製作地 ラオス・ウドムサイ県
製作年代(推定) 20世紀後半
民族名 タイ・ルー族
先にご紹介の寝具敷き布(パー・ロップ)は家の中で用いられるものですが、この床敷き布(パー・レェープ)は、屋外に持ち運んで使用することを前提に手掛けられた染織作品です。
寺院に参詣し、お祈りを捧げたり講話を聴く際に坐布として用いたり、野外での農作業の際に赤ちゃんを寝かしたり、旅行の際に携帯したり、と多目的で用いられますが、携帯に適するように軽くやや小型に仕立てられる点が特徴となります。
手紡ぎの木綿糸を用い、布全面に一織り一織りの端整な緯紋織が施された作品からは、得も言われぬ温もりが感じられます。天然藍染めの木綿糸が多用された上の作品は、虫除けの効果を意図して手掛けられたものかもしれません。作り手の心が織り込まれた作品です。
※上画像はSILKWORM BOOKSの刊行物より転載いたしております