(写真 ウズベキスタン・ブハラ州 ブハラにて)
製作地 ウズベキスタン・ブハラ
製作年代(推定) 撚金糸ブロケード:19世紀、袋の成形:20世紀半ば
経綾の朱赤絹地の中に、撚金糸が緯紋織(浮文)で織り込まれた”金糸ブロケード”の古裂が用いられたお守り袋。この金糸ブロケードは、本来はブハラの貴族・富裕階級が用いた高級コートの布地であったと考えられるもの、19世紀の作例です。
西域と中国の文化的交流の中で育まれたと考えられるこの種の織物は、シルクロードをさらに東進し、古代~中世の日本にも伝えられていたことが”正倉院裂”等から確認することができます。
21世紀の現代、金糸ブロケードのほとんどはジャカードを筆頭とする機械織(機械仕掛け)で作られており、本品のような手織りの作例は、ほとんど目にすることができなくなりました。