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気ままに

大船での気ままな生活日誌

泉岳寺を訪ねて

2010-12-19 18:38:10 | Weblog

義士祭の翌日、12月15日、泉岳寺を訪ねた。忠臣蔵の浮世絵を連続してみたこともあり、久しぶりに行ってみたくなった。三十年振りぐらいかもしれない。横浜の歴博の展覧会をみたときだから、京急横浜から特急でいくと、あっという間に品川で、その次の駅が泉岳寺である。

駅から、すぐのところに泉岳寺はあった。赤穂浪士討ち入りの翌日だったこともあるだろう、観光バスも何台か止まっていて、たいそう賑わっていた。本堂にお参りして、墓地の入り口まで来ると、”首洗い井戸”の標示に目がとまった。吉良上野介のだ。その井戸の囲いの石の柵に川上音二郎建立と彫られていた。茅ヶ崎に別荘をもった、あの音二郎である。そして、天野屋利兵衛の碑。浪士を支援し、”天野屋利兵衛は男でござる”、で名をなした。

入り口で、お線香と”義士銘々伝”という小冊子を売っていたので、買って入った。浅野内匠頭と奥方の墓の向こうに、四十七士の墓がある。右奥の隅には大石内蔵助の、そして左隅には大石主税の墓がある。昨日の歌舞伎では、幸四郎が内蔵助を、染五郎が内匠頭を、福助が奥方を演じた。

堀部安兵衛、赤垣源蔵、矢頭右衛門七、等々、馴染みの義士名前が並ぶ。戒名の上に”刃”とあるのは、切腹したということだそうだ。ひとりだけ、”刃”のない戒名があった。寺坂吉右衛門である。先の”義士銘々伝”によると、本懐を遂げたあと、内蔵助の命を受け、一党の遺族、関係者を歴訪し、顛末を報告した。その後、江戸に帰り、自首したが、時効を以って、取り上げられず、83歳まで生きた。泉岳寺の墓は、慶応4年に供養のために建てられたということだ。

現在、上映中の”最後の忠臣蔵”は、この寺坂吉右衛門(佐藤浩一)と、密かに生き残った瀬尾孫左衛門(役所広司)のふたりが主人公である。今日、この映画をみてきたので(汗)、明日、報告します。

月雪の中や命のすてどころ (基角)  義士を讃える作品のはじめだそうである。

。。。。。

大石内蔵助の像と墓

 

義士の墓

義士の墓。行年18歳、矢頭右衛門七。堀部安兵衛。寺坂吉右衛門。

 

 

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歌舞伎 仮名手本忠臣蔵

2010-12-19 09:43:14 | Weblog

浮世絵忠臣蔵を二本続けて観てきたので、”二度あることは三度ある”にしなければいけない、という強迫観念で(汗)、半蔵門の国立劇場に行ってきた。仮名手本忠臣蔵を開演中なのだ。チケットはすぐ採れた。ちょっと奮発していい席だったので、役者さんの顔の表情もばっちりみえて、大変、満足した。

歌舞伎の”仮名手本忠臣蔵”は、この年になって、初めて観る。でも、ストーリーは大体、分かっているし、とくに、今回は11段のうち、三段目”松の間刃傷の場”、四段目”判官切腹の場、表門城明け渡しの場、そして間に、浄瑠璃の”道行旅路の花むこ”(お軽、勘平)が入り、七段目”祇園一力茶屋の場”そして大詰めの十一段、討ち入りの四場面と、誰でも知っている名場面ばかりだから、歌舞伎鑑賞の経験の少ないぼくでも十分楽しめる。

大星由良之助(内蔵助)役は松本幸四郎。そして。なななんと、高師直(吉良)役も幸四郎。はじめ、三段目に憎々しげな顔つきで登場する(じょうずだな)。そして、息子の染五郎(塩治判官;内匠頭)をいびり、刃傷沙汰に。あそこまで、言われれば、俺だって、ぶすりとやってしまうな。情状酌量の余地はある。こういうときは素人裁判員制度を採用してほしい。せいぜい執行猶予付きの懲役1年だな。

最後の十一段ではどうするのだろうかと心配した。このままだと、幸四郎が幸四郎の首をとらなければならない。自殺行為だ。でも、ちゃんと考えていた。高師直役は、幸い、幸太郎だった。役が多いから、みんな、二役、三役と兼ねている。染五郎だって、塩治判官のあとは、浄瑠璃で、早野勘平役、七段目寺岡平右衛門役をやっている。福助も塩治判官の奥方役とお軽をやっている。

塩治判官が由良之助はまだか、と切腹を遅らせていたが、なかなか来ない、ではそれならばと小刀を腹に刺す。その瞬間、花道から由良之助が駆けつける。ぐっとくるシーンだ。近こう寄れ、この刀を形見にといい、果てる。由良之助は殿さまの真意を知る。

そしてメインの、十一段は、表門討ち入りの場、そして奥庭泉水の場では吉良方、小林平八郎(中村錦之助)と竹村喜太八(児太郎)との戦い、そして炭部屋での吉良討ち取りの場面。最後は、引き揚げの場。義士の面々が師直の首を掲げ、花水橋を渡ってくる。そこへ、石堂右馬之丞(左団次)が馬で駆けつけ、役目上、行列を制止する。しかし、本懐を遂げたことを聞き、目に涙を浮かべ、これぞ、武士の鑑、とほめる。由良之助は礼をする。幕が閉まり、幸四郎はみえを切り、花道を去って行く。感動のシーンだ。

歌舞伎は舞台装置も鑑賞する価値がある。すばらしい舞台だったと思う。討ち入りのときの雪の降るさまは見事だった。お軽勘平の戸塚の舞台。満開の桜と、中央に富士山がうつくしい。なんともいえない、夢のような景色だった。

。。。。。

二役演じる幸四郎、染五郎、福助。

 。。。。。

さて、次の忠臣蔵は、映画と寄席かな。

 

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