工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

クリスマスにタトラのトラムがやってきた

2022年12月24日 | 鉄道・鉄道模型
 クリスマスの時期に我が家にもいくつか車輌がやってきましたが、その中でご紹介するのはこちら。鉄道コレクションの(トミーテック)のプラハトラム タトラT3タイプ2輌セットです。
 こちらの製品。通常の鉄道コレクションとは異なり、動力ユニットも同梱されています。ユーザーはいったん車体を外してから動力をつけるよう指示されています。個体差があるのか車体の取り外しに苦労された方もいらっしゃるようですが、私はスムーズに取り外し、動力ユニットを載せました。パンタグラフも金属製のものがはじめからついていますので、ユーザーの仕事は後はお好みで系統番のシールを貼るくらいでしょうか。
 サイドビューです。

 流線形の独特な車体ですね。

 バスなどと同じで片側のみ乗降扉がついており、反対側に扉はありません。欧州の他の都市と同様、終点でループ線を使って転回するタイプです。


 実物の紹介を少ししましょう。このタトラのトラムカーはチェコスロバキア(当時)のタトラ社で生産されたもので、アメリカのPCCカー(1930年代から開発・製造された高性能車)をライセンスしたものだそうです。PCCカーは世界各地でライセンスされ、日本も含まれていましたが、それぞれの国で特性に合わせた設計、製造がなされています。タトラの車輌はチェコスロバキアだけでなく「東側」と言われた国の多くで使用され、西ドイツをはじめとした西ヨーロッパの市電がデュワグなら、東ヨーロッパはタトラという感じでした。日本から近いところでは平壌の市電でも使われていたようです。タトラは路面電車の生産を一手に引き受けていたわけで、旅客機で言えば旧ソ連のツポレフ、イリューシンみたいなものでしょうか。

 さて、今日はクリスマスイブということで、みなさんの元にもサンタさんが来ている頃かもしれません。NORADのサンタ追跡アプリによれば、23:11頃に我が家の上空をサンタさんが通過していったようです。クリスマスということで、タトラの市電もこちらと共演です。

 後ろの人形、拙ブログでおなじみプレイモービルと思いきや、チェコ版のプレイモービルと呼ばれた「イグラーチェク」という人形です。1970年代にチェコスロバキアで販売されていたそうで、プレイモービルと大きさも同じで、手の形なども似ています。こちらの製品は最近チェコで復刻されたもののようです。

 ちなみにクリスマスツリーはプレイモービルのものを使わせていただきました。
 余談になりますがチェコというと冷戦期からプラモデルはなかなかいいものを作っており、高校生のときにKPというメーカーのMIG15を作った記憶があります。西側1970年代の出来ではありましたが、ちゃんと形になるキットという印象でした。また、子供の頃にNHKで「ゆかいなもぐら」というアニメを放映しており(もぐらのクルテクという名前の方が今では一般的ですね)、素朴な色使いが好きでした。

 では、みなさまも良いクリスマスをお過ごしください。



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