おはようございます。
コロナ自粛明けの”かまくら銀幕上映会”の第二弾も音楽関係の映画だった。ちなみに第1弾は世界初の女性指揮者となったアントニア・ブリコレディの実話物語”マエストロ”。そして、今回は駅ピアノで弾いていた不良青年が、音楽学校の先生の目にとまり、一流のピアニストに育てたいと声をかけられ、その通りになるサクセスストリー。こちらは、とくにモデルとなるピアニストはいないようだ。
サクセスストリーとは言っても、もともと仲間と盗みをはたらき、性格もひねくれたワル。すんなりとはいかない。先生の計らいで実刑を免れる清掃などの”無償奉仕”として音楽学校に入り、合間にピアノの練習を始めるのだが、先生の好意を素直に受けられず、途中、何度も喧嘩をしたり、逃げ出したりする。
パリの北駅でピアノを弾くマチュー。それに聞き入るパリ高等音楽院のディレクター、ピエール。
ピエールとピアノ教師エリザベスの手ほどきを受けるマチュー。エリザベスの指導方針に腹を立てて喧嘩になることも。でも、エリザベスも次第に彼の天才を認めるようになる。ピエールの強力な推薦もあり、著名な国際ピアノコンクールの学校代表に選出される。名門校であるが、しばらく優勝者を出していないこともあり、ピエールとしては、今回は何としてでもという思いがあった。
マチューも本気で音楽に向き合うようになるのだが、黒人音楽家との恋、貧しい家族のこと、そのほかいろいろなマチューのもめ事に真摯に向き合うピエール。
終盤、ピアノコンテスト当日のシーンにははらはらどきどき。演奏の順番が近づいているのにマチューの姿がない。前日、ピエールの妻にコンクールには出ないで、夫とあなたが恥をかくだけと言われて、実家に戻っていた。そのとき、ワルの仲間たちと会っていたのだが、弟が怪我をして病院に運ばれる。弟についていたが、母親が駆けつけ、泣きながら、コンクールに行きなさいと言う。もう、間に合わないと思っっていたが、仲間たちが車を猛スピードで街中を走り抜け、何とかぎりぎり間に合わせてくれる。ピエールのジャケットをつけて、エリザベスからの”感情を正直に入れて弾きなさい”というアドバイスを受け、ピアノの前に座った。
課題曲、ラフマニノフの”ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調が会場いっぱいに流れる。マチューの万感の思いが込められた感動的な演奏がおわった。・・・万雷の拍手とブラボーの声。優勝を確信したピエールとエリザベスの顔。
とてもいい映画でしたよ。
『パリに見出されたピアニスト』予告編
原題 AU BOUT DES DOIGTS (指先で)
2019年(フランス・ベルギー合作映画)
監督:ルドビク・バーナード
キャスト:ランベール・ウィルソン、クリスティン・スコット・トーマス、ジュール・ベンシェトリ、カリジャ・トゥーレ
それでは、みなさん、今日も一日、負けないで!お元気で!
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