原宿の太田記念美術館に、写楽、国貞、広重ら浮世絵師が描いた江戸のスターが集合している。題して ”大江戸スター名鑑”。
江戸のスターといえば、まずは歌舞伎役者だ。人気演目の名場面で見得を切る歌舞伎役者がずらりと並ぶ。誰でも知っている名作、写楽の、”初代市川鰕蔵の竹村定之進”。突如現れた、黒雲母摺大首絵の役者絵二十八図のひとつ。二十八図が勢揃いした、東博の”写楽展”を思い出す。今回はこれだけ。その両脇に豊国の代表作”役者舞台之姿絵 きの国や”と”三代目市川八百蔵の古手屋八郎兵衛”が脇侍のように控える。
現在まで続く名跡、市川団十郎。数えてみたら、二、四,五,六,七代が描かれている。さすが。”暫”の国貞は七代目を。小田原の”歌舞伎十八番の内ういろう売り”つくった二代目は、ここでは、かみなり庄九郎を二代目鳥居清倍が描く。尾上菊五郎、坂東三津五郎、中村歌右衛門、岩井半四郎、片岡仁左衛門もいる。現在はみかけないが江戸歌舞伎の人気者、瀬川菊之丞も三代、五代が。邦枝完二作の”おせん”では、笠森お仙の恋仲として出てくる、瀬川菊之丞は二代目だろうか。春信が確か描いているはず。残念ながらなかった。
お相撲さんも出てくる。勝川春英の”谷風 瀬の音”と”横綱土俵入り”、そして相撲錦絵では随一の国貞の”鰐石文蔵”と”緋縅力弥”。鰐石は、50歳まで大関を張り、緋縅は、阿武松、稲妻と並んで文政の三傑といわれたそうだ。
花魁さんも人気スターだ。国貞は”松葉屋内代々木山 かけを にしき”を。菊川英山は”風流吉原八景 寿かゝきの晩鐘”。そして、勝川春好は”江戸三幅対”で扇屋の遊女・花扇と横綱の谷風に飲み比べさせ、その行司に、初代市川鰕蔵(五代団十郎)という粋な組み合わせだ。天明~ 寛政期の三大スター揃い踏みという解説があった。さらに、話題になった事件や物語、お祭りや花火大会なども描かれている。赤穂浪士や里見八犬伝の人々も。赤穂浪士の錦絵といえば、えどはくの常設企画展でたっぷりみさせてもらったことを思い出した。あれはすばらしかった。
江戸歌舞伎、江戸相撲のことをもっと知っていれば、より楽しく観られただろう。べんきょうせねば(汗)。花魁は知らなくても、楽しく観られます(また汗)。
一昨日、東博の常設展での浮世絵コーナーでも、”江戸の人気スター”がみられたので、写真で紹介しますね。図録は今回作成されていません。

東博の浮世絵コーナーから。
喜多川歌麿の ”青楼雪月花_兵庫屋内華妻、さくら、にほひ” ”青楼雪月花_玉屋内春日野、うらは、初瀬”さすが歌麿


”青楼雪月花_松葉屋内瀬川、たけの、ささの”(喜多川歌麿)”雛形若菜の初模様 松葉屋内瀬川、たけの、ささの”(鳥居清長)の競演(笑)


四代目松本幸四郎と芸者(鳥居清長) 尾上菊五郎の曽我五郎と市村亀蔵の曽我十郎(石川豊信)

江戸のスターといえば、まずは歌舞伎役者だ。人気演目の名場面で見得を切る歌舞伎役者がずらりと並ぶ。誰でも知っている名作、写楽の、”初代市川鰕蔵の竹村定之進”。突如現れた、黒雲母摺大首絵の役者絵二十八図のひとつ。二十八図が勢揃いした、東博の”写楽展”を思い出す。今回はこれだけ。その両脇に豊国の代表作”役者舞台之姿絵 きの国や”と”三代目市川八百蔵の古手屋八郎兵衛”が脇侍のように控える。
現在まで続く名跡、市川団十郎。数えてみたら、二、四,五,六,七代が描かれている。さすが。”暫”の国貞は七代目を。小田原の”歌舞伎十八番の内ういろう売り”つくった二代目は、ここでは、かみなり庄九郎を二代目鳥居清倍が描く。尾上菊五郎、坂東三津五郎、中村歌右衛門、岩井半四郎、片岡仁左衛門もいる。現在はみかけないが江戸歌舞伎の人気者、瀬川菊之丞も三代、五代が。邦枝完二作の”おせん”では、笠森お仙の恋仲として出てくる、瀬川菊之丞は二代目だろうか。春信が確か描いているはず。残念ながらなかった。
お相撲さんも出てくる。勝川春英の”谷風 瀬の音”と”横綱土俵入り”、そして相撲錦絵では随一の国貞の”鰐石文蔵”と”緋縅力弥”。鰐石は、50歳まで大関を張り、緋縅は、阿武松、稲妻と並んで文政の三傑といわれたそうだ。
花魁さんも人気スターだ。国貞は”松葉屋内代々木山 かけを にしき”を。菊川英山は”風流吉原八景 寿かゝきの晩鐘”。そして、勝川春好は”江戸三幅対”で扇屋の遊女・花扇と横綱の谷風に飲み比べさせ、その行司に、初代市川鰕蔵(五代団十郎)という粋な組み合わせだ。天明~ 寛政期の三大スター揃い踏みという解説があった。さらに、話題になった事件や物語、お祭りや花火大会なども描かれている。赤穂浪士や里見八犬伝の人々も。赤穂浪士の錦絵といえば、えどはくの常設企画展でたっぷりみさせてもらったことを思い出した。あれはすばらしかった。
江戸歌舞伎、江戸相撲のことをもっと知っていれば、より楽しく観られただろう。べんきょうせねば(汗)。花魁は知らなくても、楽しく観られます(また汗)。
一昨日、東博の常設展での浮世絵コーナーでも、”江戸の人気スター”がみられたので、写真で紹介しますね。図録は今回作成されていません。

東博の浮世絵コーナーから。
喜多川歌麿の ”青楼雪月花_兵庫屋内華妻、さくら、にほひ” ”青楼雪月花_玉屋内春日野、うらは、初瀬”さすが歌麿


”青楼雪月花_松葉屋内瀬川、たけの、ささの”(喜多川歌麿)”雛形若菜の初模様 松葉屋内瀬川、たけの、ささの”(鳥居清長)の競演(笑)


四代目松本幸四郎と芸者(鳥居清長) 尾上菊五郎の曽我五郎と市村亀蔵の曽我十郎(石川豊信)

