新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

「桜」かと思っていた

2019-12-13 07:47:49 | コラム
「令」だった:

「今年の漢字」という催し物には余り関心がなかったが、昨12日は何処の局だったかも覚えていないままに、何となく中継を見ていた。そこに清水寺の森貫首が立ち上がって記したのは「令」だった。すると、アナウンサーが「投票で1位だった」と教えてくれたので、初めてこの漢字選びが投票によるものだったと知った。私はてっきり清水寺の貫首がその一存で選んでおられるのだろうくらいにしか考えていなかった。知らなかった。

この歳になって知らないことは他にもあった。サッカーの年間の世界の最優秀選手に与えられる「バロン・ドール」(澤穂希さんが受賞していた)なども何とか言う雑誌が決めていたと今回初めて知ったのだった。私は「これもきっとFIFAが選んでいるものだ」としか考えたことしかなかった。元々海外のサッカー事情には余り関心がなかったので、そういう賞がある事自体を承知していなかった。86歳も終わりに近付いて、色々と勉強させて貰った次第だ。

ところで、「桜」だろうと思い込んでいた理由は「あの(嫉妬半分で極端な表現をすると)予選リーグを突破しただけの我が日本代表とする(私に言わせれば外国人が半分もいるクラブテイームだとなる)テイームがあれほど国民を熱狂させ、ラグビーの人気を高めたのは特筆大書すべき出来事だったと認識してきたから」である。その上にマスコミの過剰だとしか思えない持て囃し方が加わったのだから、堪らない。そこにまた、野党とマスコミ連合軍が「桜を見る会」をここを先途と騒ぎ立てたのだから、十分に今年の顔となるほどの迫力があったと思っていた。だが、投票は「令和」に流れたようだった。

ところでラグビー人気だが、私は協会にはよほど優れた広報担当者か、その道の専門家集団がついていてあのような巧妙な広報宣伝に打って出たのだろうと疑っている。特に凄いなと思わせられたのがあの丸の内でのパレードである。マスコミも懸命に「トップ8」に入ったと強調するが、以前にも指摘した事であれは「予選リーグ突破」の偉業である。予選リーグ突破ならばサッカーの代表は何度でも果たしている。だが、トップ16になったからと言ってパレードをしたなどという記憶はない。ラグビーの優れた点は、世界の強豪を破って全勝で突破したことではないのか。

後難を恐れて言えば、「マスコミがラグビーの人気をあそこまで煽るのは偏向報道ではないのか」なのである。世界の強豪国の代表にも確かに外国人選手が混じっていた場合もあった。だが、我が国のように帰化した者も含めて半分という現象はなかった。だが、その混成クラブを纏め上げて“one team“とやらに仕立て上げたヘッドコーチの功績と選手たちの努力とその結果の素晴らしさを認めるのに吝かでない。言いたかったことは「マスコミの偏向した持て囃し方には疑問がある」という点だ。

言い換えればサッカー出身者としては「サッカー界の奮起を求めたい」のである。そう言えば、今朝は「今年の漢字」を論じるつもりだったが、またまたマスコミの批判になってしまった。



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