まてぃの徒然映画+雑記

中華系アジア映画が好きで、映画の感想メインです。
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GF*BF 女朋友。男朋友

2014-07-11 22:03:21 | 台湾映画(あ~な行)

桂綸[金美]グイ・ルンメイの凛々しい姿に見とれてしまいます。

1985年、まだ戒厳令下の台湾高雄で高校生活を送る林美宝(桂綸[金美])、陳忠良(張孝全ジョセフ・チャン)、王心仁(鳳小岳リディアン・ヴォーン)。美宝と忠良は同じ水泳部でいつも一緒にいたが、忠良は心仁に「美宝とはつき合っていない」と言う。心仁は美宝に告白してつき合い始め、高校では厳しい軍人教官に反発し、生徒全員を巻き込んで騒ぎを起こしていた。

1990年、忠良と心仁は台北の大学に進学し、美宝は高雄でスポーツクラブのインストラクターとして働いている。この年、台湾の大学生による「野百合学運」が行われ、心仁は学生運動の中心人物の1人として活躍していた。美宝と心仁は高雄と台北で遠距離恋愛をしているが、美宝が心仁に会いに台北に行くと、ちょうど学生たちは中正記念堂の広場に集まって集会をする日。この日をきっかけに心仁は退学となり兵役に行き、忠良は美宝に本心を打ち明ける。

1997年、高校時代からの仲間のオネエ許神龍(張書豪チャン・シューハオ)の結婚パーティで忠良に久しぶりに電話をした美宝は、今は社長の娘と結婚して子供もいる心仁と不倫中で、妊娠と同時に腫瘍が発覚する。忠良は兵役で知り合った妻子ある男性と、これも不倫というのかな。もう一度かつてのように3人でご飯を食べカラオケをするが、真っ直ぐだったあの頃には戻れない。。。

台湾映画の魅力の一つに、瑞々しい青春を鮮やかに描き出していることがあるけれど、1985年のエピソードはまさに台湾青春映画の王道を行くイメージです。男子がシャワーを浴びている最中に女子の先頭に立って踏み込んだり、心仁を励ますために自分の髪をバリカンで刈り上げる美宝はとても凛々しく、踊子の母親が男と駆け落ちしたりしても表面上は挫けずに強いままでいます。彼ら3人がスクーターを走らせる道路の両脇に生い茂る木々の緑や、川遊びをする滝壺の涼やかな空気は、懐かしい自然の風景で穏やかな気分になります。

台湾は今は民主化が進んでいて、つい最近まで戒厳令下にあったことを忘れてしまうほどですが、1980年代は高校にも軍事教官がいて生徒を指導していたり、民主や自由といった雑誌が非合法なものになっていて普通には販売できなかったり、自由がないのは本当に嫌なものです。民主化の歴史は学生が主導したという「野百合学運」の自負が、この間の「向日葵学運」に繋がっているのかもしれません。

1990年のエピソードで心仁が二股を掛けていることを知り、さらに忠良が心仁を想っていることを悟った美宝は自ら身を引くけれど、そこはやはり心仁から告白されてつき合っていたけれど、心の底には忠良への想いがあったということでしょうか。1997年、先の見えない不倫をしている美宝は見ていて痛々しく、高校生の頃の清々しさとは全く違う、表面上こそかつてと同じように冷めていて冷静な感じだけど、心の中が抜け殻みたいです。なぜ不倫という関係になってしまったのか不思議だけど、美宝はきっと心の隙間を埋めたかったのでしょう。

忘れ形見の双子はハーフっぽい顔立ちの双子役者を選んだのでしょうか、双子の役者を見つけるのは難しいと思うけど、もう少し美人だったらよかったなあ。

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