ダーリン三浦の愛の花園

音楽や映画など徒然なるままに書いてゆきます。

明日のためにその331-アフター・スクール

2018年10月31日 | 邦画
してやったり内田節

昔、テレビドラマで「スパイ大作戦」と言う物があった。
今は「ミッション・イン・ポッシブル」原型であるといった方が分かりやすいか。
スパイ集団が、様々なトリック等を使い、犯人を逮捕する。
このテレビドラマが日本で放映されていたとき、まだ私は幼く、そのドラマの見事な作りに感心して観ていた。
本日紹介する映画は「アフター・スクール」
私の好きな映画監督、内田けんじの作品である。
ストーリーを紹介しておこう。

大手会社に勤めるサラリーマン木村は、臨月の妻を残し、会社へ行くと言ったきり姿を消す。
一方、彼の親友で、教師の神野は、島崎と名乗る木村達と同級生と言う男からの訪問をうける。
島崎は勝手に自分のペースに島崎を巻き込み、姿を消した木村を探すことになるのだが.........

さすが内田けんじである。
観客は冒頭から彼のトリックにまんまと騙される。
見事なのはこの映画の「脚本」と「作り」である。
とても緻密に練り上げられた脚本にはおどろかされる。
映像においても「内田けんじ」の匂いがぷんぷんする。
物語は中盤を超えるまで、全く先の読めない作りになっている。
後半で、全てがトランプタワーが崩れるごとく分かってくるころには、うむ、と唸らされる。
「運命じゃない人」「鍵泥棒のメゾット」等その確かな映画作りは、私も文句なく拍手をおくっている監督である。
長編劇場映画は、まだ数本しか作っていない彼だが、益々今後の活躍に期待したい。
最後に、この映画、一つだけ疑問点が残るアイテムがある。
是非皆様も本作を観て、それに気づいて欲しい。
大満足、私の大推薦の映画である。
是非ご覧になることをお勧めする。

2008年、日本製作、2008年日本公開、カラー、102分、監督:内田けんじ