ひょんなことから、本ブログ開始前の、10年も前のシチリア・南イタリア旅行のことを書き始めたが、なかなか止まらない(笑)。そのとき撮った写真も失い、記憶もすっかり霧の彼方なのだが、当時の日記帳を手掛かりに、いろいろ調べたりしながら、霧を晴らしてゆく作業が結構面白いのだ。とうとう、この旅行の最終盤にまで来てしまった。
ナポリ湾を抜け出したところにぽっかり浮かぶカプリ島。そこに二泊したのだが、記憶に残っているのは、”青の洞窟”だけ(汗)。日記帳をみると、島内の山にも登っているし、クルーズで島の周囲も巡っている。旅行社のホームページなどの写真をみて、そういえば、ここに行った、ここにも行ったと、記憶が蘇ってくる。
では、青の洞窟から。せっかく訪ねたのに洞窟に入れないことが結構、あるらしい。手漕ぎの小舟で小さな口から入って行くので、潮の干満、波の高さ、風の強さなどによって、進入が不可能になることがあるのだ。おまけに、その日はイタリアの労働者のストライキがあり、その影響も懸念された。さて、どうだったか。すべてクリアー、OKでした!一番乗りで洞窟に入る。乗客は頭を下げ、かがまないと危険なほど狭い入口。そこをくぐると、大きな空間があり、あっと驚く、紺碧色の水面が目に入る!すばらしいブルー。まさに、青の洞窟!遠路はるばる来た甲斐があったというもの。おまけに、添乗員さんがチップをはずんだようで、船頭さんが、出たあと、もう一度、入ってくれた。二度も見た人はそうはいないだろう(笑)。
カプリ島には、青の洞窟だけではなく、いろんな色の洞窟がある。それらをクルーズで見学。緑の洞窟、珊瑚の洞窟、白の洞窟、愛の洞窟(ぼくの日記帳にはこう書いてあるが、確証はない。藍の洞窟だったかも(笑))など。TRAVEL UNPACKED社の写真をお借りして、そのいくつかをご覧いただこう。
緑の洞窟
白の洞窟 鍾乳洞のような洞窟で、上部の鍾乳石が聖母マリア像の形で人気がある。
ファラリョーニ(三つの岩から成る奇跡群)。 夫婦岩みたい。
では、カプリ島内を巡ってみよう。
ウンベルト1世広場 マリーナ・グランデから”フニコラーレ”(世界最古のCMソング、”フニクリ・フニクラ”は、フニコラーレの愛称)というケーブルカーに乗り、到着地点にある広場。世界のサロンと言われるほどのたくさんのカフェが軒を連ねている。
モンテ・ソラーロ アナカプリにある標高580メートルの山。山頂のトラガラの見晴台からは、トラガラ岬、ナポリ湾、イタリア本土まで見渡すことができる。
トラガラの見晴台 ここのサン・フランチェスコ・ディ・パオラ教会は、ブルボン家が両シチリア王に復位したことを記念して建てられた。
ほんとに楽しいシチリア・南イタリアの旅だった。これをもちまして、ぼくの”思い出旅行記”は完結といたしまする。(完)
。。。。。
そうそう、番外編として一つ二つ。
ちょうど、旅行中は、ワールドカップ・ドイツ大会(2006年6月9日~7月9日)のグループリーグ開催中で、ぼくらは、グループFの日本対オーストリア戦をパレルモのホテルでテレビ観戦した。負けてしまったけどね。また、旅の終盤、ナポリのアパートの窓という窓にイタリア国旗がいっぱいはためいていたのも忘れられない。その頃、イタリアの決勝リーグ進出が決まったようだ。そして、イタリアがフランスを破り、W杯4回目の優勝を決めた試合は、帰国してから、我が家のテレビで観戦することになる。
もうひとつ、思い出に残るのは、シチリア島で見た、ジャカランダの青い花。この旅行で初めて知って、すっかり、この花のとりこになったのだった。
(これはシチリアではなく、熱海のジャカランダです)