寝転がって気ままに想う事

 世の中ってこんなもんです・・
面白可笑しくお喋りをしましょうか ^^

似て非なるもの…7

2011年11月07日 05時09分00秒 | 日記
天下太平、作物豊作(笑)
ゆっくり走るのも慣れたら楽チンで~す(笑)いつもの降りるはずのインターを(どこかは秘密です)通りすぎ高辻役員の様子をチラッと覗きました(笑)
どんな顔しているのだろう…
えぇ…いつもの岩みたいな厳しい顔つきだろうと期待していましたから(笑)
ところがドッコイ高辻役員は薄ら笑い(笑)を浮かべて…いや失礼!微笑みですね(笑)
実に穏やかな表情をしていらっしゃいます。 ルームミラーは跳ねているので後部座席の様子はわかりません。 たぶん鬼塚専務も同じような顔つきでしょうね…
お客様の様子はわかりません…けど時おり鬼塚専務が何やら話しかけてうんうん、とうなずいていらっしゃいます。
最初からだいぶん和やかな雰囲気になってきたのを私は感じました。
車は相変わらず順調に進みいよいよ次のインターに近づいてきました。
時計を見ると4時50分過ぎです。
祇園の花川の6時まであと一時間 あります。 このまま進めば5時過ぎに着いてしまいます…
私が車の前にある時計を見ると高辻役員も同じように覗かれました(笑)
「ふう~」ため息ともつかない感じでいらっしゃいます。 声を出して相談するわけにもいきません。
仕方なく私はゆっくりと料金所のゲートをくぐりました。
私が車中で考えた時間稼ぎのコースはこのまま国道に出たあと南に行くつもりです。
祇園は北方向ですから全く逆方向です。
前回話しましたように京都市内は碁盤の目になっています。

ぐるぐる回れば時間は稼げますが、遠回りしている事がバレバレになる可能性がありました。
私はウィンカーを右に出して高辻役員をチラッと見ました。信号が赤です。私は静かに車を停止線に止めます。
横の高辻役員は黙って腕組みしたままですが、反対の方向に行くをどう思っていらっしゃるのでしょうか…。

沈黙は肯定です。私はほっとしました。
あとずーと南下して5時半ごろに戻るつもりです。
「ああ金閣寺ありますか」
いきなり後ろの席から声が上がりました。
「金閣寺…ですか」
「はい、私金閣寺を観たいです」
お客様がいきなりおっしゃって私はびっくりです(笑)
「おい高辻さん」
鬼塚専務が高辻役員を呼びます。 金閣寺なんて願ってもないリクエストでした。
「は、はい金閣寺ですね」
「おい高村さん金閣寺だよ」
狭い車内で伝言ゲームです(笑)
「はい、金閣寺ですね♪」
私の嬉々とした声です。
高辻役員のほっとした顔(笑)今でも忘れられません。
私は取り合えず右のウィンカーを左に変えました。
鼻唄の私は金閣寺に限らず他の寺院も大体5時に閉まるのを知っていました。
つまり金閣寺に到着しても拝観できないのです(笑)
しかし距離からするとちょうどいい時間潰しになりました。
こんな遅滞の運転はあれ以来ありませんが、あの時金閣寺のリクエストがなかったら私はぼけーと走るしかありませんでした…

今こうして思い返すと、ひょっとしてお客様は我々の遅滞作戦を見抜いていたのかも知れませんね。
無暗に時間を稼ぐために走るならせめて金閣寺でも観てやろう…
そうではなかったでしょうか。
現に金閣寺まで来て時間外で拝観できないと分かった時のお客様の顔は
「あ、そうなんですか」
淡々としていてちっとも残念がらなかったのが印象的でしたから…。
やっぱりできる奴は違うな、と私が感心したことでした。
コメント
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