とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

日本語の「パラグラフ」その3 「日本型パラグラフ」

2016-07-30 13:11:53 | パラグラフ
 パラグラフライティングを日本に導入することは国際化が進む現代において必要なことです。しかし結論を最後に書くのを当たり前にしていた日本人にとってパラグラフの書き方は受け入れにくいと思われます。だから日本型のパラグラフ形式を考える必要があると考えます。

 英語のパラグラフの書き方を日本に導入することはとてもいいことです。日本人は以心伝心という言葉がしめすように、言葉が足りなくても心が通じ合っていることが大切だと考えてきました。確かに心が通うというのはいいことで、大切に守っていきたい日本の文化です。しかし、それによって伝えるべきことを正確に伝えなくてもいいというものではありません。特に国際化が進展する現代においては言葉なくして通じ合うという発想自体が通用しなくなるのは当然です。だから日本人も伝えたいことを正確に伝える文章技法を身に付ける必要があります。

 しかし、それには大きなハードルがあることも事実です。それは英語のパラグラフの書き方がどうしても日本人にはなじみがなく、抵抗感があるということです。日本人は結論を最後にもってくる文章を当たり前としてきました。英語のパラグラフ形式を読んでみて感じるのはしまりのなさです。最初に言いたいことを全部書いてしまうために、後の部分は付け足しにしか思われません。こういう文章を書いたら国語の先生から低い評価を受けてしまいます。これではパラグラフ形式が定着していくはずがありません。

 英語の文は動詞が先に来ます。それに対して日本語の文は動詞が後に来ます。英語圏の人は結論を先に言うが伝統的に当たり前で、日本人は結論を最後にもってくるのが当たり前という社会の中で生きてきたのです。これは無意識の領域にまで浸透したものであり、この発想を変えていくことは100年かかってもできるかどうかわかりません。英語のパラグラフを日本語にすぐに取り入れることは賛同を得られるとは思えません。

 だから、日本語の伝統的な作文形式を土台にして、英語のパラグラフの発想を取り入れた「日本型パラグラフ」を作り出していくことが必要になります。そういう「日本型パラグラフ」はどうあるべきかを考えていきたいと思います。

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1 コメント

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初めまして (たにむらこうせつ)
2016-07-30 14:36:01
小説や詩などについても当てはまるのでしょうか?
特に詩は形にこだわります。
私に場合ですが・・・。
みんなのブログからきました。
上記の通り詩を書いています・・・よろしくお願いします。
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