ダーリン三浦の愛の花園

音楽や映画など徒然なるままに書いてゆきます。

明日のためにその53-アーティスト

2012年10月25日 | ヨーロッパ映画
古き良きアメリカンロマンス。

エジソンが覗き穴方式の映画を発明したのが1893年。
それに続きついに映画がスクリーンに投射される「シネマトグラフ」をその2年後の1985年にフランスのリュミエール兄弟が発明・実用化した。
当時の映画には音声がない「サイレント映画」ばかりであった。
しかし1927年音声の出る映画「トーキー」が開発されその第一号である「ジャズシンガー」が公開された。
今回紹介する映画は「アーティスト」
この「サイレント」から「トーキー」に移り変わったため落ちぶれたサイレント映画の男優とそれと入れ替わるように躍進したトーキー映画の女優の物語である。
あらすじにすこし触れておこう。
サイレント活劇映画のスタージョージはヒット作を送り続ける大スターであった。
あるときちょっとしたハプニングでベビーと言う女性と出会うことになる。
彼女はこのきっかけを利用し自分も女優としてデビューすることになる。
時代はやがてサイレントからトーキーの時代へ。
求められる俳優も様変わりしてしまいジヨージはすっかり落ちぶれてしまう。
しかしそれと逆にトーキーの売れっ子女優となったベビーはなんとか彼を立ち直らせようとするが....
この映画は全編サイレント、モノクロである。
しかし画面はしっかり撮られており創りもしっかりしている。
だが一つだけ難がある。
それは「日本語字幕」が一切ないのだ。
途中で出る字幕は全て「英語」
なさけないかなそれを読んでいるうちに字幕は消えてしまう。
自分に英語力があれば字幕を理解できたろうところが残念でならない。
しかしその字幕なしでもしっかり観られるように映画は創られている。
大変珍しい映画であるが是非観られることをお勧めする。
2011年フランス映画。1時間40分。第84回アカデミー賞作品、監督、主演男優賞受賞。