工作台の休日

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最高の人々、最良の日々 その2

2021年02月10日 | ときどき音楽

 昨秋にリリースされたT-SQUAREのアルバムを書いた直後に、リーダー・安藤さんの「引退」宣言もありまして「続きを書きます」と言ったものの遅れてしまいました。安藤さんのニュースはあちこちのニュースサイトで大きく取り上げられており、改めて偉大さに気づいた次第です。一昨年からバンドそのものにもさまざまな出来事がありましたが、今年、そして来年とバンドの大きな転換点を迎えていますので、今後どのような方向に向かっていくのか気になるところです。
 アルバム「Creme de la creme」ですが、キーボードの河野啓三さんの名曲集以外にも、過去のスクエアの名曲のセルフカバーも入っています(セルフカバーがDISC1という扱いです)。セルフカバーについては10年ほど前に「宝曲」、「夢曲」といったアルバムが発売され、とても素晴らしい内容でした。今回のCDにもおなじみと言ってよい彼らの代表曲も入っていますが、比較的新しい曲が一曲含まれており、それがオープニングを飾る「NEXT2020」です。
 もともと2014年発売のアルバムのタイトル曲でもあり、アルバムのラストを飾るのが「NEXT」というナンバーでした。オリジナルはSAX主体のメロディですが、「NEXT2020」では管楽器がewiにとって代わられています。

 オリジナルは仕事帰りに聴くと「今日も一日いろいろあったけど、明日からはまた笑顔で頑張ろう」というような朗らかな気分にさせてくれる曲ですが「NEXT2020」は朝、これから仕事に向かう緊張や高揚感の中、仕事モードに頭と心を振り向けるときに合っているように思います。年末のライブでこの曲を作曲されたドラムの坂東慧さんが語ったところでは、もともとewiを想定して書いたところ、最終的にはSAXを使ってレコーディングしたということで、そういう意味では本来の姿でレコーディングされたと言えましょう。
 それ以外の曲はこれほどの大きな変化は無いように感じますが、2020年のスクエアが演奏するとこうなりました、ということになるのではと思います。特に昨年はライブもなかなかできなかったわけですから、CDという形ではありますが、過去の名曲、割と新しい曲を最新の演奏で、というのはファンにとってはありがたいところです。
 このCD、さらにDVDもついておりまして、本アルバムのレコーディング映像が入っています。撮影は坂東さん(!)が担当されています。この映像を見る限り、河野さんが「音楽監督」、「司令塔」と呼ばれる所以が分かるように思います。ご本人は謙遜されているような節もありますが、メンバーとコミュニケーションを取り、助言をしながらアルバムを作っていく姿は音楽監督と呼ぶにふさわしいでしょう。
 さて、このブログのために復習の意味合いも兼ねて、ここ20年のアルバムだったり、ライブ映像をあらためてチェックしておりました。ライブ映像は5年に一度、過去のメンバーも含めて結成される「スーパーバンド」のものもありますが、通常のツアーのものも2005年の「Passion Flower」や2016年の「TREASURE HUNTER」、昨年の無観客ライブ「AI Factory」などが入手可能です。素晴らしい演奏の前に、私のように適切な言葉を持たない凡才はただただひれ伏すだけでございます。さあ、美しい演奏に全身をゆだねることといたしますか。


 
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