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工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

40年前、その愛すべき存在に出会った日

2020年05月15日 | 日記
 またまた昔話で失礼いたします。
 今から40年前の昭和55(1980)年の5月、私は初めて飛行機のプラモデルを組みました。これが今まで続くプラモデルとの長い付き合いの始まりとなりました。
 それ以前にもグリーンマックスの「板状キット」でNゲージの客車を組んだことがありましたが、鉄道模型以外のプラキットはこの時が初めてでした。グリーンマックスのキットをもっと上手に組みたいなあ、というのと鉄道模型以外のスケールモデルへの興味も少しありまして、プラモデルを組んで経験を積んでみたい、となりました。当時住んでいた家から少し離れたところにあった科学教材のお店でプラモデルを扱っているのを知っていましたので、ある日の放課後、私はそのお店に出かけてみました。
 そこで私が買ったのはハセガワ1/72の紫電改でした。当時の価格は350円だったと思います。正直申し上げてちゃんと組めなかったのですが、それでも完成させた飛行機の姿に私は満足でした。ここから飛行機一筋だったかと言うとそうではなく、飛行機とどちらにしようか迷った軍艦の方に私の心は向かうことになります。次に購入したのは1/700ウォーターラインシリーズの重巡洋艦「衣笠」でした。当時のウォーターラインシリーズは巡洋艦でも500円でしたので、小学生のお小遣いで買えたのです。
 それから1~2年ほど、しばらくは軍艦に夢中になりました。ほとんどが塗装せずストレートに組んだだけでしたが、空母も駆逐艦も戦艦もという感じで、我が家の押し入れはさながら軍港状態になったのです。
 ちょうどそのころ、世の中ではガンダムのプラモデルが流行していました。初めて入る模型屋さんに行くと「うちはガンダムは扱ってないよ」とか「売り切れだよ」などと開口一番言われたことも一度や二度ではありませんでした。しかし私はガンダムのメカよりも旧日本海軍の軍艦に親近感を感じており、それらの諸元を空で言えるような(かなり変わった)子供でしたので、ウォーターラインシリーズの細長い箱を手にレジに向かうと、店のご主人から好奇の目で見られたものです。
 駆逐艦以上の大きさの船を、各タイプ一隻ずつは作ったことで作りたいものもなくなってきたことと、家からさほど遠くない距離に航空自衛隊の基地があったことで、やがて飛行機の方に興味が戻り、今に至っているというわけです。大人になってからもたまに軍艦のプラモデルを作ることがありますが、超精密な技巧を持っていらっしゃる他のモデラーの方々には到底太刀打ちできませんので、専らそういう方々の作品を眺めることとが主となっています。港で公開される海上自衛隊の艦艇を観に行くのも好きなので「軍艦趣味」がなくなったわけではありませんが・・・。

 さて、初めて作ったプラモデルから40年ということで、ハセガワ1/72の紫電改を再び組んでみることにしました。

箱絵は昔と変わりません。

 このキット、初版は昭和52(1977)年ということですが、繊細な凹モールドのキットです。このスケールでは他にアオシマからもキットが出ています。ハセガワのキットですが、さすがにくたびれている感はあるものの、バリを丁寧に取り、翼の後縁部を薄くしてあげれば十分に見られるものになります。コクピットなど、細部はさすがに最近のキットにかないませんが、なかなかよくできたパイロットも入っていますので、お腹にできたピンホールを埋めて操縦席に座ってもらえば十分です。

 塗装とマーキングについては有名な松山の343航空隊のものですが、現行のキットのデカールでは胴体の帯は赤と黄色から選択するようになっています。昔作った際に入っていたデカールの白い二本の帯が忘れられず、キットのオリジナルではなく「アシタのデカール」からもってきました。

主翼後縁の「フムナ」標記はキットのオリジナルですが、シルバリングをおこしています。失礼。

全般に汚しは控えめにしました。紫電改は機体上面の塗装のスレハゲが有名ですが、このスケールではくどくなってしまうように感じます。
 数年前に1/48で紫電改を作ったことがあり、そのときは1か月以上「川西の緑色」まみれになるくらい紫電改とおつきあいしましたが、今回は2回の週末でさらっと作ることができました。気軽に作れる小さなキットですが、40年目の記念になりました。

今回のおまけ 大人になってから「建造した」艦艇です。

 手前はイージス艦の「みょうこう」、奥が先代の重巡洋艦「妙高」です。こうして大きさ比較が容易にできるのも模型の愉しみのひとつです。


 武勲と強運の駆逐艦「雪風」(手前)と病院船時代の氷川丸です。

 
 
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