パンサラッサは、3月26日(土)ドバイ・メイダン7R ドバイターフ(G1・芝1800m)に吉田豊騎手で出走します。
◇矢作調教師のコメント 「日曜日に軽くやっており、23日は6Fからダートコースにて単走で追い切りました。輸送でいつも10kgほど減る馬ですが、環境が変わってもイレ込んだ様子はなく馬が落ち着いていましたので、当初の予定よりも少し強めに。反応は良かったですし、先週よりも状態は上がってきているようですからね。最終追い切りを問題なく消化でき、まずはひと安心です。これでレース前に軽く乗れば、ちょうど良いでしょう。スタートして3コーナーまで距離もありますし、普通の逃げ馬ではありませんので、(12番)枠は問題ありません」
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矢作先生コメントは、すでにJRAからリリースされている内容とほぼ同じで、最終追い切りを強めにこなして状態が上がっていること、馬が落ち着いていて不安な点がないこと、12番枠も全く問題ないこと(普通の逃げ馬ではないので(^^)v)などなど、当日を楽しみにして欲しい…といったメッセージになっていますね。
私も何度も書いているように、パンサラッサは戦法について迷う必要がなく、いつもの調子で出走できるかどうかが最大のポイントでしたから、ここまで順調に調整が進み、矢作先生が納得できる仕上がりになって本当に良かったと思います。
あとは最終微調整を経て本番のゲートに向かうだけ…。そう考えると、どうしても緊張感が高まってきますが、ワクワク感を伴う気持ちの良い緊張は決して悪い気分ではありません。鞍上の吉田豊騎手もチームの一員として、迷いなく役割を果たしてくれるでしょうし、ドバイターフで自分の競馬をやり切る準備は全て整った、ということだと思います(^^)
ということで、既に読まれた方も多いと思いますが、netkeibaさんがパンサラッサを管理する矢作調教師とドバイターフで同馬に騎乗する吉田豊騎手のつながり、矢作先生がこの一戦に『なぜ吉田豊を選んだのか』などについて書いてくれています。
netkeiba.com『【矢作調教師、激白】「吉田豊騎手へ18年越しの恩返し」ドバイ・パンサラッサ起用の舞台裏』
▲吉田豊騎手と矢作調教師との深い絆… (C)netkeiba.com
前走の中山記念も大逃げで勝利。“令和のツインターボ”ことパンサラッサが、今週末のドバイターフ(G1・芝1800m)に出走します。この大事な手綱を託されたのが、デビュー28年目のベテラン・吉田豊騎手。パンサラッサの大逃げスタイルを確立したのが吉田豊騎手ですが、管理する矢作芳人調教師との間には知られざる深い縁が…。
「今回のドバイは、18年越しの豊への恩返し」、そう明かした矢作調教師。二人の絆を、双方の証言を基に紐解いていきます。
(取材・構成=不破由妃子)
長い記事なので、内容はnetkeibaさんの本文を確認いただくとして、『個人的な関係性から豊を選んだわけではない。今のパンサラッサの持ち味を一番引き出せるジョッキーは豊』、さらには、『たとえば、調教師や厩務員が「吉田豊を乗せたい」と思っているのに、外国人ジョッキーへの乗り替わりを余儀なくされたら、その時点で狂いが生じる』と、『海外だから吉田豊ではなく外国人ジョッキーを…』みたいな選択肢はハナから考えていなかったことがわかります。
逆に言うと、矢作先生クラスの調教師であっても、厩舎サイドの思いとは別に、オーナー指示により乗り替わりとなるケースもあるということ。。広尾の場合は基本的に調教師にお任せ路線なので、そういうケースは少ないハズですが、最近は(一般論として)『本番近くになると何故か外国人ジョッキーが乗っている有力馬』を見る機会も多いだけに、(良し悪しは別にして)いろいろと考えさせられるところもありますね。(誰を乗せるかで調教師とオーナーが揉める話は昭和の頃からありますが、最近のはちょっとそれとは違うような気も…)
話が逸れましたが、とにかく、『今回はそういった狂いは一切なく、オーナーサイド、厩舎サイド全員の気持ちが「吉田豊で頑張ろう」とひとつになっている』わけですから、出資会員も気持ちを一つにして、このチームで思い切った勝負、気持ちのこもった良いレースができるよう、精一杯の後押し、応援、声援、念力をテレビの前から送りたいと思います!
