるだけで罪滅ぼしなの」と言うのを聞きます。笙一郎と聡志は殺された女が女児を入院させる際、聡志が女を責める言葉を言っていた事で、警察の事情聴取を受け、聡志は子供の代表が母親の代表を殺したのだ、と言います。梁平の上司は夜中に強引に梁平と共に聡志の家に行きますが、たまたま帰って来た優希に追い出され、梁平は無視されます。優希は火傷の女児の父親につい意見し、相手を怒らせてしまいます。奈緒子は流産し、優希の家は家事になります。
この2巻では優希の弟の聡志が登場し、彼を中心に97年の出来事が起こって行きます。上ではあまり書けませんでしたが、'79年の彼らが入院していた児童病院の精神病楝の様子も最初の部分で、かなり綿密に書かれています。私は自分も精神病院に入院したことがあるので、興味深く読みました。この巻の最後では、奈緒子の流産と優希の家の火事という二つの事件が起き、これが新たなドラマを産んで行く事になります。乞うご期待ください。
【'79.初夏(承前)】ジラフとモウルは何度も優希に話し掛けるが無視された後、やっと話に加わってくれます。2人は彼女に病院の精神病棟である8病楝の患児が病状に応じて動物の名前のあだ名をつけられていることを教えます。自分の体が臭いと思った優希は、洗濯機のホースで頭から水をかぶり、騒ぎを起こします。彼女の同室の自殺願望の強いイフェメラのノートも見せられます。
【'97.梅雨】優希の弟・聡志は笙一郎の事務所で働いていますが、家を出てしばらく事務所で寝起きすると言い出します。聡志は笙一郎に自分の過去の秘密を探るため、1週間ほど休ませてほしいと言います。梁平は少年暴行犯の逮捕の際、行き過ぎた暴力があったと裁判所で追及され、犯人の挑発に乗ってその場で首を絞めようとしてしまいます。聡志は、姉が過去に精神科に入院していて、その病院の行事中に父が転落死したことを突き止め、姉に詳しい事を教えてもらおうとします。母は何も教えてくれません。姉に会いに病院に行くと、母親に虐待を受けた子が担ぎこまれてきました。その子はダラダラ過ごすパパが好きで、育児を一所懸命しているママは嫌いと言った事から虐待されたとのことでした。その母が病院からの帰り、川べりを通って歩いていると、いきなり殺されてしまいます。
【'79.仲夏】優希は医師に「姉なんだから」と言われ続け、そのプレッシャーの中で生きて来たことを語ります。初めての外泊をして帰ってくると、ジラフとモウルが大歓迎してくれます。初めて山登り療法に参加し、引き込まれるように優希は林の中に入り、ほら穴で寝てしまいますが、ジラフとモウルに発見され、事なきを得ます。
【'97.冷夏】殺された女が多摩川緑地で発見され、梁平は彼女のことを知っていたのに報告しなかったことを責められます。優希は笙一郎の母・まり子が寝言で「いいの、生きてるだけで罪滅ぼしなの」と言うのを聞きます。笙一郎と聡志は殺された女が女児を入院させる際、聡志が女を責める言葉を言っていた事で、警察の事情聴取を受け、聡志は子供の代表が母親の代表を殺したのだ、と言います。梁平の上司は夜中に強引に梁平と共に聡志の家に行きますが、たまたま帰って来た優希に追い出され、梁平は無視されます。優希は火傷の女児の父親につい意見し、相手を怒らせてしまいます。奈緒子は流産し、優希の家は家事になります。
この2巻では優希の弟の聡志が登場し、彼を中心に97年の出来事が起こって行きます。上ではあまり書けませんでしたが、'79年の彼らが入院していた児童病院の精神病楝の様子も最初の部分で、かなり綿密に書かれています。私は自分も精神病院に入院したことがあるので、興味深く読みました。この巻の最後では、奈緒子の流産と優希の家の火事という二つの事件が起き、これが新たなドラマを産んで行く事になります。乞うご期待ください。