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工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

Grosser Preis von PLAYMOBILLAND!? その1

2020年10月13日 | 玩具道楽
 前回もお伝えしたように先週末は日本グランプリが予定されていましたがコロナ禍で中止、代わりにドイツでアイフェルGPが開催されました。ハミルトン選手が優勝してM.シューマッハの持っていた最多勝利記録に並んだほか、ライコネン選手も最多出走の記録を達成するなど、話題の多い週末でした。
 F1が観られなかったと言って残念がっている小さなお友達のために、というわけではありませんが、今日はおもちゃのF1マシンの登場です。
 このブログでときどき取り上げておりますドイツの玩具・プレイモービルですが、以前はモータースポーツに関する製品がいくつか発売されていました。フォーミュラカーが初めてラインナップに入ったのは1994年のこと、品番3603です。

筆者が持っているのは中古品のため、箱に傷みがあります。
 製品に入っているのはマシンとドライバー、エンジニア(監督?)というセットです(背景の看板は別のセットから持ってきたものです)。

エンジニアはストップウォッチのついたクラシカルなボードを手にしております。

黄色や黄緑、青を取り入れたマシンの色ですが、シューマッハが在籍していた1992年、93年のベネトンチームのカラーを意識しているようです。シューマッハの初優勝が1992年ですから、ちょうどドイツでF1人気が盛り上がっていたのでしょう。
 品番3603ですが、1997年にカラーリングが変わります。

 フェラーリを意識したような赤い塗装になりました。これも1996年にシューマッハがフェラーリに移籍したからでしょう。こちらは1999年までカタログに載っていました。私が持っているのはカタログ落ちした後で袋に詰めて発売されていた「アドオン」と言われる形態のもので、ドライバーとマシン、シール類が入っているだけでした。
 余談になりますがこの「アドオン」、兵隊さんだけ入った3体入りのセット、といったまとまった数の人形が欲しい時に便利なセットも売られていて、私も古代ローマシリーズではお世話になりました。
 これだけではとどまらず、2000年には「Limited Edition」として次の製品が発売されました。品番3930です。

 こちらは銀と黄色のマシンが一台ずつ入っています。


銀色は当時最速だったマクラーレン・メルセデスを、黄色はドイツ人のフレンツェンがドライブしたジョーダン・無限のマシンを模しているのでしょう。人形はそれぞれのドライバー、箱絵ではチェッカーフラッグを持っているのでオフィシャルと思しき一体の計3体が入っています。他に表彰台やシャンパンのボトルなどの小物類が入ります。

 それからこのセットには腕時計(!)もセットされています。
 プレイモービルのF1マシン、色違いだけで特にマシンごとに違いはありません。カウルは一部が外せるようになっています。

10気筒に見えますが、その前にさらに2気筒隠れています。やけに横に広いV12エンジンです。サイドポンツーン上部の「Brandstatter」はプレイモービルの発売元、ジオブラ・ブランドスタッター社のことです。サイドに「PLAYMOBIL」と入っていますが、実際のマクラーレンのマシンではこの部分にスポンサーのタバコブランド「West」のロゴが入っていました。
 コクピットは人形が握れるよう、ステアリングが大きくなっています。よく見ると右側にシフトノブのようなものが見えますので、セミオートマチックではないようです。

 リアエンドはこんな形をしています。

タイヤの取り付けには「バールのようなもの」(笑)ではなく、専用の道具が入っていて、メカニック気分を味わえるようになっています。

タミヤのF1マシンのキットも最後にタイヤを六角レンチのような専用のパーツで止められるようになってましたね。

 長くなってまいりましたので次回に続きます。






 

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こどもの日ですから

2020年05月05日 | 玩具道楽
 おもちゃの話を書きましょう、ということで久々に玩具道楽のカテゴリーの記事です。
 前回のブログにも写真で登場しましたが、ドイツの人形の玩具、プレイモービルには企業や地域とコラボした限定品があります。我が国におけるご当地キティちゃんみたいなものですが、鉄道とコラボしたものを紹介しましょう。
 ベルリン市の交通局では以前からプレイモービルをキャラクターとして使っています。地下鉄駅に人間の大きさの大きなプレイモービルの人形(ファンの間では大きなプレイモービルということで「デカモビ」と呼ばれることもあります)が置いてあるなど、キャラクターとして浸透しています。新駅開業、路線のリニューアルなどノベルティとしてプレイモービルの人形が市民に配られることがあるようで、それが今回ご紹介するこちらでございます。

 男の子の着ているつなぎのお腹のところには「TRAM」とか「U3」の文字が見えますが、TRAMは路面電車を、U3は地下鉄(U-Bahn)の3号線を意味します。ベルリン市交通局の「ご当地プレイモービル」を最初に入手したのは2007年、マルタ島にあるプレイモービルの工場に併設されたショップでのことでした。その際に右端の「U3」を見つけて買ったのですが、マルタの工場ではプレイモービルの「主役」である人形の生産を一手に担っており、ベルリン市のプレイモービルについてもマルタで生産して余剰となったものが売られていたようです。
 その後、U-Bahnだけでなくてやっぱり路面電車も欲しいよなあということで、e-bayで入手したのがTRAMのプレイモービルです。以前は男の子のキャラクターだけでしたが、近年は女の子のキャラクターも登場しています。

 背中には年号がプリントされていますが、右から二人目、シャベルを持っている方はトラムの125周年を記念して配布されたもののようです。
 さて、ベルリン市の路面電車というとトミーテックから「ワールド鉄コレ」でベルリンの路面電車タイプが発売されています。

