「虹の安達太良山」
❤「ようこそ」とわれを歓迎するように安達太良山に大いなる虹 (松井多絵子)
昨10月17日、私は安達太良山に登った。といっても先ずバスで標高950mの山麓駅へ。そこからゴンドラに乗って約10分の空中散歩ののち山頂駅へ。標高1350mにパノラマパークがあり、ボコボコした石の道を歩きはじめたとき頭上に大きな虹。久しぶりに虹を見た。7色ではなく淡いピンクとクリーム色とブルーの三色くの虹、でも虹は虹だ。虹の弧を潜れば倖せになると昔、誰かが言ったが誰が言ったか思い出せない。
❤山ふたつ重なりあいてその裾にコバルトブルーの小さき湖
パノラマパークからの視界は全円である。この秋の東北の紅葉は例年より1週間おくれているらしいが、ところどころに木々の紅葉が目立つ。わたしは紅葉のつまみ食いを楽しむ。紅葉の盛りの時期には赤、黄、橙色、赤紫などがまるで錦織のように広がる。その中にいると気分が高揚する。ワインを飲んでいるように。各地の地ワインを飲んでいるように。
❤紅葉を老眼がつまみ食いをするナナカマドの葉は信号の赤
8年位前だろうか。チャレンジ老女A子が安達太良山で骨折して半年は外出できなかった。しかし彼女は禍を幸いに変える特技の持ち主だ。寝たきりになったとき作った短歌で賞を取った。わたしだったら禍は禍をよびよせ奈落の底へ落ちてしまうだろう。昨日は台風の翌日、ときどき小雨の中を安達太良山への旅は不安だった。しかし山を跨ぐような大きな虹を見たとき「来てよかった。そのうちにいいことがある、かもしれない」ような気がした。
10月18日、 昨日の歩行は11408歩、212Cal、脂肪燃焼30g。 松井多絵子