新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

8月3日 その3 パリ2024のトリビア

2024-08-04 10:41:42 | コラム
何で選んでおいて使わないのかな:

選手の起用法で「あれ、何で」と思ったことで、もしかして些細なことかも知れない話を。言うなれば「些末で末梢的な事」なのかも知れない。

バスケットボールの富永啓生君:
アメリカの州立ネブラスカ大学で3ポイントシューターとして大活躍し、一躍我が国でも有名な存在となり、パリオリンピックの予選でも存在が際立っていた。富永はNBA入りを願っていたがドラフトにはかからなかったかのようで、捲土重来を期して、オリンピック代表にも選ばれていた。何となく、八村塁と同じように活躍するだろうと期待されていたと思う。

だが、私も一寸触れてあったことで、3ポイントを重要な戦法と位置づけているホーバス監督が、全敗に終わったグルーピリーグではついぞ使う気配を見せていなかったのが不思議だった。もしかして、監督の戦法というか思想には不適合なのかと疑ったが、それなら何で選んだのかと考えていた。しかし、最終戦になってしまったブラジルとの一戦では、第3Qだったかに起用された。

だが、シュートは外れたし、パス?を受け損ねた様子で、直ぐに外された。あの使われ方では「不思議だ」というのか「可哀想に」と言うべきかどうか良く解らなかった。あの身長(低いという意味)でも、富樫も河村も立派に働いているのだから、何とか使えなかったのかと思うのだが。何か他に理由が。

サッカーの宮澤ひなたさん:
宮澤ひなたさんは女子のサッカーの選手で、過ぎしW杯では得点王で、現在はUKのかの有名なる強豪マンチェスター・ユナイテッド所属。ボンヤリとした記憶では怪我があったのかも。池田太監督が今回のオリンピックのメンバーに選んでいたのかどうかも注意していなかった。ところが、いたのだった。昨夜のあのアメリカとの一戦で、後半になってから出てきたが、目立った存在とはならなかった。

交代要員だったようだが、考えようによっては「前回のW杯の得点(女)王を交代要員にするほど、女子のサッカーの技術的水準が上がっていた」(おかしなカタカナ語では「レベルアップ」だが)事になるのではないのだろうか。

この辺りがティームスポーツにおいての選抜ティームの難しいところで、首脳部や監督が選んでみたが使い難かったことや、場合によっては監督の好き嫌いの為に使われないことはあるのだと思っている。私は既に何度も指摘したことで、森保一監督はスペインリーグでは立派に一本目を張っている実力の持ち主・久保建英を起用しても最後までピッチに立たせて老いたことがなく、久保よりも格下の者と交代させているのは不思議な現象だ。

「ひなた」には日が当たらないようなのは何故だろう。

8月4日 その2 YCACに訂正します

2024-08-04 08:33:50 | コラム
各位:

先ほど「女子のサッカーの活躍も素晴らしかったが」の中で「YMCAとセントジョセフカレッジ」と記載したのは「YCACとセントジョセフカレッジ」の誤りでした。お詫びして訂正します。

なお、セントジョセフカレッジ(St, Joseph College)とは嘗て横浜にあった「インターナショナル・スクール」のことです。

真一文字拝

女子のサッカー代表の活躍は素晴らしかった

2024-08-04 07:44:49 | コラム
女子のサッカーもアメリカに勝ちきれず8強止まりで残念だった:

昨3日夜の10時からキックオフとは後3ヶ月で92歳になってしまう超後期高齢者にとっては苛酷な条件だったが、サッカー界に昭和20年から身を置いていた者としては「何とかして観戦しなければ」と懸命の努力をした次第。FIFAの最新のランキングでは、我が方は7位でアメリカが5位だったので、辛い試合になるだろうが勝てるチャンスはあるだろうと思っていた。

試合の前半を数値で表してみれば「アメリカ52対日本48」と言っても良いほど圧倒されていた。圧されていた内容を私なりに分析すると、基本的に「体格の差(足の長さの差)、身体能力の差」があったのは止むを得ないとなる。そこを補っていくのが選手たちの技術とあらゆる局面における適応能力なのだが、その点では殆どアメリカとの愛大に開きはなかったと思って見ていた。

前半には圧されていて自分の形になれなかった事の主たる原因には、これまでに繰り返して指摘してきた「足の長さの差」があった。外国人(白人に限定しても良いかも知れない)を相手のサッカーを経験したことがない方には解りにくい説明かも知れないが「もう抜いたと思っているのに、何故か足が伸びてきてボールを奪われるか、止められてしまう」のだし「通った」と信じたパスがインターセプションの憂き目に遭うのだ。言い訳ではなくて、これが「足の長さの差」の実態なのだ。大学時代に何度かYCACやセントジョセフカレッジ等との試合を経験しているから言えるのだ。

そこに加えるに、アメリカのディフェンス力の特徴は「非常に寄せが早くて、日本の選手たちに簡単にボールをコントロールする数秒にもならない余裕を与えていなかった。要するに「寄せの速さと足の長さの利を活かしたディフェンス力」が効果を発揮して、フットボール用語のボールを支配する“time of possession”の長さで我が代表を圧倒していた。それでも、我が代表は忠実な守りで、アメリカに「これ」というチャンスを与えないで前半が終わった。

後半になると、総合して言えば49対51くらいにまで対応しているようになった。具体的に言えば、我が方は上記の不利な点を克服する術を見出したのか、自分たちの思うようにパスが回るようになってきたし、寄せの速さにも適応できるようになり、良い形を作れて何本かのシュートにまで持って行けた。即ち、敏捷に動き回って対抗できるようになっていたのだが、正直に言えば「ひょっとして、ひょっとするかも」とまでは読み切れていなかった。

我が代表たちは意思の疎通も良く、積極的なパス回しで攻め上がっていけるようになっていたので、何度か得点できそうな展開と形は出来ていた。だが、忌憚ないところを言えば結果としては「決定力不足」だったのだ。私には「アメリカのディフェンスには足の長さの利が充分に活かされていた」と見えていた。後半の動きでは49.5対50.5位まで押し上げたので、このままで行けば延長戦からPKかなとも閃いていた。

結果は0対1だったのだが、本当に残念なことでFIFAの「2位」という僅かの差が「1点」となって現れてしまったのだった。今更我が民族の体格を世界水準にまで向上させる訳にも行くまいから、あのアメリカのような相手に勝てるようになる為には「何とかして強力なシューター」と言うか「得点能力が高い確実なポイントゲッター」を養成することかなと思ってみていた。

長谷川唯のように優れたゲームメーカーがいるのだから「決定力が高いFWが1人でもいれば、より強力なティームが出来上がっていたかも知れない」と見ている。女子のサッカーでは何処までの身体能力と体幹を鍛える訓練をしているのか知る由もないが、アメリカとの比較ではか細いように見える。アメリカのような体格が優れた相手にでも「当たり負けしない力」を養い、積極的に競り合いに行ける力と自信がついていたらと思えてならない。

U-23の男子も、敢えて不運と言うが、準々決勝で強敵のスペインに当たって(私は初めて「オフサイドの定義」を考え直させられたが)敗戦となり、女子も過去に「1勝8分け30敗」という分が悪いアメリカに当たってしまったのだが、実力のほどと存在感は示せたと思う。彼女たちは言葉にはならないほど無念だっただろう。

私は「貴女方が持てる力を充分に発揮していたのは誠に立派だった。心から『素晴らしかった』と褒めて上げたい」のである。でも、勝たせてあげたかったし、勝って欲しかったと心から残念に思うのは、私だけではないだろう。