気ままに

大船での気ままな生活日誌

遊行寺散歩 銀杏と蘇鉄と照手姫

2021-12-09 09:46:29 | Weblog

おはようございます。

ふと、遊行寺の大銀杏のことが頭に浮かび、ふらりと藤沢に出かけた。藤沢駅から歩いてもたいしたことはないのだが、最近、ついバスを使ってしまう。藤沢橋で降りて、箱根駅伝、復路8区の最大の難所、遊行寺坂を登って、東門に辿り着くと、大銀杏の姿が目に飛び込んでくる。黄金色の見頃となっている。よし、いいぞ。

黄金色の絨毯を鑑賞するにはもう少しあと。

本堂を望む。

ちょっと全体の形がわるいのは、昭和57年の台風で6メートルのところで幹が折れため。かって、高さが31メートルあり、樹齢700年と言われていた。が、台風で幹が破損したときの測定では250年とされたという。

銀杏(ぎんなん)は落ちていない。ということは雄株か。立札にもそう書かれていた。鑑賞するだけなら雄株の方は良い。ぎんなんを踏み潰すと臭いが残るし。

大銀杏の先に蘇鉄が二株ある。こちらは雌雄それぞれ揃っている。

こちらが雌株。ふたつほど雌花が確認できた。

近づくと、雌花の中に赤い実が熟れていた。赤い蘇鉄の実も熟れるころ♪

きれいな色だこと。

ということは雄花も咲いているはず。隣の雄株の雄花はあるにはあったが、すっかり萎えていた。もう御用済みということか(笑)

萎えた雄花。

元気のいいときの雄花はこういう状態(光明寺の蘇鉄から)

先日、小石川植物園で”精子発見”という歴史的なイチョウと蘇鉄の子孫を見てきたが、百科事典マイペディアから蘇鉄のおさらいをしておこう。

ソテツ科の常緑低木〜小高木。九州南部〜沖縄,東アジア南部に自生し,観賞用として暖地に栽培される。茎は太い円柱形で全面に葉が落ちた跡があり,葉は大型の羽状複葉でかたい。雌雄異株。8月に開花。雄花は円柱形に,雌花は球形に集まる。花粉が胚珠につくと発芽して花粉管が伸び,中に精子ができる。この精子は1896年,池野成一郎により発見された。種子は11〜12月朱赤色に熟す。樹は庭木,盆栽などとし,葉は細工物,種子は薬用とする。また髄からデンプンをとる。昔飢饉の時食用にされたが,処理を誤ると中毒,死ぬことがある。生殖関係についてさらに、詳しく知りたい方はここをどうぞ。

遊行寺は時宗の総本山。時宗の開祖、一遍上人(遊行上人)の像。

大銀杏に向かってお祈り。

一遍上人の生涯を描いた”一遍聖絵”全12巻は、国宝中の国宝との呼び声が高いが、その展覧会が2015年10月10日から始まった。この絵巻の所蔵先でもある、一遍上人の時宗総本山、藤沢の遊行寺宝物館においてである。この展示は11月19日で終わり、そのあとは、4巻づつ、遊行寺(11月20日~12月14日)、神奈川歴史博物館(11月21日~12月13日)、神奈川県立金沢文庫(11月19日~12月13日)で展示された。そして、連携企画の東博(11月3日~12月13日)の展示。以上3+1館をめぐると、国宝一遍聖絵12巻完全制覇となる。2015年12月7日、私メが、完全制覇した記事を誇らしく書いている(汗)。ちょうど6年前の今頃である。

展覧会開催中の遊行寺宝物館(2015年10月)。大銀杏のすぐ傍にある。

さらに遊行寺といえば、小栗判官と照手姫。岩佐又兵衛の通称、”をぐり”、小栗判官絵巻は、全15巻、全長約324メートルの大作。三の丸尚蔵館所蔵だが、2019年、東博で見ている。歌舞伎でも”おぐり”を猿之助で見ている。浮世絵では無数。東海道五十三次の藤沢編では必ず登場する。

小栗判官絵巻

をくり

スーパー歌舞伎 オグリ 猿之助と中村隼人のダブル主演(新橋演舞場)

