まどか先生の「ママ達のおやつ」

ママの笑顔は、我が子が幸せであるためのママ・マジック。ママが笑顔であるために、この「おやつ」が役立つことを願っています!

子ども達はがんばっているのです!

2012年05月31日 | う゛う゛ー
 教室から歩いて5分くらいのところに、お気に入りの中華料理屋さんがあります 中国人家族が経営をされているお店で、パートのおねえさんも働き者。お店の方はみな、いつも笑顔で、「お水ください」「ここ、拭いてください」など、あちこちから飛ぶ声にも「はいー。すぐにいきます」という元気な返事。味もさることながら、目配り、気配りのできるお店の方々に魅かれて、私は出かけているな・・・と思っています

 教室のある町が、もともと学生の町ということもあり、お昼時は大学生で大混雑。若者達の食欲を満たしてくれる配慮とサービスが人気の所以でしょう
 この日も、私が入っていった時にはほぼ満席。少し待って、やっと空いた大テーブルの一席に座りました。
 向こう側のテーブルには、男子5、女子3の大学生8人組。1学部を除いては、この町のキャンパスには1年生と2年生だけが学んでいます。ということで、その8人は新入生か2年生。
 
 8人の中で中心となって、ひときわ大きな声で話している女の子がいました。見てみると、その子はなかなかの「別嬪さん」です。こんなにチャーミングならば、大きな声で、必死に(というふうに私には聞こえました)ペラペラと話さなくても、十分に男の子達の注目を集めることができるのになあ・・・と、少々残念に思いました
 そのお隣の女の子は、かなり派手な装いの女の子。別嬪さんが話すと、それに呼応して大袈裟に相槌や合いの手に思える受け答えをしているところから、たぶんその子は「別嬪さんの取り巻き?子分?」というふうに感じられました。
 もう一人の女の子は、ほとんど話しをしません。かすかに笑顔を見せている・・・という程度。清楚な感じの女の子です。

 さあ、残りの5人の男の子達。
これまた必死に「別嬪さん」と掛け合いをするように話しているのが2名。その2人は、装いに凝ってるなあ・・・と思える男の子達です
 次の1名は、まるでテニスの試合を観ている時のように、話す相手のほうを顔で追い、わずかに笑いながら聞くだけ。そして1名は、我関せず、という表情を見せながらも、その実、かなり興味津々・・・が伝わってきます
 最後の1名・・・本当に地味な男の子。しきりにメガネをさわり、メガネをかけなおし、落ち着かない様子が見てとれます。けれど、その子は、別嬪さんが口を開くと、嬉々として見入っているのです・・・
 人の観察が大好きな私としては、悪趣味なのは承知の上で、かなり一生懸命にこの8人を観察しました

 いかがですか?その大学生に好感が持てますか?そして、どの大学生のことを苦笑し、どの大学生の様子に眉をひそめるでしょうか。

 今度は、違う視点から考えてみましょう。
今は幼いみなさまのお子様達も、いずれは「大学生」になり、学食やキャンパスの近所でお友達と一緒に食事をすることになります。
 そのことを想像し、今度は、わが子は上記のどのタイプの子になるのか考えてみてください

 私は最初、必死に話題を提供し、グループの中心であることをとても意識して話している別嬪さんのことを、かなり鼻につく子だな・・・と思いました それに引き替え、静かにニコニコしている子の素敵さ・・・そんなことを思ったものです。
 でもね、よくよく考えてみれば、まだ5月の末。新入生達は、この1カ月半程度、一生懸命に新しい生活に慣れよう、適応していこう、としていたはず、です。
 中には、地方都市から出てきた子、田舎と呼ばれる地域から出てきた子達もいるでしょう。たとえ付属校から進学してきた生徒達だって、実際に大学生として生活していくことは、決して想像したような?!甘いものではなかったかもしれません 
 一人暮らしを始めた子は、生活そのものに慣れることに必死になっている途上でしょうし、自宅通学をしている子も、新しい環境の中で、学業に慣れること、友達に慣れること、クラブ、同好会、etc. etc.
 すでに18歳以上になったこの子達も、パカッと頭を開け、心を開けて見てみると、たくさんの不安、たくさんの努力、たくさんの我慢がいっぱいのはず・・・

 話題提供にいそしみ、少々賑やかすぎた女の子も、じつは黙っているのがコワイ・・・黙っていて、孤立するのがコワイと感じるから、一生懸命に話していたのかもしれませんし、子分的女の子も、とりあえず「この子」をフォローすることにして、同時に本当に気の合う子を模索中かもしれません。静かな子は、そこで複数の人と食事をしていること自体が、とても努力を必要としているほど、疲れているかもしれません
 相槌を打ちまくるオシャレ男子2人も、自分の思い描いた大学生活を実践するために、かなりがんばっているのかもしれませんし、聞いているだけの子2人も、方言が出てしまうことを躊躇しているのかもしれません。おとなしいメガネくんは、もしかしたら、すべてのことを後悔しているかもしれない・・・ああ、疲れたあ・・・と。そんな中、この溌剌とした都会的女子をそばで見ているだけで、元気になれるってこともあるかも・・・

 すべてが、想像力たくましい私の「想像した心のうち」ではありますが・・・要するに、そこにいた大学生達は、みな、それぞれが何らかを考えながら、その場で楽しそうに存在することに一生懸命だった、であろうことは事実だと思います

 緻密さは違いますが、今、幼稚園や小学校低学年、高学年、中学生でも、じつは同じ、であることはおわかりでしょうか?
親はいつも勝手に「わが子の理想像」を描き、その像と現実のわが子を比べて、いろいろと注意をしたり、これまた勝手に落胆したりしているものです
 でも、私は機会あるごとに話したり、書いたりしていますが、「子ども達はみな、がんばっている」のですよ。
 進学・・・クラス替え・・・仲良しとのクラス離れ・・・新しい担任・・・どれもすべてが、子どもにとれば「新しい問題」だったはず、なのですから。
 
 是非ぜひ、そのことを忘れないでいてあげてください



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