あと、デイリーさんの記事も、何となくイイ感じなので、あわせて載せておきます(^^ゞ
デイリー『【ドバイターフ】ドバイでも吉田豊&パンサラッサ ライバル完封へ華麗に逃げる』
「ドバイターフ・UAE・G1」(26日、メイダン)
令和の韋駄天パンサラッサ(牡5歳、栗東・矢作)がドバイターフに挑む。鞍上はコンビを組んで2戦2勝の吉田豊騎手(46)=美浦・フリー=だ。
前走の中山記念も華麗な逃走劇だった。前半1000メートルを57秒6のハイペースで飛ばしながら2馬身半差の完勝。08年ガーネットS(タイセイアトム)以来、矢作師の管理馬で2度目の重賞Vを決めた。
同師とはデビューした頃からの付き合い。当時はまだ調教助手だったトレーナーと北海道出張時に食事をしながら夢を語り合ったという。中山記念の翌週、電話でドバイ遠征&コンビ継続を伝えられ快諾。海外遠征は04年ドバイWC(リージェントブラフ=9着)以来となる。
「矢作先生にはいつも良くして頂いています。相手がどうのより、今回も自分の競馬をするだけです」ときっぱり。もちろん、戦法は小細工なしの逃げ。海外ではなかなかいない徹底先行型だけに、ライバルを完封して悲願のG1奪取を目指す。(デイリースポーツ・村上英明)
バスラットレオンは、3月26日(土)ドバイ・メイダン2R ゴドルフィンマイル(G2・ダ1600m)に坂井瑠星騎手で出走します。
◇矢作調教師のコメント 「23日にダートコースでステイフーリッシュ、セキフウと3頭で追い切りました。新人の鷲頭虎太騎手を背に直線で早めに突き抜けて後ろの2頭を引き離す形。もう少しゆっくりと抜け出すイメージでしたが、しっかり追い切るように指示を出していたことですし、動きは抜群だったと思います。初めての海外遠征となりますが、すごく元気な状態でレースを迎えられそうですよ」
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ドバイターフと違い、バスラットレオンのゴドルフィンマイルはJRAの馬券発売対象ではないので、どうしてもメディアの情報量が少なく、状態面はどうかな?調子は良いかな?と思っていましたが、ステイフーリッシュ、セキフウとの併せ馬で豪快に突き抜けるなど「すごく元気な状態でレースを迎えられそう」で安心しました。
しかし、バスラットレオンが3/9の(坂井瑠星騎手が『バランスが良くなっていて操縦性が向上し、乗りやすくてとても良い感じ』とコメントした)追い切り時点からさらに良くなっているとしたら、こちらも一発大逆転が狙えるんじゃないですかねぇ。。そもそも陣営はそのつもりでバスラットレオンをドバイに連れて行ったのでしょうし、当初の第一希望はドバイターフだったぐらいですから、矢作先生が『本調子に戻れば能力の高さは間違いない…』と考えているのは確かでしょう。
とは言え、そう簡単に事が運ばないのも競馬ですから、ここはやはり、コチラがあまりイレ込まずに、楽な気分で応援してあげたい。。バスラットレオンと坂井瑠星騎手もあまり結果に拘らず、気分良く走って無事に戻ってきて欲しい… 何なら、チャンピオンヒルズで取り組んできたフォーム改善の『実戦テスト』ぐらいの気持ちでチャレンジしても良いかもです。
まあ、本番になれば気合も入ってなかなかそうはいかないのでしょうが、少なくとも私は、『絶対にこうじゃなきゃいけない!』みたいなことは考えず、気持ちに余裕を持って応援してあげたいです!(出来るかなぁ…(^^ゞ)
競馬実況web『【ドバイターフ】(G1)日本馬の近況(23日) [News]』
現地時間3月26日(土)にアラブ首長国連邦・ドバイのメイダン競馬場で行われるドバイターフ(G1・芝1800m)に出走を予定している日本馬の23日の調教状況と関係者のコメントは以下の通り。
●ヴァンドギャルド(牡6歳 栗東・藤原英昭厩舎)
<調教状況>藤原和男調教助手が騎乗し、芝コースで追い切りを行った。
<藤原和男調教助手のコメント>「調教師との打ち合わせの通り、終い重点の追い切りでした。芝の感触は良く、しっかりとグリップしていました。状態は良好です」
●シュネルマイスター(牡4歳 美浦・手塚貴久厩舎)
<調教状況>C.ルメール騎手が騎乗し、芝コースで追い切りを行った。
<手塚貴久調教師のコメント>「騎乗したC.ルメールが若干物見をしていたと言っていました。輸送もあってこれまであまり強い負荷をかけてこなかったので、ジョッキーにはある程度強めに追ってほしいとオーダーをしました。息遣いは良かったと思います」
<C.ルメール騎手のコメント>「単走での調教だったので、少し物見をしていましたが、ブレーキをかけるようなことはありませんでした。直線は一生懸命走ってくれて良い雰囲気です。コンディション、フットワークはグッドです。心身ともに充実しています」
●パンサラッサ(牡5歳 栗東・矢作芳人厩舎)
<調教状況>岡勇策調教助手が騎乗し、ダートコースで追い切りを行った。
