「旅をする木」 星野道夫 著
この本は星野道夫さんが
アラスカに移り住んだ最初の年の日記で始まっています。
そして今
結婚しあたらしい生活が始まっています。
ザトウクジラのお話
人に伝えたくないほど美しい秘密の場所
秋のマッキンレー山裾に広がるアルパインツンドラ
エクアドル、ガラパゴスを訪ねた旅
自分の写真展で出会った人々の思い出
トーテムポールの文化を築き上げた
海洋インディアン、クリンギット族、ハイダ族の話
冬眠の熊の話
リツヤベイという
人里離れた入江に一人で22年間住み続けていた
一人の世捨て人の話
エスキモーオリンピックの話
そして
春の知らせの手紙
オーストリア・ザルツブルグからの手紙
等々
沢山の話が詰まっています。
解説者、作家である池澤夏樹さんの文の引用になりますが・・・
「この本で
星野道夫が書いたのは
行く先で一つの風景の中に立って
あるいは誰かに会って
如何に良い時間
満ち足りた時間を過したか。
彼の人生が短くともそんなに意味はない
大事なのは長く生きる事ではなく
良く生きる事だ
彼ほど良く生きた者
幸せな時間を過した者を
僕は他に知らない」
なのだそうです。
もうこの言葉全部私の感想を代弁して下さっている様なものです。
そして
改めて彼の文章の上手さを
強く感じた本でした。