工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

My streamline era

2019年10月22日 | 鉄道・鉄道模型
 先日のブログで流線型の話を書きましたが、私の模型の中で、自由形の流線型車輛がありますので、本日はそれをご紹介しましょう。鉄道模型と自動車の二点です。

1 キロ50000形
 量販店の棚にセール品として長らく置かれたままのSVTケルン(ホビートレイン=カトー製)がありました。戦後の青1色の塗装は魅力に欠けるのか、売れていなかったようでした。
 以前から温めていたテーマを実行に移すべく、この車輛セットを買いました。元の製品は純然たるドイツ型ですが、これを日本型にしてしまおう、というわけです。何年も前に作ったものではあるのですが、ご覧ください。
 キハ43000の登場で本線を走る本格的な気動車編成がデビューした昭和10年代にドイツから高速運転ができる気動車編成を試験的に輸入した、という設定です。実車の紹介風に書くと次のようになるのでしょうか。

 ・・・気動車による高速運転については、既にフリーゲンター・ハンブルガーなどで実績のあるドイツに製作が依頼されました。日本国内を走行するため、機関も日本向けにダウンサイジングし、台車も狭軌向けのものが新たに作られました。試作的要素が強い車輛のため、数編成が輸入され、国内で組み立てられましたが、国内の車輛メーカーで量産されることもなく、それ以上の増備も行われませんでした。
 この編成にはキロ50000という形式が与えられ、名古屋⇔大阪・神戸間を走る急行列車として活躍しました。短い3輛編成ではありますが、午前中に名古屋を出発して関西方面に向かう高速列車だったこともあり、利用客には大いに人気だったと伝えられています。
 ドイツの編成と同様、先頭車に機関を積み、2号車は動力のない付随車です。編成の構成も本家と同様で、日本風の呼称ではキシニ50000+キサロ50000+キロ50000となります。
 1号車「キシニ」は日本では珍しい形式ですが、食堂車としても定員は決して多くなく、軽食が供されることが多かったようです。2号車のキサロは解放室の2等座席車ですが、大きな窓が人気でした(模型ではこの車輛に動力が入っています)。3号車のキロはコンパートメントタイプの2等車です。この時代、日本ではコンパートメントタイプの車輛は少数派でしたが、プライバシーを大事にしたい、仕事をしながら列車で移動したい、という乗客には人気だったと伝えられています。・・・

(フリーゲンター・ハンブルガーと)

(キシニ50000)

(キサロ50000)

(キロ50000)
 
 さて、模型についてですが、基本的には塗り替えしかしていないため、特別なことはしていません。この時代の気動車の特徴で車体は青、クリームのツートンカラーです。塗装はクリームの部分はMrカラー44番のタンで、下半分の青い部分はMrカラー328番・ブルーエンジェルスの紺色です。等級や荷物、食堂といった標記類、車番等をインレタで貼って完成、ということになります。今回のブログ掲載にあたって製作当初は車番がきれいに貼れていなかったことに気づき、再度デカールに貼りなおしたものを貼っています。このツートンカラーにすると日本型の気動車っぽくなるわけですが、車体そのものは何もいじっていないので、そこかしこにオリジナルのドイツ型っぽいところが見え隠れしています。
 この編成、太平洋戦争の勃発による燃料不足から、活躍できた期間は短かったのですが、戦後意外な形で復活を遂げたのでありました。そのあたりの話はいずれまた・・・。

(流電 モハ52と。モハ52はリニア・鉄道館で購入した鉄道コレクションの製品)

2 くろがね四起(民間バージョン)
 旧日本軍の車輛であった「くろがね四起」を民間の車輛に仕立て上げました。模型誌等でもこういった塗り替えや改造の記事が出ていますので、いまさらではありますが、ご覧ください。

 キットはピットロード1/35です。一応、現代の道を走ることができるように、車体後部にプラ材で灯火類を追加しています。

 車体は鉄道カラーの小田急アイボリーとMrカラーGXのスージーブルーの塗り分けとしました。この時代の自動車らしくボンネットにカーマスコットがついています。透明プラ板を切り出したものです。ドライバーは軍人さんから民間人になっていただき、帽子も野球帽風に、服装も白いシャツとジーンズといういでたちにしました。おじいちゃんが大事に乗っているという設定で、オールバックにした銀髪を後ろで束ねていますが、これはプロ野球初期に活躍した苅田久徳氏が晩年にそのような髪型をされていたというインタビュー記事に触発されたものです。横に立つ孫娘はモデルカステン製です。
 しかしこの車輛、随分腰が高いですね。よいしょっという感じで乗り込むことになりそうです。お洒落なおじいちゃんの小粋なロードスターという感じに仕上がりました。


 私の流線型好みを決定づけた「とれいん」誌1982年8月号と。9mmの軌間の上を走る流線型の模型も、日本型、外国型問わずたくさんあります。





  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする