前作で大人の恋を描いた山田詠美さんが次に選んだ題材は高校です。「ぼくは勉強ができない」の主人公時田秀美は、自己紹介で「ぼくは勉強が出来ない。おまけに字も下手だ。でも人気者だ」と公言してしまう素直な男の子。祖父と母との3人暮しで、サッカー部の顧問の桜井先生と帰りにラーメンを食べながらセックス談義をしたり、幼馴染みでおませな真理の家に遊びに行ったり、バイト先のバーの桃子さんとセックスしたり、またその周りでは虚無に悩む植草や、突然政治に目覚める後藤や、生まれながらに時差ぼけに悩み自殺してしまう片山や、自意識過剰で男子に媚びを売って人気のあるが、主人公にはふられてしまう山野舞子や、しょっちゅう貧血を起こすが、主人公を応援する黒川礼子らがいます。そして最後には真理から「大学に行って私にいろんなことを教えてほしい」と言われて、進路に迷っていた主人公は大学に行くことを決心します。
最後の章は主人公が転校してきたばかりの小学生の頃の話で、担任と主人公の母が言い合いになり、主人公は雀の死体を教室に持ち込んだことで怒られ、また一人の貧乏な女の子を通していろんなことを学びます。
高校生が素直に考え、素直に行動すると、どんなことが起こるのかがよく分かる小説です。高校生の頃の気分に戻って、いろんなことを考えるのも時にはいいかもしれませんね。
最後の章は主人公が転校してきたばかりの小学生の頃の話で、担任と主人公の母が言い合いになり、主人公は雀の死体を教室に持ち込んだことで怒られ、また一人の貧乏な女の子を通していろんなことを学びます。
高校生が素直に考え、素直に行動すると、どんなことが起こるのかがよく分かる小説です。高校生の頃の気分に戻って、いろんなことを考えるのも時にはいいかもしれませんね。