工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

食堂車の話 つづき

2019年11月26日 | 鉄道・鉄道模型
 ご無沙汰いたしました。個人的に怒涛の二週間でございまして、その上にこのところの寒さで体調を崩しており、パソコンに向かうどころか、工作台の前にも座れない状態でした。皆さんもご自愛ください。

 さて、食堂車の話の続きです。私も乏しい経験ではありますが、主に国鉄時代に食堂車連結の列車に乗車しております。このブログの最初の頃の記事に583系に乗ったことを書いておりますが、それ以外にも幾度か利用しています。ブルートレインでも民営化以後でしたが「あさかぜ」のオリエント急行調の内装の食堂車を利用しています。ただし、その頃にはだいぶメニューも少なくなっていた印象がありました。
 民営化以降、定期運用の昼間の列車でも「シ」の形式がついた車輛を利用したことがあります。20年ほど前に九州で787系に乗った時に当時はまだサハシ787が連結されており、食事の時間帯だったこともあって、指定席を立ってビュッフェまで行ってみました。JR九州では787系を鹿児島本線の「つばめ」以外にも各線区に投入しており、私も宮崎~博多間を利用した際に787系に乗ることができたわけです。ちょうど乗車した日は台風が接近しており、列車も止まったり動いたりを繰り返しています。サハシ787の独特な空間デザインを楽しみながら食事でも、と思いましたが列車も途中で長時間停車、さらには注文したものが出来上がるのも少し時間がかかる、ということでビュッフェのスタッフからは「席までお持ちしましょう」という申し出がありました。
 私はビュッフェの中で待って、食べても構わなかったのですが、立食が基本のビュッフェでお客が滞留するのも好ましくないでしょうし、スタッフの申し出のとおり、席で待つことにしました。やがて列車も動き出し、私の席に熱々のご飯ものが届けられました。もちろん、美味しくいただきました。車内でだったと思いますが「つばめ」に因んだレターセットも販売されていて、お土産にしました。
 
 他にも夜の列車では北海道方面の「北斗星」で2回、「カシオペア」も1回利用しておりまして、カシオペアについては写真がありますので回を改めて紹介したいと思います。北斗星ですが、食堂車「グランシャリオ」でフランス料理のコースを予約して楽しんだこともあります。列車は満席ということでしたし、観光シーズンでもありましたので食堂車も予約のお客さんで混んでいるのかなと思いましたが、一人旅だった私も含め3組程度のお客さんがコースを楽しんでいるという感じで、まばらな車内に拍子抜けしました。他の方はパブタイムを利用されていたのでしょうか?肝心の味の方ですが、ボリュームも味もしっかりしており、とても美味しかったです。1990年代頃までは大手のビジネスホテルチェーンや、地方の大きなシティホテルに行くと、必ず西洋料理を提供する立派なレストランを併設していたものです。私もそういったレストランを利用して、スープから始まってメイン、デザートまで続くコースを食べた経験がありますが、グランシャリオはそういったところに引けをとらないばかりか、味付けも良く、盛り付けも繊細でした。季節・時間によっては真っ暗になっていますが、流れる景色を楽しみながら食事をできるわけですから、これに勝るものはないわけです。

 食堂車と言いますと、私の亡き両親が生前よく話していたことをひとつ。私が生まれるだいぶ前、両親がまだ若い夫婦だったころ、東北地方を旅した帰りにデビューしてまだ日が浅いキハ81系の「はつかり」に乗っています。食堂車については乗車した際に予約を受け付けるようになっており、私の両親も予約し、スタッフが呼びに来るのを待つことにしました。ところが、道中にキハ81系の運用の初期では常態化していた故障で列車は遅れに遅れてしまいました。食堂車の方もお客さんが回転しないのか、故障に関係して準備ができないのか、なかなか順番が回ってきません。やっとスタッフが両親を呼びに来て、料理が運ばれてきたと思ったら、故障が直ったのか「はつかり」はエンジンの唸りのもと、スピードを上げて上野へと驀進します。ゆっくり食べられると思ったらもうすぐ上野ですと言われ、急かされるように料理を食べなければいけなくて大変だった、と両親はキハ81の模型を見るたびに話していました。忘れられない旅の思い出だったのでしょうね。



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