loisirs

日々、小さな楽しみを見つけて・・・

本 「アルバの23日」

2022-01-12 | 

「アルバの23日」   ぺッぺ・フェノーリオ 著

            楠瀬正浩 訳

前回の本の紹介の記事で

チラッとご紹介した本がこれです

この本は12篇の短編からなっていて

うち6篇はバルチザンの活動をテーマとしており

残り6篇は作者の郷里の様々な生活を

一コマ一コマ切り取ったものです

 

実はこの本

姉から借りたのですが

姉の小学校時代からのお友達の弟さん

彼は私のやはり幼馴染で

この本を翻訳しておられます

そして

私は子供のころ

何故か母から

「バルチザン」という

有難いか有難くないかの仇名を頂戴していたのです

恐らく

兄弟姉妹の中では

一番やんちゃ坊主で

母の言うことを聞かなかった為の名前と思われます

 

話がずれました

この本はかなり手こずりました

だいたい

私はバルチザンのいた頃のイタリア社会の背景がわかっていないのです

そして

常々思っていることなのですが

外国人作家の物は

何だか文章がしっくりこないのです

そう感じていたことを

この翻訳をしている楠瀬正浩さんが

後書きで述べています

「文体に対する作者の極端な拘りがある。

作者の努力の結実を

翻訳という形で再現することは

かなり不可能に近い」

というような。

そして

「フェノーリオの文章の魅力を真に味わいたい読者には

是非イタリア語で読んでみてください」

と。

正にそういうことだと思います

文化も言葉も考えも恐らく違う

その国その国の特性を

ストーリーは兎も角

多言語で表すということは

至難の業と思います

 

私も何年か前にやめた

日本語ボランティアの会では

日本語を

意味としては伝わっても

中々本当の真の感覚として伝えるのは難しい

と時々思ったものです。

例文を沢山与えることで

辛うじて伝えておりましたが・・・

 

そんなこんなで

読んでいる間は

かなり苦労しましたが

読み終わってみると

何故か妙に癖になりそう

という文章でした

ということは

翻訳家が伝えようと苦労された事が

感じられたのではないかと

勝手に解釈しています。

 

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