アジアの手仕事~生活と祈り~

アジア手工藝品店を営む店主が諸国で出逢った、愛すべき”ヒト・モノ・コト”を写真を中心に綴らせていただきます

インド国外で出逢ったグジャラート染織・刺繍

2015-06-28 12:58:00 | 民族衣装




「宮廷・貴族向け モチ刺繍スカート」
製作地 インド・グジャラート州  
製作年代(推定) 19世紀

●蒐集地 パキスタン・パンジャーブ州
インドとパキスタンの分離独立前のスィンドの地で、モチ共同体の手により宮廷・貴族向けに手掛けられ、20世紀半ばの分離独立時にパキスタン側に渡った(或いは残った)と推察されるもの


「貴族・富裕層向け 絹ブロケード肩掛け(ヴェール)」
製作地 インド・グジャラート州  
製作年代(推定) 18世紀

●蒐集地 インドネシア・スラウェシ島 タナ・トラジャ
海洋交易の対価とされる高級染織品として、18世紀に東インド会社等の交易船によりスラウェシ島にもたらされ、トラジャの地で”聖布マア”として保存・継承されてきたと推察されるもの








樹皮布に染め描かれた生命樹と生命の意匠

2015-06-26 00:32:00 | 染織



製作地 インドネシア・スラウェシ島 南スラウェシ州  
製作年代 近年
素材/技法 樹皮(クワ科)、染料(天然染料+化学染料) / 木版捺染























●参考画像 樹皮布”シガ”を製作するための道具 石槌”イケ”
※一枚の樹皮布を完成させるには凹凸形状が異なる多数の”イケ”が用いられる



●参考画像2 中央スラウェシ州で用いられた叩き棒(beater)及び石槌イケ 

※上画像はTUTTLE刊「TEXTILES OF SOUTHEAST ASIA」より転載いたしております