新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

新年はサッカーを見ていた

2024-01-02 11:55:15 | コラム
忌憚のない所を言おうかな:

昨日のタイ国代表との親善試合(なのだろう)を静かに見ていた。当方はそもそも森保一監督が好みの型ではないので、格下の相手に対して何をするのかには関心があった。試合開始前に整列した選手たちを見れば、堂安・浅野・南野等々の欧州組がビブスを着けているのを見て「またメンバーの格を落とすのか」と腹立たしかった。

監督の考え方には色々あるのは仕方がないが、森安氏は常に相手の顔というか格を見て、言わば二軍的な者たちというか「折角召集したのだから国際試合で使って世代交代の材料にでもするか」とでも計画しているのだろうと思わせる、半端者を出してくる。私は遠来の相手には失礼な所業ではないかと、一人密かに心配しているのだ。

この手法と正反対にあったのが、故篠竹幹夫監督だった。篠竹氏のやり方は「如何なる格下の相手でも常にバリバリの一軍の顔ぶれで臨み、しかも完膚なきまでに叩いて『二度とフェニックスに試合を挑もう』などと考えさせないよう」に勝負しておられた。これが篠竹氏流の対戦相手に対する礼儀だったのだ。言うまでもない事で、私は森安流を採らない。

昨日の試合の前半は言わば惨憺たる試合展開で、格下の相手の守りを崩す術を知らない国内組(Jリーグからの選抜が主体)は、攻めては責任逃れで、自分でやろうとはせずに誰か近くにいる者にパスをするし、そうでなければ例によって例の如くに後方へのバックワードパスだ。アナウンサー式に言えば「組み立て直し」という逃げばかり。あの有様では折角監督さんが国内組を養成しようと企画されても無駄骨に終わってしまうのだ。ウンザリだった。

後半に入って堂安を入れ、南野使ってみれば空気が一変して、代表らしいサッカーになり、それが当たり前のことで、FWというか前線にいる連中が顔を上げて前を向いてサッカーをするようになったのだった。この様子を見て当方は「監督の選手起用は逆だったのではないのか。前半に欧州組を出して流れを作り、その後にと言うか後半に国内組を適宜投入すべきだったのではないか」なのだ。監督はそれでも、遂に浅野は使わなかった。

森保一監督はW杯でドイツやスペインを破るという輝かしき実績こそ残されたが、私の偏見(と敢えて言うが)では森保監督の手法には「選手の好き嫌い」があると思い込んでいる。その顕著な例は「スペインであれほど評価され、私も上手いと認めている久保建英を一試合90分使い切ったことがなく、しかも伊東純也が進歩したので、代表ティームでは久保を右サイドでは起用しない事」である。

これは久保が上手いか下手かではなく、森安氏の好みからではないのかと本気で疑っている。監督をする方には好みがあるのは当然だが、私はあのような久保の使い方には何時も納得できずにいる。

昨日の試合の後半に話を戻せば、5点取ったのをマスメディアが「ゴールラッシュ」と表現するのは気に入らない。あの顔ぶれであの対戦相手から5点に止まったのでは恥じ入るべきだ。10点取れとは言わないが、もう2~3点は取れただろう。現に南野はGKと1対1になりながら決めきれなかった。この失態などは批判するべきであろう、5点を礼賛する前に。

最後にもう一言。既に取り上げたことで、外国の事情に明るいTK博士も同意見だったことがある。それは「森保監督の身だしなみ」である。サッカーの一国の代表ティームの監督さんであれば、何も麻生太郎副総裁ほどに高価なカスタムメードのスーツを着用せよとは言わないが、もう少し神経を使ってネイビーブルーかチャコールグレーの15万円以上のスーツに、せめてRolex(ロレックスではないローレックスだ)でも見せて欲しかった。

スーツの好みが宜しくないという点では、岸田文雄内閣総理大臣にも苦言を呈したくなる。麻生副総裁を見習わないまでも、海外の首脳たちと並んでも見劣りがしないような、世界の一流のブランドをお選び願いたいと思うのは私だけか。要するに「着こなして見せていただきたい」のだ。