寝転がって気ままに想う事

 世の中ってこんなもんです・・
面白可笑しくお喋りをしましょうか ^^

それは名誉なり…5

2011年11月14日 05時02分12秒 | 日記
お昼時のマクドナルは混んでいました。
私ら年代は(50代)お昼にマクドなんて、何か一食損した気分になるものですが、最近の人はなんの抵抗もないのでしょうか(笑)
年代の違い嗜好の違いを感じる昨今です。その微妙な年代がこのお二人さん(笑)
河田部長は48才長原部長は47才…です。 部下には20代もいるでしょう(笑) 幾らか彼らの感性に馴染もうなんて気を起こしたらろくなことはありません(笑)
若い世代を知ろうとする背景にはやっぱり若い女の子にモテたい助ベエ心があるからだと私は睨んでいます(爆笑)
まず感化しやすいのは長原部長でした…
「長原…お前旨そうに食うなぁ」河田部長は呆れていました。
回りの同じようなサラリーマンも服装や髪形がやっぱり違いました(笑)
今時河田部長みたいな七三なんて髪形はありません(笑)
ぐるりと見渡した河田部長は居心地が悪そうで落ち着かない様子です。
店内に満ちている笑い声、おしゃべり…ここにいるお客はみんなそれぞれに勝手にしていてしかも周りを気にしている様子もありません。
「落ち着かないよなぁ」と思っていたら長原部長は全く意に介しません。それを見ているとこいつ鈍感なのか溶け込みが早いのか…
呆れながらしみじみ眺めていました(笑)
「食べないの…」
長原部長から言われ河田部長は苦笑いをしました。
「上じゃあ何万円かの飯を食っているぜ♪」
「ほ♪」
妙な声を発して長原部長は前に垂れてきた髪を撫で上げます。
頭部のほとんどが禿げ上がっていて(まだ若いのに…)、唯一側頭部にある髪を反対側まで 延ばしていました。
それがうつむいた拍子に垂れ下がってきたのです(笑)
「大変だな…」又々苦笑いするしかありません(笑)
「で…なんだっけ!!」 チキンの脂ぎった指をなめなめ長原部長は顔を上げますが、
「いや、もういいよ」首を振っていました。 大体この長原部長は切り替えが早いと言うか、とにかく落ち込むことがありません。
「うん?何か言いかけたんじゃあないの…」「ああ…」
なんだ、聞いているじゃあないか…
社長以下役員たちが何万円もする食事をしているのにこっちはマクドのバリューセットです。全く情けないよ…
「はぁ~」
「河田さん、どうしたのよ…」
「どうしたもないもんだよ(嘆)」
「会社じゃあ部長で通っていてもマクドじゃあなぁ… 」
その辺りにいるがさつな若い社員となんら変わりありません(笑)
「え?旨いけどなぁ♪」どこ吹く風の長原部長に話しても始まらないのはわかっていました。
「それよりさぁ」
「なんだよ(怒)」
「佐川本部長だけどさぁ…」
「本部長…?」
「そうさ最近大人しいよなぁ」
「そりゃあ仕方ないだろ!」
今年の役員昇格で絶対視されていた佐川本部長はなぜか見送られました。
そして代わりに新事業部長は臼井さんになっていて新体制で出発しているのです。
「だよなぁ…」
二十年来の付き合いのある長原部長だからこそかえって聞けないことでした。
「今ごろ佐川さんどんな気持ちで飯を喰ってるんだろうね…」
役員人事の決定権を握っている黒田社長や鬼塚専務、宮崎役員
が揃っていました。
「う~ん」
唸りながら長原部長は二本目のチキンにかぶりついていました。
「おいおい(苦笑)」
ほんとうに二十年来の仲間なのかよ…
「だって俺にどうしろと言うんだよ」
「おっ、開き直っていやがるよ」
こいつ本当に気にしているんだろうか?
河田部長は疑いますが、元々自分にも関係ない話でありました。
ただ気になるのはどうしてダメなのかーどうしたらOKなのか…
いずれ自分にも同じような立場になることを考えると河田部長は呑気にハンバーグを食べてはいられませんでした。
コメント
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