製作地 イラン ※インドで製作後にイラン渡りの可能性あり
製作年代(推定) 18世紀
素材/技法 木綿、天然染料 / 手描き、媒染(茜)、描き染め(藍)、表面糊引き
サイズ 43cm×65cm
飛鳥~奈良時代に大陸から日本にもたらされ、有職文様のひとつとして尊ばれてきた”立涌(たてわく)文様”の発祥地はペルシャと考察されております。
本ペルシャ更紗は、立涌状の唐草模様と立花模様がガラムカール(カラムカリ)で染め上げられた18世紀の作例ですが、連続文様をフリーハンドの手描きで表わしている点に、この時代の更紗絵付け職人の極意が感じられます。
立涌模様のひとつひとつは、縦方向・緯方向ともに微妙に大きさ・かたちが異なり、立涌の膨らみの中に描かれた立花模様のひとつひとつも花の表情が異なる。
この更紗のどの部位を見ても”美と生命が横溢している”理由はここにありと実感されます。