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気ままに

大船での気ままな生活日誌

”借り暮らしのアリエッティ”でさようなら

2010-08-19 10:38:50 | Weblog


この月末で閉館する映画館”フジサワ中央”のお別れに、三鷹のジブリ工房制作の”借り暮らしのアリエッティ”をふたりで観に行った。お別れに相応しい、いい映画だった。

宮崎駿の企画、脚本で、米林宏昌監督の100分ほどのアニメ作品である。一寸法師くらいの小人族の三人家族が郊外の一軒家の床下に、”家”を構えている。ときどき、床上の人間家族の、角砂糖や食料品をちょっとだけ、借りて暮らしている(借り暮らし)。小人家族の掟は”人間にみられてはいけない”だった。ところが、ある日、小人の少女アリエッティは、心臓病で療養中の少年、翔に見られてしまう。

そこから物語ははじまり、少年はやさしく、少女に接するのだが、憎たらしい(笑)お手伝いのハル(声;樹木希林)にも見つかり、小人家族は引っ越ししなければならなくなる。別の小人の操縦するヤカンの船で家族が川を渡ろうとするとき、淡い恋心を抱いていた少年が、はあはあしながら、彼女の名を叫びながら、追いかけてくる。少女は船から飛び出し、少年のもとにかけつける。そして、お別れに、彼女のヘアーバンドを少年に贈る。少年はこれは、ぼくの心臓にと、悲しい別れをする。ほろりとさせるラストシーンだった。

アリエッティがとても可愛いく、また少年の澄んだ目も印象的だったし、何よりも背景の景色がていねいに描かれ、さすがジブリ工房だと思った。

宮崎駿の企画、脚本ということだし、この映画で、いいたいことは、人間どもよ、いい加減にしろよということだ、と思う。好き勝手放題して、地球環境を荒らし、絶滅危惧種を急増させているホモ・サピエンス。いや、動植物だけではない、少数民族のクニに入り込み、文化や環境をめちゃめちゃにしている某大国。逃げ出して行った小人族と重なるではないか。さらに時代を遡れば、我が国だってそうだったし、欧米諸国の新大陸発見以来の、土着民族に対する横暴な振る舞い、もっと遡れば、小型原人ホモ・フロレンシスの滅亡、ネアンデルタール人(ホモ・ネアンデルターレンシス)の滅亡にもホモ・サピエンスがかかわった可能性が強い。

とても、うつくしい映像と、ほのぼのとしたヒトの少年と小人族の少女の愛、そして、いろいろ考えさせてくれた映画であった。


。。。

さようなら、フジサワ中央
















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