マキペディア(発行人・牧野紀之)

本当の百科事典を考える

自然弁証法

2011年01月23日 | サ行
  参考

 01、自然科学と自然弁証法とは一つのものという風には言えません。自然弁証法は自然科学の骨組をあらわすものであります。しかし自然弁証法は自然科学以外によって把(つか?)まれるものではありません。(武谷三男『続弁証法の諸問題』理論社、96頁)

 02、エンゲルスの計画した「自然弁証法」の著述は、遺稿を一見すればあきらかなごとく、人間の社会における自然科学、「あるいは」社会的人間の自然認識を実践(実験と産業)のうえに歴史的=論理的に扱おうとしたものであって、これがマルクス主義でいう「自然弁証法」の確立である。(田中吉六『主体的唯物論への途』季節社、99頁)

 03、エンゲルスが『自然の弁証法』の名において試みたものは、当時の三大発見(細胞の発見、進化論、エネルギー転化の法則)を利用して、この歴史主義の立場を論証することにあった、といえるであろう。(許萬元「弁証法」、芝田編集「マルクス主義研究入門」第1巻、青木書店、107頁)

   関連項目

自然と社会