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平安寿子『Bランクの恋人』

2006-08-28 17:05:07 | ノンジャンル
 優香さんが推薦していた平安寿子さんの「Bランクの恋人」を読みました。全7話の短編からなっています。
 第一話「Bランクの恋人」は、女性にモテる技を身につけている主人公が、合コンを頼まれるようになってから評判になり、自分がつきあっている女性からも合コンを頼まれるようになってしまう話、第二話「アイラブユーならお任せを」は、活動的な妻を持ち、小さい頃から「愛してる」という言葉を言い続けることが恋を成就させることだと父から教え込まれてきた主人公が、店員の若者が恋した薬局の出戻りの女性との恋のかけはしをするという話、第三話「サイド・バイ・サイド」は、結婚願望は強いが責任感の強さでバリバリのキャリアウーマンとなってしまった42才の女性が、DVから守るという理由でミナという女性を知り合いの男性から預かることになりますが、片付けも家事もできないミナに振り回され、暴力男を撃退した後、ミナとともに引っ越して彼女の生活力を教え始めることになる話、第四話「はずれっ子コレクター」は、誰からももてない男の子を恋人にしていく35才の小学校の音楽教師に、はずれっ子の一人を紹介してもらう女性の話、第五話「ハッピーな遺伝子」は、普段はラーメン屋を営んでいるが、たまに自称ミュージシャンでバーコード禿げにアフロヘアのカツラをかぶりドラマーに変身する父、離婚してヨガ教室、リフレクソロジーと商売の幅を広げつつある母、そして27才にして初恋をする娘の話、第六話「利息つきの愛」は、塾教師に恋してしまうゲイと彼のゲイ友だちの話、第七話「サンクス・フォー・ザ・メモリー」は、嫁に来て、亡くなった義父の介護をしてきた亜希が、市会議員をやりプライドが高く自分勝手な長女のあまりの横暴さに激怒し、義父から感謝された時に教えられた「サンクス・フォー・ザ・メモリー」の歌を心の中で大事に守っていこう、という話。
 第二話などに、ここには書けなかったいいエピソードが結構あるのですが、同著者の「くうねるところすむところ」と同じく、性格のきつい女性、計算高い男性がここでも多く出てきます。私はそこがネックになってこの著者の小説はどうしても心から好きになれないのですが、みなさんはどうでしょうか?