まてぃの徒然映画+雑記

中華系アジア映画が好きで、映画の感想メインです。
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あの頃、君を追いかけた  那些年、我們一起追的女孩

2011-10-30 21:17:00 | 台湾映画(あ~な行)

東京国際映画祭、今年もアジアの風を観てきました。この作品は一番最初に売り切れたと監督挨拶のときに司会者が言っていたけれど、だったらもっと大きなスクリーンで上映すればいいのに、と台湾映画好きな私は思ってしまいます。

上映前にはギデンズ九把刀監督と主演の2人、コー・チェントン柯震東とミシェル・チェン陳妍希が登壇して舞台挨拶。挨拶の詳しい内容はこちら。上映前にネタばらしになってはいけないからか、映画の内容はほとんどなくて日本で何をするとか今後どんな方面で活躍したいか、などを聞いていました。

1990年代、台湾中西部の彰化を舞台に描かれる高校生たちの群像劇。高校の問題児コー・チェントンと優等生チアイー(陳妍希)のの恋愛模様を中心に、仲間たちとの楽しい高校生活、そして高校を卒業してそれぞれの道を歩み、チアイーの結婚式で全員が再会する。

コートンとチアイーの恋愛は甘く切ないもので、シャツに残された背中をつついた青いペンの跡が印象的。コートンが自宅では基本全裸(父親も!)だったり、いつも勃起してる友人がいたり、大学の寮でAVに夢中になったり、恋愛以外のところでは若い男の子のおバカな様子がたくさんあって、笑えます。

大学に入ったばかりの頃はまだ携帯が普及していなかったから、みんな公衆電話で彼女に連絡しているのも懐かしい光景です。7人で海で遊ぶシーンや、5人組+チアイーが罰で廊下に立たされるところはまさに青春映画って感じ。

チアイーが最終的に選んだ結婚相手は落ち着いた大人っぽい男性で、コートンの幼稚な部分を受け入れられなかった彼女らしい選択だなあと思いました。台北大地震のとき、離れた場所で同じ月を見ながら携帯で話しているシーンも、優しい気持ちが感じられてよかったです。

高校や大学の頃なんて、同世代の男性は女性に比べたら全然子供っぽくて、そこが魅力でもあり愛想をつかすところでもあるんだろうなあ。『九月に降る風』や『モンガに散る』と比べると、同じ台湾青春映画といってもこちらは恋愛関係中心だから、男同士の友情面の演出が物足らないのは仕方ないと分かりつつも、ちょっと残念。

10/22 TOHOシネマズシャンテ 東京国際映画祭アジアの風部門
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1 コメント

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青春映画の日台比較 (豊平川)
2013-09-18 23:00:22
新宿で観ました。夜の上映回でしたが、老若男女・結構な客入りでした。
本作の舞台は、1990年代半ばの台湾地方都市、彰化市。高校同級の男女七人の十年間を描く、恋愛・青春群像。「高校生の恋人同士は、成長しても純愛を貫けるか」という点で、邦画『僕等がいた』(2012年公開、主演:生田斗真・吉高由里子)と設定が似ているかもしれません。
『僕等がいた』の吉高(実年齢:二十代後半)が高校生役を演じて苦心したのに比べ、本作のミシェル・チェン(水川あさみ・磯山さやかと同じ1983年生まれ)は、一回り年下のクー・チェンドンを相手に瑞々しい女学生を演じ切って見事でした。ミシェル・チェンって、伊藤麻衣子の全盛期(80年代の「高校聖夫婦」「不良少女と呼ばれて」)に似ていますね。

「なのに、勉強かよ」
「追うの、止めたら?」
冒頭、成人したコートン(クー・チェンドン)が結婚式に参列する日。この場面は、ラストシーンでもう一度円環で繋がるのですが、日本の青春映画のように微笑ましいハッピー・エンドでなく、少々ほろ苦いビター・エンドとして描かれた点で大いに評価します。或る意味、台湾・青春映画の矜持を示したと云えるでしょう。
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