 ベルリン市の路面電車、他の欧州大陸の路面電車と同様に扉は進行方向右側だけについていて、反対側には扉はありません。

 こういうところは路線バスと同じなわけですが、路線の終端で方向転換をする際にはループ線のようになっていて、必ず進行方向右側に扉が向くようにできています。
 卒業旅行でドイツを訪れたことはありますが、ベルリンは含まれていませんでした。冷戦下で育った私にとってはベルリンというと東西ドイツを隔てる壁であったり、西ベルリンの退廃的な文化だったりするわけですが、東西ドイツの統一以後、当然ですが随分と様変わりしたようです。いつの日か実物のトラムやU-Bahnに乗り、ブランデンブルク門やチェックポイントチャーリーなどを訪れたいものです。
 

 

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お気に入りのお店が、また・・・

2019年06月20日 | 玩具道楽
 6月16日をもって、プレイモービルというドイツの玩具を取り扱っていた専門店「プレモランド」さんのショッピングサイトが閉店し、10数年の歴史に幕を閉じました。 
 このブログは模型、乗り物が中心ですので、玩具は本来ならばテーマには入らないのですが、今日は私の玩具道楽の話に少しだけお付き合いください。
 ご存知の方もいらっしゃると思いますし、このブログのテーマ写真にも使っているのですが、プレイモービルと言うのはドイツ、ジオブラ・ブランドスタッター社で45年前に誕生した笑顔がトレードマークの人形の玩具です。
 似たような玩具に「レゴ」がありますが、あちらはデンマーク産でブロック遊びができるものです。プレイモービルは人形が主役で、現代の生活から古代、中世、海賊、宇宙までさまざまなテーマの製品が発売されています。日本でもその昔、お菓子のおまけについていたのでそれで知った、という方も多いようです。
 プレモランドさんはそのプレイモービルの専門店としてオープンし、当初は代々木上原で、後に下北沢で実店舗を営業されていました。2年前に実店舗を閉めてからはネットショップのみで引き続き営業を続けていましたが、今回の閉店となりました。先日のグリーンマックス下北沢店に続き、お気に入りのお店がネットも含めて閉店、ということで、寂しい思いをしております。

 私も以前からプレイモービルのことを知っていましたが、実際に手にしたのは10数年前のことでした。その頃にプレイモービルが古代ローマをテーマにしたシリーズを発売し、取り扱っているお店を探していたところ、プレモランドさんを見つけました。プレモランドが下北沢にあったということもあり、先日閉店されたグリーンマックスさんなどと共に、頻繁に訪れるようになりました。私自身、高校生の頃に西洋古代史に興味を持ち、その頃発売されていたエッシー1/72のローマ軍団兵フィギュアキットなどに興味があったのですが、塗装が難しそうなのと、日本では一般的でない軟質プラスチックという素材もあり、手を出せずにいました。その後、大人になってから子供向けの玩具とは言いつつも印刷などを駆使してリアルに再現された武具、装束を身に着けた人形に出会ったわけですが、それはまさに古代ローマの兵士そのもので、一気に夢中になりました。その頃発売されていた他のシリーズも魅力的なものが多く、我が家で笑顔の人形たちがじわじわと増殖していきました。

(ローマシリーズの兵士たち。左側の兵士が持つ軍旗にはしっかり「SPQR(ローマ元老院並びに市民)」の文字が入っている)
 プレイモービルは子供向けの玩具と言いつつも細かいところと言うか、思わぬところに凝っていたりと、大人を「おおっ」と言わせる製品が多いのが特徴であり、大人のファンが一定数いる理由でしょう。私もそんな「細部に宿る」ところに魅かれた一人です。欧米だけでなく、日本でもファンサイトを立ち上げている方がいらっしゃいます。

(水道屋さんの工具に注目。手に持っている「あれ」はもちろんのこと、手前の工具類もリアル)

(左側は1970年代、右側は2000年代の製品。現代の製品は印刷により細かいところまで再現されている。それにしてもスピード違反取り締まりのレーダーもセットされているとは)
 余談になりますが、鉄道模型とのつながりも多少ありまして、大型模型鉄道のLGBと組んで製品を発売していた時期がありました。プレイモービルの人形の身長が7.5cmということで、縮尺1/22.5のLGBとサイズが合っていたからでしょう。後にプレイモービル側が独自の模型鉄道のシステムを発売したため、今ではコラボはしていないようです。以前、国際鉄道模型コンベンション会場でもLGBの巨大なレイアウトにプレイモービルの人形がたくさん配置されているのを見たことがあります。

 プレモランドさんでは店長さんほかスタッフの方々とプレイモービル談義もしましたし、店頭ディスプレイを見るのも楽しみの一つでした。中にはとてもレアなものもあり、欧米のコレクター向け本でも「絶対に入手困難」となっているものもありました。店長さんはじめ、スタッフの方々も皆さんプレイモービルが好きな方ですので、知識も豊富ですし、お店で楽しい時間を過ごすことができました。
 プレイモービルは長年日本国内に代理店があり、安定的に供給されていましたが、2010年に代理店がなくなるという逆風もありました。そんな中でもプレモランドさんは独自のルートを駆使して国内のファンのために販売を続けられていました。
 6月16日をもってショッピングサイトは閉鎖、今は情報サイトのみ残っています。また、プレイモービルの中でも動物関連の製品は、以前からプレイモービルとは別に展開されていた動物のフィギュア、玩具のショッピングサイトの中で引き続き販売されるそうです。

 初めにお話ししたように本ブログでは模型、乗り物の話がメインではありますが、プレイモービルには乗り物関連の製品もあり、私もいくつか持っていますので、今後機会がありましたら、紹介したいと思っています。
 プレモランドの皆様、これまでお疲れさまでした。そして、ありがとうございました。これまでに購入したプレイモービルたちは、これからも我が家でずっと微笑み続けることでしょう。
  
 
 

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