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工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

鉄道開業150年

2022年10月14日 | 鉄道・鉄道模型
 本日10月14日は、明治5(1872)年に新橋~横浜間に鉄道が開業してからちょうど150年ということで、既にメディア等でも大きく報じられているところです。趣味の対象として、もちろん乗客として一年365日のうち、300日以上はどこかの路線にお世話になっており、このささやかなブログの場ではありますが、150年の誕生日をお祝いいたします。
 昭和47年の鉄道100年から今日までの50年間というのが、ちょうど自分が物心ついてから今日までの期間と重なりまして、SLブームは「家の外の世界」の出来事として覚えていますし、厳しい経営状況にあった国鉄が民営化で一気に花が咲いたように明るくなった印象を持ったこともありました。時が流れて平成の後半から令和にかけての鉄道輸送も以前とは違う変化をさまざまな形で感じ取っておりましたし、今日ではコロナ禍という想定していなかった日常の中で、鉄道の在り方もまた、変わっているように思います。
 鉄道趣味においてもこの50年で大きく変わっています。50年前のSLブーム、さらに40年ほどの前のブルトレブームはありましたが、総じて鉄道趣味は「いい大人が電車を追いかけている」的に捉えられていたという一面があったことは否めません。以前、某有名模型店のカウンターに立つ方と話していたときに出たことですが、80年代、90年代前半においては鉄道趣味や模型趣味といったインドア系の趣味は特にオタクという言葉で括られた「日陰者」であり「世間の邪魔はしないからどうか放っておいてくれ、自分たちが好きでやっていることだから触らないでくれ」という多少ネガティブな立ち位置だったという話題になり、同じような思いをされた方もいらっしゃるのではないかと思います。今ではテレビで鉄道ネタは硬軟とりまぜて放送されますし、本屋さんに行けば出来の良しあしもありますが、鉄道書はたくさん出ています。また、子供の頃こんなグッズがあったらよかったのに、という商品も多数で出いますし、大人が思わず手に取ってにんまりしちゃうものもあります。鉄道が好き、鉄道模型が好きというのは、年齢も性別も関係なくなっています。世間一般にこうして認知されるようになったからこそ、迷惑をかけない、節度のある行動も必要かと思います。
 さて、現実には鉄道150周年とは言ってもおめでたい、とは言い難いことも多くありまして、人口減(特に地方の)は鉄道の経営環境にとってますます厳しい現実をつきつけていますし、新幹線の開業は旅行者にとっては便利になりましたが、並行する在来線がやせ細っていくのは喜ばしい事ではありません。また、災害の激甚化は地方の路線を痛めつけて、長期間の運休も常態化していますし、都市交通でもこれまで以上に慎重に対応しなくてはならない状況を産んでいます。
 そんなわけで他の方の言葉を借りれば「めでたさも中くらいなり」な150年ですが、これからもさまざまな形で鉄道にはお世話になりますし、鉄道が社会にとってずっと必要な存在であり続けることを祈っています。いろいろ大変な状況とは言いつつも、これからもレールの先には見知らぬ土地と希望が待っていることを祈っています。

 今日は150年のお祝いということで、各地でイベントもあったようですが、同じ150年で思い出すのは、1985年にドイツの鉄道が150年を迎えたときのことです。当時の西ドイツで動態保存の車輌が総出演で機関車、列車の大行進が行われたことがありました。日本ではこういうことはなかなか難しいよなあと彼の地がうらやましかったわけですが、模型なら明治の機関車から令和の新幹線まで再現できます。ほら、1号機関車が汽笛を鳴らしてやってきました。



200周年のお祝いを、きみはどんな風に迎えているかな。

次回は鈴鹿のこぼれ話となりますが、そのあとは鉄道関連の記事が続くかと思います。


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