
【紫苑の咲く庭】

【今年最後の秋色紫陽花】


【秋の百色千の茎】

この10月は風がよく吹いた。 小さな風は谷をさやさやと渡り、 大きな風は楓の梢を打ち据えた。 (中略)こけももの繁みは緋色に変わり、 枯れた羊歯は深い赤褐色をしていた。 納屋の裏の漆の葉が赤く燃え・・・ (中略) 芝生のえぞ松のある隅には 金色や赤褐色の菊が咲いている。 りすは至る所で喜ばしげにお喋りをし、 無数の丘でこおろぎが妖精たちの 踊りのためにバイオリンを弾いていた。 【「炉辺荘のアン」 第29章】 |


日本各地に様々な爪痕を残し、去って行った台風18号。
今日は台風一過の言葉通り、雲一つない快晴の朝を迎えました。
暑からず寒からず。空気はカラッとしていて快適です。
金木犀は既に終わってしまいましたが、
虫の声は未だに健在です。
すぐ上の写真は秋に咲く朝顔。
今では、凛とした青色が一日中、映えています。



言ったのでしたっけ・・?
「秋の葉は百の色、
秋の茎は千の色」 と。
『アンの世界』
ほどではありませんが、
今年は例年より早く、
少しずつ、少しずつ、
染まっています。
紅葉、黄葉、ピンク・・。
虫食いの葉だって、
絵になります。
それは、秋の魔法。
前述しましたが、
台風など決して歓迎して
いる訳ではありません。
しかしながら風と雨に
洗われ、空気は澄み、
光と陰影は、よりくっきり。
見慣れた景色も違って見えるから不思議です。
でも、残した大きな爪痕に比べれば、小さなものですね。