<矢作芳人調教師のコメント>「6ハロンから強めに追うように指示しました。昨日状態を確認したところ、馬が非常に落ち着いていたので、当初の予定よりも強めの追い切りとしました。問題ない状態です」
<岡勇策調教助手のコメント>「6ハロンから単走での追い切りでした。先週より動きは良くなっており、レースに向けて状態も上がってきているように感じます。今のところ不安な点はなく、良い状態です」
競馬実況web『【ドバイワールドカップデー】枠順確定後の日本馬陣営コメント [News]』
【ドバイターフ】
●ヴァンドギャルド(牡6歳、栗東・藤原英昭厩舎)
<枠順(10番ゲート)について藤原和男調教助手のコメント>「もう少し内が良かったですが、ワンターンなので競馬はしやすいと思います」
●シュネルマイスター(牡4歳、美浦・手塚貴久厩舎)
<枠順(4番ゲート)について手塚貴久調教師のコメント>「枠番はあまり気にしていませんでしたが、内枠でよかったです」
●パンサラッサ(牡5歳、栗東・矢作芳人厩舎)
<枠順(12番ゲート)について矢作芳人調教師のコメント>「スタートして3コーナーまで距離もありますし、普通の逃げ馬ではないので、枠は問題ありません」
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引き続きラジオNIKKEIさんが、JRA発表の内容を競馬実況webにまとめてくれています。(馬券発売対象レースの情報しかないのがアレですが、JRA様にとっては、馬券売上げのための仕事ですからねぇ(^^;))
それはさて置き、パンサラッサの12番ゲートについて矢作先生は「普通の逃げ馬ではないので問題なし」と仰っていますから、今回もいつもと同じようにハイペース(パンサラッサのペース)でブッ飛ばせ!という指示になるでしょう。それは吉田豊騎手もハナからそのつもりでしょうし、待ってました!そう来なくちゃね!!という感じだと思います。
追い切りに関しては、「馬が非常に落ち着いていたので、当初の予定よりも強めの追い切り」を課したとのことで、岡助手はより具体的に「先週より動きは良く、レースに向けて状態も上がってきている」とコメントしてくれています。「先週より」の『先週』とは3/23栗東坂路の『51.1-36.8-24.2-12.3秒(馬ナリ余力)』のことでしょうから、長距離輸送を挟んだあとでも、少なくとも中山記念と同等のデキにあると考えて良いでしょう。
いやぁ、馬は落ち着いているとのことですし、どこにも不安がない状態でレースを迎えられるとなると…。勝てるかどうかは何とも言いようがありませんが、間違いなく面白いレースを演出し、ドバイの観衆を沸かせてくれると思います!
*ブックメーカーWillamHILLの最新上位オッズは、シュネルマイスター1.75、ロードノース5.0、パンサラッサ6.0、モハーフェス7.0、カーネルリアム8.0(オッズ10倍以下は5頭)と、二日前からロードノースとパンサラッサの評価が入れ替わっています。いずれにしても、頭一つ抜けたシュネルマイスターをロードノース、パンサラッサ、モハーフェス、カーネルリアムが追う構図は変わっておらず、だとすれば、むしろこの並びの方が落ち着いて応援できる感じですね(^^ゞ
吉澤ステーブルWEST在厩のアンジアンは、おもに坂路でハロン17秒ペースのキャンター1本を消化。週2回、15-15程度を乗り込まれています。
◇佐藤マネージャーのコメント 「15秒の調教を入れながらでも、馬体重は432kgまで回復。もう少しじっくりと乗り込んでいきたいところではありますが、馬の雰囲気や毛づやの変化、いい意味でカーッとなる様子などから、方向性は悪くないと感じています。ここから更に負荷を上げるというよりは、現在のメニューをしっかりとこなし、いっそうコンディションを上げていくことに重きを置いて進めていきたいと思っています」
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吉澤ステーブルWESTに放牧に出て、すぐに430kgまで戻った馬体が一旦424kgに減り、今週は再び430kgを超えるところまで回復しています。まだ安定して大きくなる流れにはないのだと思いますが、15-15を週2回までの負荷であれば、何とか持ちこたえてくれるようなので、当面は今のメニューを続けつつ…ということでしょう。
今週の広尾TCは非常に賑やかな『出走祭り』になりますが、将来、アンジアンがその輪の中に入るためにも、歯を食いしばってひとつ目を勝たないとイケマセン。前走の内容を考えると、一度は芝の短めの距離を試すことになる気がしますので、そこでどういうパフォーマンスを見せられるか、それが大きな分かれ目になるかもしれません。
ビシビシ鍛え直すことができないのは微妙ながら、ひとつ勝ってしまえばいくらでもやり様がある馬だと思いますので、できるだけ「コンディションを上げて」次のレースに向かって欲しいと思いますm(_ _)m
【2022/2/20阪神4R 3歳新馬(ダ1400m)でのアンジアン:公式HPより】