アメリカでは「プリアス」と言われていますが:
つい先日のこと。アメリカに住んでおられる方の投書に注目した。その方は「アメリカでもPriusのタクシーが増えていますが、アメリカでは『プリアス』のように呼ばれています」と指摘しておられた。このように言われるのは尤もだと思った。
英語とは不規則だらけの言語であるとは、これまでに何度も取り上げてきた。即ち、我が国のローマ字のようにキチンと母音のa、e、i、o、uを「ア、エ、イ、オ、ウ」と発音しない場合が圧倒的に多いので困る。トヨタでもPriusの場合も“us”の部分を「ウス」としてあるのだ。だが、投書した方は「英語で『私たち』と『我々』を意味する“us”は『アス』であり『ウス』とはならない」と指摘されたのだ。
私はトヨタともあろう世界的に事業を展開している会社は、その辺は充分に承知で「プリウス」にしたのだろうと解釈している。
この『ウス』読みというか発音のCMが、毎日のように早朝に流されている。それは「アートアクアリウム」である。英語表記では“Art aquarium”だろうが、これは本来「アートアクエアリアム」であるものを“us”を「ウス」と読んだというか表記したのである。同様な例に“aluminum”を「アルミニューム」とカタカナ語にしたものがある。「アルーミナム」が英語に近いのだ。困った事に“alum”の所の“u”は「ウ」になっているのだ。
他の不規則な例を挙げてみよう。今朝から「オアシスが再結成」とのニュースが流れている。UKの「ロックミュージックバンド」のことのようだが、私などは知る由もない連中の話。この“oasis”も英語の不規則性の最たる例で、「オウエイシス」と表記すると最も英語の発音に近くなると思う。即ち、“a”を素直に「ア」とする方が希なように思えるほど「エイ」が多い。不定冠詞の“a”ですら「ア」ではなく「エイ」とするアメリカ人が多いのだ。
「エイ」と発音することに疑問を感じたので、私は彼等に「何故?」と尋ねたことがあった。答えは「『ア』だと正確に聞き取ってくれないことがあるので、間違いないように『エイ』と言っているまでだ」だった。だが、気が付けば私も感化されたのか、あるいは「郷に入れば郷に従う」だったようで「エイ」派に所属していた。
だから「青木功」が「アイサオ・エイオウキ」となっているのも自然なことだと受け止めている。だが、“NATO”を総理も閣僚も学識経験者も、高名なジャーナリストも「ナトー」と言うのには大いに抵抗を感じている。あれは「ネイトウ」なのだから。英語が厄介なのだろうか、ローマ字表記に問題があるのだろうか。
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