この紅葉の道を登ると、長生院。

この裏に小栗判官と照手姫の墓がある。

小栗判官と十勇士の墓。

照手姫の墓。枝垂れ桜の下。今はやぶれ傘(涙)。

なんと暴れ馬、鬼栗毛の墓まである。

東海道五十三次 藤沢照手姫・小栗(国貞)

こちらのイチョウは絨毯が見頃になっていた。

思い出ぼろぼろ、楽しい遊行寺散歩でした。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

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Unknown (雪椿)
2021-12-09 13:44:10
いちょうの黄色い絨毯は
綺麗ですね、
他の赤く紅葉した葉は枯れると
茶色っぽく、カサカサになるのに。
いちょうの葉は
黄色いままなので綺麗ですね

銀杏の匂いは独特で臭いですね
いちょうの木が家にある人から銀杏を
貰った事がありますが。
銀杏の身を、食べられるようにするには結構、手間が掛かるそうですね。

蘇鉄といえば
やはり、春日八郎さんの歌を
思い出します
返信する
雪椿さま (marbo)
2021-12-09 17:34:19
たしかにもみじの落葉はすぐ変色しますが、イチョウの黄色はいつまでも残りますね。葉も強そうで、なかなか腐食しませんね。

ぎんなんは食べる人はニコニコでもつくる人は大変です。

春日八郎の長崎の女(ひと)ですか。恋の涙か蘇鉄の花が風にこぼれる石畳♪でしたね。ぼくは田端義夫の島育ちですね(汗)。
返信する
Unknown (小父さんK)
2021-12-09 21:34:35
>東門に辿り着くと、大銀杏の姿が目に飛び込んでくる

うわぁ~!自由に手足を伸ばしたみたいで強烈ですね。

>全体の形がわるいのは、昭和57年の台風で6メートルのところで幹が折れため

そういうことでしたか!
でも囲いの中の幹は一本なんですね。
とても大きく感じます。

>ぎんなんを踏み潰すと臭いが残るし。

そうですね(笑)

>雌花の中に赤い実が熟れていた。赤い蘇鉄の実も熟れるころ♪

あれ、田端義夫の「島育ち」でしたか。
もっと近年の歌かと思ってましたが、これラジオかテレビだか覚えていませんが紅白歌合戦あたりで聞いた気がします。

しかしこのような赤い実は写真でも初めて見ました。

>きれいな色だこと。

こんなの南の島に行かないと観れないのかと思っていました。

>萎えた雄花。

はっはっはっは

>元気のいいときの雄花は

お~っ!
すべては読んでおりませんが、「ソテツの種子と芽生えの観察」でとても珍しい写真を拝見しました。

遊行上人って74代目がネットに載っておりましたが
marboさんんもここに並び称されそうですね!

「これじゃ年がら年じゅう(ウィー)もみじ♪になってしまいそうなので・・・」もちょっと覗いてきました。

>オグリ 猿之助と中村隼人のダブル主演(新橋演舞場)

凄すぎです。
お疲れになりませんか?
いや、まぐろの親戚かな?(笑)

>今はやぶれ傘(涙)。

愉し過ぎです!

想い出ぼろぼろ♪・・・こちらはちょっと新しいですね。

>ゴッホ展/こうして私はゴッホになった

も、ちょっと立ち寄ってきました。

「2011年11月に国立新美術館で」と書いていましたが、当時の写真から2010年に納骨、2011年に三回忌があったことが分かり前年の2010年の間違いでしたが、もう入場して人込みを通り抜けただけのような拝観でした。

いろいろと有難うございました。
返信する
小父さんKさま (marbo)
2021-12-09 22:17:34
本文だけではなく、引用の過去ブログまで、いろいろ詳しく、読んで下さり、ありがとうございます、恐縮です。

田端義夫の「島育ち」は紅白でも歌っていましたね。そのあと三沢あけみの島のブルースでも歌詞に蘇鉄が出てきます。

七十四代遊行上人のことですが、ぼくは2013年に遊行寺で(全国)踊り念仏大会があったとき出掛け、上人さまのお話を伺い、念仏札も頂いたのですよ。そのとき、94歳でした(ブログ記事にしてました)。ネットで確認もしましたが、現在、102歳で現役なのですね。びっくりしました。情報ありがとうございました。

2010年の六本木のゴッホ展ではすれ違っていたかもしれませんね(笑)。
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