まどか先生の「ママ達のおやつ」

ママの笑顔は、我が子が幸せであるためのママ・マジック。ママが笑顔であるために、この「おやつ」が役立つことを願っています!

子どもにも世界がある

2009年03月19日 | う゛う゛ー
 「先生、うちの子ったら、幼稚園でも近所の公園でも、お友達と遊んでいる時、いつも思ったことが言えずに、やられっぱなし、言われっぱなしになっているんです もう、見ていたら、イライラしてしまいます・・・」とおっしゃるご両親は少なくありません。
 そういうわが子の様子を、とても歯がゆく感じていらっしゃるご両親は、きっと子どもの頃、はっきりと「イヤ」とか、「止めて」を言えるお子さんだったのでしょうね。
 それとも・・・ご自分達も子どもの頃、今のわが子のように、ウジウジしたり、されるがままになっていて、いろいろと損をしたり、辛い目に合われた経験が多く、たからこそわが子には、毅然とした態度で臨んで欲しい!自分達と同じ悲しく辛い思いをさせたくない、と思っていらっしゃるのかもしれません

 いずれにしても、一番大事なことは、「親がどうさせたいか?」ではなく、張本人の子どもが「本当はどうしたいのか?」を知ることでしょう

 たとえば、4,5歳になっていれば、こういう考え方をしている子どももいます。
 「私はこんなふうにされるのはとってもイヤ だけど、ここでイヤって言っちゃったら、○○ちゃんは怒っちゃうかもしれないでしょう?私は○○ちゃんが好きだから、嫌われたくないんだあ
 もしそうであれば、「なるほどねえ・・・あなたは、そんなふうに考えていたのね」と優しく受け止めてあげた上で、親としてのアドバイスが必要でしょう。
 でも、親の心配通り・・・
 「ぼくは、泣くほど~~されるのはイヤ でも、どうしてもイヤって言えない
と思っているのであれば、どうしてイヤと言えないと思う?と話し合ったあとで、やっぱり、そのことを知った上でのアドバイスをしてあげなくてはいけないでしょう。
 「今は我慢できても、ずっとこのままだったら、きっと辛くなってくると思うよ。だから、お母さんは、そうなってしまう前に、『○○くん、ぼく、本当は~~されるのがイヤなんだ・・・』ときちんと伝えるほうが良いと思うわよ。」と。
 ただ、中には、「ぼく(わたし)は、ぜんぜん気にならないよ 別にイヤじゃないもん
 というような子もいるものです
そうであれば、わざわざ親が根掘り葉掘り聞き出し、事を荒立てる必要はないでしょう。
 そして、子どもがいよいよイヤだと思うようになった時に、初めて「やっぱり、イヤだって伝えるほうがいいとママは思うな」と教えてあげれば良いでしょう。

 まあ、親からすれば、何にも考えていないように見える子ども達も、じつはいろいろと考えているのですよ
 1歳の世界では1歳なりに、4歳の世界では4歳なりに、6歳は6歳なりに・・・です。
 そして、こういう幼年期は、人はそれぞれの生まれ持った性格によっては、イヤなことをはっきり「いや!」と言う子も、言えない子もいます。そして、言うタイプ、言わないタイプ、どちらが良いか?などはわかりません 
 なぜなら、人が生きていくということは、たとえ子どもであっても「人と関わり、人付き合いをして毎日を過ごす」ということですから、最善、最良の策は、その時の状況、その時の相手によって、いろいろと違ってくるからです
 まさに、子どもの世界の中でも、いろいろあるんですよ、大人の世界と同じように・・・

 私は、しばしば、クラスが始まる前や、ちょっとした雑談中に、子ども達から「相談を受ける?!」ことがあります。時には、相談というよりも、切実なつぶやき・・・の場合もあります
 「○○ちゃんは、この頃は私と遊ばずに、△△ちゃんと遊ぶようになったの。私、何も意地悪もしていないのに・・・△△ちゃんは意地悪な子で、私が「入れて!」って言ったら、○○ちゃんと二人で遊ぶからダーメ、なんて言うんだよ、先生 ○○ちゃんは好きだけど、△△ちゃんはあんまり好きじゃないから・・・どうしたらいいと思う、先生?」とか・・・
 「Aくんは強くて怖い子なんだ。いつもお砂場で砂をかけるんだ だから先生に砂をかけることを言ったら、Aくんは先生に叱られたの でも、Aくんはね、ぼくが先生に言ったせいで叱られたんだって、すごくぼくに意地悪するんだよ 意地悪すること、先生にいったらダメかなあ?」
 私が、ママにも話したの?と聞くと、「話した」という子もいれば「話してない」という子もいます
 大抵、アグレッシブなパパ、ママ(?!)のお子さんは、「話していない」チームの場合が多いです。子どもなりに、そういうアグレッシブな我が親にこの傾倒の話しを耳に入れたとたん、ことが大きくなるってことを、何となく感覚として理解していてるんでしょうねえ。そして「言わないほうが良いだろう」と自分で判断しているのでしょう
 こんな時は、私は毎週、「その続きのお話」を聞くようにし、子どものガス抜きをしてあげ、その上で、必要な時には順序立ててアドバイスをするようにしています

 いずれにしても、です。
是非、親がわかっているべきことは「子どもにも子どもなりの世界があり、彼らは日々その中で、幼いなりにいろいろと考えて生きているのだ」という事です
 親は、ついつい「わが子を中心」に考え、当然のことながら、わが子がイヤな思い、痛い思い、辛い思いをしないようにアドバイスをします けれど、すでに4歳児以降は、子ども達も「大人の世界とさほど違わない問題」等を抱えて暮らしているものです。単純に「善悪」だけでは判断できない時があったり、善悪だけで判断してしまうと、みながギクシャクしたり、みなが不幸になる場合もある・・・大人社会の、まさに縮図ですよ

 集団生活が始まると、わが子と「公園デビュー」のことで悩んでいた頃とはもう違うのです。子どもは、すでに「母と子」「親と子」という世界の外で、「自分の世界」を持って暮らしています。
 何でもかんでも親が「すべてを」知りたがり、知ることによって何にでも首を突っ込みたくなり、「わが子を中心にして考える」クセは、そろそろ終わりにしなければ・・・わが子が不幸ですよ、お母さん


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