前回、大河ドラマの視聴率について書いた。今回はその関連で書く。
大河ドラマは視聴率のとれる戦国時代か、あるいは大きく歴史が動いた明治維新の時代を描くことが多い。しかし、これだけでは息詰まるのは明らかだ。再来年、宮藤官九郎脚本で東京オリンピックを描く大河ドラマになるそうだ。新たなチャレンジだ。とても楽しみにしている。そのほかにもこういう大河ドラマがあってもいいのではという私案をいくつか挙げてみたい。
①藤原道長を中心に、平安文化の華やかだった時代を描く。平安時代はほとんどドラマになったことがないが、平安中期の道長の時代はたくさんの有名人がいるし、いくつかの文献があるのでドラマにすることは可能であろう。道長と伊周の権力争いもあるし、清少納言や紫式部、和泉式部などの有名人もいる。視聴者の興味がある時代でもある。なぜこの時代が取り上げられないのか不思議でもある。
②元禄時代を描く。主人公は綱吉になるのだろうか。忠臣蔵の事件があるし、芭蕉、西鶴、近松などの有名人もいる。綱吉自身も生類憐みの令などおもしろい題材のある人である。元禄を忠臣蔵を中心に描いた大河はあるが、元禄という時代をもっと大きく扱うとおもしろいドラマになりそうである。
③夏目漱石と森鷗外を主人公に明治を描く。近代国家の成立の中で奮闘した日本の偉大な文化人ふたりをぜひ大河ドラマにしてもらいたい。漱石と鷗外は日本の宝である。ある意味では政治家よりも日本という国家を形成していった人と言っても良い。ふたりの活躍を見てみたい。