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工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

Ifは好きな方ではないですが・・・国産ジェット機になっていたかもしれない翼

2021年07月03日 | 飛行機・飛行機の模型
 前回はロケット機秋水に触れましたが、国産ジェット戦闘機の話となりますと、どうしても計画されたいくつかの機体のことも触れないわけにはいきません。ありがちなIfネタは決して好きな方ではないのですが、でも実物を見てみたかったものもあり、ご紹介する次第です。
 有名なところでは震電をジェット化した震電改でしょう。ハセガワが以前キット化したくらいですから、人気のある機体です。

(写真は「間に合わなかった傑作機」より)
 水平尾翼を主翼よりも前に配置した前翼型と言われ、エンジンを機尾に配置した推進式のレシプロ戦闘機として試作された震電にジェットエンジンを積むというものでした。
  他にも高速偵察機として試作された「景雲」をジェット化した「景雲改」も計画がありました。景雲改については想像図を見る限り日本人が作ったジェット機という感じの機体のラインでした。
 いずれも搭載するジェットエンジンの開発に目処が立っていなかったこともあり、実物の完成までに至らなかったのですが、ちょっと見てみたかった機体ではあります。
 ジェット化の話は公式には無かったようですが、ジェット化されてもおかしくなかったのはこちら。

海軍で計画された「閃電」です(写真は「間に合わなかった傑作機」より)。主翼から二本のビームを伸ばし、推進式のエンジンを積んだ航空機はスウェーデンのサーブ21が有名ですが、サーブ21は戦後ジェット化されています。もしジェットエンジンを積んでいたらイギリスの「バンパイア」のように空を飛んでいたでしょうか。
 それにしてもサーブ21と閃電のように図らずも形が似ているこれらの機体を見ますと、ホンダのF1監督を務められた中村良夫氏の「顔かたちは違っても、人間の頭脳が考え出すのは同じようなもの」という言葉を思い出しました。レシプロからジェットへの過渡期というのは消化しきれていない何かをデザインとして残しているものが多く、そこがまたファンを惹きつけているのでしょうね。
 

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