あの日は、大相撲夏場所13日目だった。相撲と江戸東京博物館のセット見物がここ数年の習いとなっている。えど博では、ファインバーグ・コレクション展”江戸絵画の奇蹟”を観てきた。もう10日ほど経ってしまったが、想い出してみよう。
全体の印象としては、たとえば、花盛りの初夏の大船フラワーセンターを一巡りしてきたという感じ。薔薇園も見事だったし、睡蓮もよかったし、サツキだって、風鈴草の花畑だってと、それぞれ、ほっとするような花ばかり。ここにもそんな絵ばかりが並んでいたという印象だったような。
第一章から、頬が緩んでしまう。宗達の可愛い(?)虎からはじまって、光琳、抱一、基一と琳派オンパレード。基一の”群鶴図屏風”。鶴が七羽、思い思いの姿で水辺で遊んでいる。気ままな鶴のようでいて、飼い主の基一に、おまえはあっちを向け、おまえはこっち、首を曲げろ、といろいろ指示されて、絶妙なバランスで屏風に収まらされた。抱一の”十二ヶ月花鳥図”。旧暦だからひと月ずらしてちょうどいい花が咲いている、いいお花見ができた。神坂雪桂の”三保松原図小襖”も面白かった。
琳派マッサージで(爆)いい気持ちになって、第2章に入る。今度は文人画の世界。池大雅の”孟嘉落帽・東坡戴笠図屏風”や蕪村の”寒林山水図屏風”など、むかしはよかった中国の風景を眺め、やっぱりいいなの日本風景を谷文晁の”富士真景図”と”秋夜名月図”をしみじみとみき。落葉松はさびしかりき、絵をみるは楽しかりき(笑)。
さらに、ほんわか気分で、第三章に入ると、円山四条派がにっこりと迎えてくれる。応挙の美人図、孔雀牡丹図そして、呉春の雪月花図(これもよかったネ)とつづき、森狙仙の”滝に松樹遊猿図”と森徹山の”春鶴秋鹿図屏風(もとは襖だったらしい)にも足を止めた。柴田是真もここ。”写生と装飾の融合”にうっとりして、次の展示に。
第4章のテーマは、”大胆な発想と型破りな造形/奇想派”。顔が引き締まるかな、と思ったがそうでもない。若冲にしても蕭白にしても、もっと過激なのをみているからネ。それらに比べれば、おとなしきかなファインバーグ・コレクション。狩野山雪も登場。狩野派なのに、おえらいさんい反抗して”奇想派”になったという。京都の展覧会には行けなかったので、屏風をじっくりみた。なかなか良かった。蕭白は宇治川合戦図と山水図。若冲は菊図と松図。
そして、最終章は、これまた、ぼくの好きな浮世絵。版画と肉筆画も。題して”都市生活の美化、理想化 浮世絵”。礒田湖龍斎”松風村雨図”、歌川豊春”春景遊宴図屏風”、蹄斎北馬”田植え美人図”、祇園井特”化粧美人図”と足を止め、ラストを飾る北斎の”源頼政の鵺退治図”。
アメリカの化学者で実業家でもあるというロバート・ファインバーグ。ご夫婦の写真があった。お二人とも、まるでこの日の展覧会が醸し出す雰囲気のように、穏やかなお顔だった。








全体の印象としては、たとえば、花盛りの初夏の大船フラワーセンターを一巡りしてきたという感じ。薔薇園も見事だったし、睡蓮もよかったし、サツキだって、風鈴草の花畑だってと、それぞれ、ほっとするような花ばかり。ここにもそんな絵ばかりが並んでいたという印象だったような。
第一章から、頬が緩んでしまう。宗達の可愛い(?)虎からはじまって、光琳、抱一、基一と琳派オンパレード。基一の”群鶴図屏風”。鶴が七羽、思い思いの姿で水辺で遊んでいる。気ままな鶴のようでいて、飼い主の基一に、おまえはあっちを向け、おまえはこっち、首を曲げろ、といろいろ指示されて、絶妙なバランスで屏風に収まらされた。抱一の”十二ヶ月花鳥図”。旧暦だからひと月ずらしてちょうどいい花が咲いている、いいお花見ができた。神坂雪桂の”三保松原図小襖”も面白かった。
琳派マッサージで(爆)いい気持ちになって、第2章に入る。今度は文人画の世界。池大雅の”孟嘉落帽・東坡戴笠図屏風”や蕪村の”寒林山水図屏風”など、むかしはよかった中国の風景を眺め、やっぱりいいなの日本風景を谷文晁の”富士真景図”と”秋夜名月図”をしみじみとみき。落葉松はさびしかりき、絵をみるは楽しかりき(笑)。
さらに、ほんわか気分で、第三章に入ると、円山四条派がにっこりと迎えてくれる。応挙の美人図、孔雀牡丹図そして、呉春の雪月花図(これもよかったネ)とつづき、森狙仙の”滝に松樹遊猿図”と森徹山の”春鶴秋鹿図屏風(もとは襖だったらしい)にも足を止めた。柴田是真もここ。”写生と装飾の融合”にうっとりして、次の展示に。
第4章のテーマは、”大胆な発想と型破りな造形/奇想派”。顔が引き締まるかな、と思ったがそうでもない。若冲にしても蕭白にしても、もっと過激なのをみているからネ。それらに比べれば、おとなしきかなファインバーグ・コレクション。狩野山雪も登場。狩野派なのに、おえらいさんい反抗して”奇想派”になったという。京都の展覧会には行けなかったので、屏風をじっくりみた。なかなか良かった。蕭白は宇治川合戦図と山水図。若冲は菊図と松図。
そして、最終章は、これまた、ぼくの好きな浮世絵。版画と肉筆画も。題して”都市生活の美化、理想化 浮世絵”。礒田湖龍斎”松風村雨図”、歌川豊春”春景遊宴図屏風”、蹄斎北馬”田植え美人図”、祇園井特”化粧美人図”と足を止め、ラストを飾る北斎の”源頼政の鵺退治図”。
アメリカの化学者で実業家でもあるというロバート・ファインバーグ。ご夫婦の写真があった。お二人とも、まるでこの日の展覧会が醸し出す雰囲気のように、穏やかなお顔だった。







