



コックロビンは 10月の最後の日 に 放して貰ったが・・・ (中略) 「春になったらあたし達の所へ帰って 来るかも知れませんよ、リラちゃん」 と、アンはすすり泣いているリラを慰めたが、 駄目だった。 「あんまり遠ちゅぎるんでちゅもん」 と、リラはしゃくり上げた。 アンは微笑し、溜息を付いた。 幼いリラには長く思われる四季が、 アンにはあまりにも早く 過ぎて行くようになっていた。 【「炉辺荘のアン」 第29章】 |


【黄昏の空】
今日は、長らく続いた、
昨日までの日本晴れとはひとまずのお別れ。
昨日、未明から降り出した雨は、
朝には上がっていましたが、一日中、雲の多い空に。
午後になって暫くは昨日並みの暖かさでしたが、
その後、風が出て来ました。北風。
今はやんでいますが、何と木枯し1号が吹いたそうですね。
例年より8日早いとか。夜は随分、冷えるようです。
気が付けば、後、数日で11月ですものね。

さて、つい3日前にも記した通り、
今、続々と白薔薇が開花しています。
様々な表情を見せる薔薇ですが、蕾状態の時も然る事ながら、
開いたそれは、白の中に秘めた情熱を雄弁に・・
何かを語りかけているような気がしてなりません。
それにしても薔薇の芳香は、どうしてこんなにも
私達をうっとりさせるのでしょう。
そんな活きた薔薇には到底及びませんが、
今日も再び咲いた布の薔薇の花々を。
こんな風に並べて居ながらにして薔薇に囲まれるのも良し。
バッグや帽子は勿論、カーテンタッセルにも付けて。
香りはありませんが、こちらは時と場所を選びません。
咲かせるのは自由自在。気の向くまま。
生花と一緒に飾れば、香りだって。
兎にも角にも薔薇には 「想像の余地」 がたっぷりですね。