まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

Q.福大の教授なのにどんな縁があってこの学校で教えてるんですか?

2017-09-05 12:12:07 | お仕事のオキテ
まず標記の質問にお答えする前に、こちらの質問にお答えしておきましょう。

「Q.福島大学、この学校、それ以外の学校でも講義しているのでしょうか?」

これはまあ公式ウェブサイトのほうにも載せてありますし、
ちゃんと確定申告もしていて隠し立てする必要がないので、簡単にお答えしてしまいましょう。

A.今現在、本業の福島大学以外で非常勤講師の仕事をしているのは、
  相馬看護専門学校、白河厚生総合病院付属高等看護学院、
  国際メディカルテクノロジー専門学校看護学科の3校です。

現在はこの3校だけですが、これまでには他に東北大学、福島県立医科大学、
福島県立農業短期大学、福島県立衛生学院などで非常勤講師をしたことがあります。
これらの非常勤の仕事をやめたのは別にクビになったわけではなくて、
先方の大学で専任の教員が採用されたので非常勤講師の必要がなくなったとか、
私が内地留学を取って一年間留守にすることになったため、
他の方にお譲りしたといったような理由によります。
では、本題の質問に戻って、
こういったお仕事はどんなご縁で私のところにやってくるのでしょうか?

A.ある日突然知らない人から電話がかかってきて、
  非常勤講師の仕事をしてくれと頼まれたからです。

まあ、それだけの話です。
まだ福島大学に就職していなくて大学院のドクターコースで学んでいた頃は、
ある程度業績を積むと (論文を書いて学会誌に掲載されたりすると)、
指導教授から非常勤講師の口を紹介してもらえて、
そうしたら大学院の籍は抜いて非常勤講師としてデビューし、
そうやって教職歴を付けたら、大学の専任教員の公募に応募する、
という一連のコースが決まっていたので、
指導教授から紹介してもらえる日を黙って待つという感じでした。

しかし、いったん就職してしまうと、あとは勝手に先方がこちらの連絡先を調べて、
直接依頼の電話がかかってくるという感じになります。
(最近では電話ではなくメールの場合も増えてきましたが…)
特に福島のような地方になると、県内に大学がほんの数えるほどしかありません。
その中でも哲学・倫理学の専任教員がいる大学というのは限られてきますから、
全県で数えても哲学・倫理学者は片手で数えられるほどしか存在しません。
それに対して、看護学校などはけっこうな数があり、
どこの学校でも哲学か倫理学が必修科目として置かれていますから、
需要はそこそこにあるのです。
となると各学校とも近くにいる哲学・倫理学者を確保しようと血眼になって探すわけで、
そうやってある日、どこかの知らない看護学校の先生から、
私のところに電話がかかってくるわけです。

こうした事情が福島に来てすぐにわかりましたから、
はじめのうちは依頼を受けたら必ず引き受けるようにしていました。
しかし福島県というのは広いので、あちこちに通い始めたら、
その通勤時間だけで1日が潰れてしまうことになります。
赴任当初は学内で任される仕事も大してなかったので何とかなっていましたが、
しばらく続けているうちに全部お引き受けするのはムリということに気づきました。
そこである時期からは相馬と白河の看護学校 (どちらも遠いんです) の2校に絞り、
あとはお断りすることにしました。

といってもただ断ってしまったら、先方が途方にくれることはわかっていますので、
別の方を紹介してあげるようにしています。
幸い私は東北哲学会に所属していて、東北大学の先生方とも面識がありますので、
その教え子の皆さんを紹介していただくようにしているのです。
仙台から福島県の各所まで通っていただくのも大変なんですが、
まあ大学院生にとっては先に述べたように教職歴を付けることは大事なので、
快くお引き受けいただいています。

そんな感じで、放っておけばいくらでもご縁がやってきてしまうのですが、
今はもうこれ以上手を広げないようにしているところです。
ただ郡山の国際メディカルの先生からご依頼をいただいたときも、
以上のような事情をお伝えして誰か別の方を紹介しますよと言ったんですが、
どうしてもぼくにとおっしゃるので、悩んだ挙句、郡山は白河に行く途中にあるので
白河の看護学校と同じ日程に調整してもらえるのなら何とかなるかもと判断し、
むりやりスケジュールにねじ込んだのでした。
移動→講義→移動→講義→移動の連続ではじめのうちはヘトヘトに疲れましたが、
もう9年もやってきて最近やっとこのハードスケジュールにも慣れてきました。

ただこれ以上はもう本当に増やすのはムリですね。
福島大学での授業も増えてきてしまっていますし、
それ以上に会議の数も増えていますから、空いている日が1日もありません。
大学や大学院にいた頃は、大学の先生が毎日大学にいるなんてありえないことでしたが、
なんでこんなに地方国立大学の教員は忙しいんでしょうか?
おっと愚痴になってしまいました。

ご質問に戻ると、こんな感じで皆さんとはたまたま電話一本で繋がったご縁だったわけです。
ただもう少し依頼時期が遅れていたりしたら、こちらからお断りしてしまって、
皆さんとはお会いできなかったかもしれませんので、そう思うとやはり不思議なご縁ですね。
(その場合、皆さんには若い倫理学者との出会いがあったかもしれないけど…。)
せっかくのご縁ですので、あと6回、何とぞよろしくお願いします

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