loisirs

日々、小さな楽しみを見つけて・・・

世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形酒田に作った男はなぜ忘れさられたのか

2013-06-13 | 

すごーーーい長い題名に惹かれたこの本

岡田芳郎さんという人の著作です。

 

山形県酒田に生まれた佐藤久一。

20歳の時

大学をやめて

父親の経営していた映画館

「グリーン・ハウス」の支配人となります。

1950年代に

洋画をバンバン上映し

久一独自のアイデアと拘りを持って

世界一の映画館を目指します。

その頃はまだ普及していなかった

水洗式トイレの導入

トイレの明るさ、清潔さ、洗練された雰囲気を出し

酒田市民の間で評判になります。

暑い館内を

井戸水の冷えた空気を天井裏に送り

送風機で冷気をシャワーの様に流す

冷房のなかったその頃の暑さ対策を考えたり

彼ならではのアイデアが人々の人気を呼び、夢を与えます。

 

その後34歳で上京

料理の世界に転じ勉強

酒田に戻り

「レストラン欅」

に引き続き

「ル・ポトフー」を開店。

食の世界に転じてからも

彼の拘りは

並みのものではなく

収支を考えない運営が

度々レストランの危機を招きます。

 

最終的に

時代の変化や

久一のお金にいとめをつけない経営方針に

終止符が打たれる時がやってきます。

 

有名人にも愛され

酒田のみならず

日本の各地から「ル・ポトフー」の味を求めてやって来た

多くの人達がいた中

病にも見舞われ

久一の人生に木枯らしが吹き始めることになるのです。

 

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